表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/29

10

『ソヴァ皇太子殿下、お久しぶりでございます。

 結婚おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。

 結婚式に参列できなくてたいへん失礼いたしました。

 私が参列しなかった理由を夫にお尋ねになったそうですね。「平民の出だから気後れしたのか、あるいは、自分を見ると感情をコントロールできなくなるからか」と。

 貴方はなんと酷いかたなのでしょう。夫はなにも知らないのに、どうしてそんなことを訊ねられたのですか。

 私の欠席理由はいたって単純なことです。

 忙しかったからです。

 先日の嵐で小屋の藁が飛んでしまったので、農夫に手伝ってもらって新しい藁を葺かねばならなかったからです。それも一つや二つの屋根ではないんですよ。

 夫がやることになっておりましたが、そんな理由で兄君の結婚式を欠席させるわけにはいきません。かといって王都まで往復すれば、日帰りということもできません。

 小屋の中にはお産が近いメーもおりますので、目が離せなかったのです。本当に、神に誓って、理由はそれだけですわ。

 報告はまだ続けたほうがよろしいのでしょうか。クジュキリー皇太子妃殿下の目に、万が一にでもとまったら、ご機嫌を損ねることになるのではないかと心配です。

 追記:メーというのはラーの母親であるヤギです。覚えていらっしゃらないでしょうから書き添えておきます。感傷に耐えるソーキより』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ