13話 ドキドキのプリント捜索劇!
「プリント!プリントっと!」
俺はこの空間に沈黙を作り出したく無く、意味もない言葉を発しながら自分の机をのぞき込む。
机の中が整理されていればすぐに見つけられたのだろうがあいにく俺の机の中は大量の教科書とパンパンにプリントが詰まったファイルでパンパンだった。
俺はパンパンのファイルを引き抜き、プリントを一枚一枚確認していくが、お目当てのプリントは一向に見つからなかった。
「見つからないの?」
俺が手元のファイルに全集中をしていると不意に背後から話しかけられる。
「ひぇ!!」
俺は急呼びかけに小さな悲鳴を上げながら振り向くとそこには先程まで自分の机のところにいたはずの愛花さんがいた。
「ごめん!驚かせちゃったね!」
両手を合掌させ誤っている愛花さん手と手の間には一枚のプリントが挟まっていた。
「それ……プリント?」
プリントで無理やり頭をいっぱいにしていた俺には愛花さんの謝罪など入ってきておらず、ただたんに視界に移るプリントに意識が言っていた。
「そ!そう!一夜くんもし、授業参観のプリント無くしたなら私のあげるよ!先生に一応って渡されたんだけど……ほら……私いらないし!」
そう言って愛花さんはいつものような違和感のあるにこにこをしながら俺にプリントを手渡して来る。
「あっ!ありがとう……遠慮なくもらうわ!」
俺はなぜか気恥ずかしくて、奪い取るかのようにプリントを奪うと、無意識に視線を逸らす。
「あっ!そうだ!わたし!一夜君にプリント上げたんだから!さっき見た光景は誰にもいわないでね!というか!一夜君も忘れ……いや!やっぱり一夜君は忘れなくていいや!」
視線をそらしたまま愛花さんの話を聴き流そうとしていたが、後半に訪れた弾むような声音に俺の首はまた無意識に動き出し、愛花さんの顔を視界に入れる。
視界に移った愛花さんは右手人差し指を口の前で突き立てながら小悪魔のような笑みを浮かべていて、俺の心臓を鷲掴みにしていた。
「じゃあ……おれ!かえるわ!」
愛花さんの笑顔をずっとみていたい、でも、これ以上この笑みを見ていたら、俺に芽生えたこの感情に答えが出て……そして感情があふれ出てしまうだろう……俺は……それが怖かった……だから半ば逃げるように教室をでた……。
俺は足早に学校をでてズンズン進んだ……早く学校から離れたかった。
「こんな感情じゃあいつらと楽しくラーメン食うのは無理だな」
俺は独り言を零すと、ポケットからスマホを取り出すと、麻昼と勇翔と俺の三人のラ〇ングループに「今日はまっすぐ帰るわ!」と送ると一人自宅に向かって歩き出す。
その足取りは軽く、口元がにやけていることは一夜本人は気づいていなかった。
「あんた小説書いたの?」
「うるせえババア!今書こうと思ったんだよ!」
無事かけました!




