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機械の君を愛してる  作者: ラード
2/8

1話 転校生は美少女ヒューマノイド


「ミーンミンミンミンミー」


「おはよぉ!」


「おはよぉー」


「かずや〜ゆうしょうーおっはー!」


「かずとくん、朝倉くんおはよう!」


 セミの鳴き声が響き渡る夏の朝、俺、江原一夜えばら かずやは親友の朝倉 勇翔 (あさくら ゆうしょう)といつも通りに登校し、いつもどうりに日常を過ごしている。


 片田舎の山の中にある俺らが通う黄泉比良坂高等学校よもつひらさかこうとうがっこうには何か大きな変化があるわけでもなく、あるとしてもどこかでカップルができたとか馬鹿なヤツが授業中にスマホをいじってるのが見つかってスマホを没収されたりとかそんなどんな学校にでもある日常的な事件があるだけである。


 それが青春と言うのであれば美しく感じるかもしれないが、実際に今経験している自分からすれば何も無い平凡な日常である。


「あ〜なんか面白いことないかなぁ〜」


「今日親父がある忍者漫画に感動したとかで家のラーメンナルト増量キャンペーンでどのラーメンにもナルト10枚入れてるらしい。」


「相変わらず勇翔のとーちゃん攻めすぎだろwよし!どうせ暇だし放課後ラーメン食いに行くか!」


 勇翔の家はラーメン屋をやっていて今回みたいにたまにふざけるのが悪いところではあるが、味はめちゃくちゃ美味しいので地域の人に愛されている。


「うん!私は今日塩ラーメンにする」


「おぉー麻昼おはよ!ってか着いて来るのは確定なのね……」


「うん……だめ?」


「いや、いいけど」


 このバリバリマイペース美少女の名前は渋谷麻昼しぶや まひるといい、俺と勇翔と麻昼は同じ地区に住んでいる幼稚園からの幼なじみだ。


 そんな俺らのたまり場がゆうしょうのラーメン屋であり、この会話はほぼ毎日行われていた。


 (ガラガラ)


「みなさぁーん席に着いてくださぁーいホームルーム始めますよー!」


担任のあきちゃん先生こと小林秋子先生が教室に入ってきたことにより騒がしかったクラスが静かになり、みんなしっかりと自分の席に座った。


「そーですねーあんまり待たせるのも良くないでしょうから最初にしちゃいましょう!皆さん!今日はですねー転校生が来ています!」


「えっ!?」


「おいおい!まじか!」


「男の子かな?女の子かな?」


「はいはい!皆さん静かにしてください!嬉しい気持ちはわかりますが!あまり盛り上げてしまうと転校生がプレッシャーに感じてしまいますよー!」


「それ!あきちゃんが言っちゃったらもっと緊張しちゃうでしょw」


「あらあら…まぁ!これ以上もったいぶらないで入って来てもらいますか!家入さん!タイミングみて入って来てください!」


「はい!」


 (ガラガラガラガラ)


 歌声のような綺麗な声色と共にドアが開けられ……クラス中の目線がドアの先へと向けられる。


「うそ……」


「嘘だろ……」


「かわいい……」


 ドアの先に居たのは絶世の美少女であり、美少女はゆっくりと教室入ってきて黒板の方を向くとチョークを持ってゆっくり字を書いていく。


 美少女が黒板に四つの文字を書き終えるとクルッと回れ右をしてみんなの方をむく。


「私の名前は家入 愛花です!Person with incurable disease・Humanoid・Agency・Experience・System訳してPHAESでこの学校に転校してきました!名前も仮名ですし!見た目もただのヒューマノイドなので!皆さん勘違いしないよう!よろしくお願いします!」


 彼女のこの発言で教室に大きなざわめきがおこった。

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