表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
七日間の技  作者: twilight
6/12

6.2日目「発起」


空が目を覚ました時、彼は自分のベッドにいた。

「あ、やっと目を覚ましたぜ。」

「…大丈夫か?」

「うん、大丈夫。」

そう言って起き上がろうとして、肩に鈍い痛みを感じ、

「痛っ。」

とつぶやいてしまった。

「おいおい。まだ、腫れてるじゃないか。

圭吾、昨日のあれ、やるぞ。」

「わかった。」

(昨日のって?)

と、空が疑問に思っている中で、

2人の行動は進んでいく。

「3、2、1、0」

と巧己がカウントを取る。

0になった瞬間、水が肩に触れる。

そして、その水は触れた瞬間に氷になる。

30秒もしないうちに、肩を冷やすだけの氷ができていた。

「これは? 」

空が尋ねる。すると、巧己がいたずらでも成功したかのような笑みで、

「すごいだろ!」

と言った。

「…昨日、2人で考えたんだ。初級の技で水をだし、加速技で冷やす。

これで氷ができるだろうって。」

「加速技で冷やす?」

「おまえ、何も知らないんだな。

熱運動っていうのは原子の運動、つまり振動のことだ。

そして、加速技というのは速度操作、つまり減速も含むんだよ。」

「つまり、原子の運動を減速させることで、温度を下げ、氷を作る…ってことか。」

「…当たりだ。」

(すごいなぁ。)

と空が感心していると、圭吾が

「そういえば、昨日は何があったんだ?」

と聞いた。未 だに自慢気の顔をしていた巧己も真剣な表情に戻った。

「実は、あの後…。」

空は主観で分かる範囲で昨日の襲撃について話した。



2人は空の話を聞いた後、

「そんなことがあったのかよ!?ちっ、あのとき1人で行かせなければ…。」

「…同感だ。」

と、驚きと後悔の言葉を吐き出した。

「そんなことはないよ。ぼくが避けきれなのが悪いんだから。

それよりも、ぼくが倒れた後、どうなったか教えてよ。」

「ああ、そうだな。」

そう言って、空が気絶した後、のことを話し始めた。

「非常事態って、メッセージボードに表示されて、外に出るなっていう通知があったんだよ。

でも、おまえが外にいることに気づいて、急いで走っていったんだよ。

そしたら、おまえが倒れているからびっくりして。

急いで2人で部屋まで運んだんだよ。

そこで、肩と腰が晴れていることに気づいて、さっき使った方法で冷やして寝かせていた。って感じかな。」

「なるほど、だからベットで寝てたのか。」

やっとつじつまが合った。とでも言わんばかりにうなづいている空に対して、圭吾が質問をした。

「…空を見つけたとき、奥に走っていく人影を見つけた。何か心あたりがあるか?」

「うーん、たぶんその一がぼくに攻撃をした人だよ。」

「あいつがそうだったのか…。顔を見ておけばよかったな。」

そう言って、巧己が失敗した。という顔をする。

「まあ、空の体のほうが大事だ。少なくとも、あの時助けたのが最善であることには変わりがない。」

「それもそうだな。」

巧己が苦笑して いるのを見て、空はいままで伝えていなかったことに気づいた。

「圭吾、巧己。心配かけてごめん。

そして、助けてくれて、心配してくれてありがとう。」

圭吾、巧己の2人共が固まっていた。

「…何を今更。友達を助けたり、心配したりしないほど、薄情なつもりはないぞ。」

「当たり前じゃん。」

だが、その後に友達の口から放たれた言葉は、空の緊張の糸をゆるめ、

涙腺を刺激するだけの効果があった。

「ぼく……悔しいよ。攻撃されても何もできなかった。なんて、弱いんだ…。」

空は、そう話しながら泣いていた。

それも、涙腺がウルムなんてレベルではなく、号泣だった。

2人は空の気持ちを察し、圭吾が手を空の 背中に置き、巧己が励ましの言葉を言った。

「大丈夫だ。これから…これから強くなればいいんだ。」

空は大きくうなづいた。


やっと、2日目です。

今回はいろいろと初めての描写をしました。

そのメインが感動的(?)なシーンです。

別にこの部分が書きたくてこの6話を書いたのではなくて、

流れで書いていたら、いつの間にか空が泣いていたって感じです。


2日目に入りましたが、まだ朝起きて朝御飯も食べていないような時間で、1話分が終わってしまいました。

たぶん、2日目もあと2話~3話ほどあると思います。


末永く(早めに書きますが…。)お待ちください。

1話が終わってしまいました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ