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続サバイバル奮闘記 転生悪役令嬢子息の島へ里人を連れて嫁ぎました。

作者: 多々野行人
掲載日:2023/06/22

「サクヤ、貴様は国家内乱罪により国外追放の処分とする。

 当然だが私との婚約も破棄だ!」


 婚約者であるアルフレッド王太子の声は、王城の広間に響き、

 私は呆然とその声を聞いていた。


 前国王が崩御して一年が経ち、

 今日はアルフレッド王太子の王位継承の前祝いと、

 私との婚約祝いのパーティの真っ只中の出来事であった。


 婚約破棄は理解出来る。

 アルフレッド王太子は、私の額にある龍の巫女の証である紋様を嫌っていた。

 薄い水色のひし形の紋様を青痣と何時も侮蔑していたからだ。


 更に言えば、アルフレッド王太子の恋仲のエリザベート侯爵令嬢が、

 側にあからさまに立っていた。

 見た目は美しいが、散々私に嫌がらせをして来た女だ。


 だけど内乱罪と言うのがまるで分からない。

 そんな大それた事が出来る地位も人脈も力もない。

 寧ろ一つくらいあったら良かったのに。


「身に覚えはあるか?」

「いえ全くございません」

「では、貴様に問おう、この国の王族と結婚できる最低限の爵位は何だ?」

「伯爵です」

「では更に問おう、貴様は伯爵以上の爵位なのか?」

「いえ違います」

「そうだな、貴様は伯爵以上の爵位どころか貴族ですらない」


 この時になって、アルフレッドの思惑が分かった。

 だが、その言いぶんには無理があるのだ。


「ですが、先々代の王妃も私の里から嫁いだはずですが」

 そうなのである、先々代の王妃も私の生まれた里の巫女で爵位は持ってなかった。

 あいにく先々代の王妃は子宝に恵まれずに、前国王は側妃の子供だったが。

「ふん、あの女の事か、本来はあいつも同罪だがもはや生きてはいない。

 よって国の決まりである身分制度を、

 龍の加護とかのありもしない虚偽の話で覆そうとしている貴様の行いが、

 内乱罪でないならなんなのだ?」

 アルフレッドは、馬鹿にしたように侮蔑の表情を浮かべて私を見下ろしている。


「私とアルフレッド様の婚約は、前国王のご要望で成ったと記憶しているのですが」

「平民の分際で父上を愚弄する気か!」


 ......愚弄も何も婚約の時に貴方も前国王から説明を受けてましたよね?

 そもそも私こそアルフレッドの婚約は嫌だったのに。

 国王からのたっての頼みで、断れば里の人間の立場が悪くなると思って婚約を受けたのだ。

 婚約解消は願ってもない事だが、国外追放では里に帰る事も出来ない。

 少し寂しいが王族に目をつけられた私が里にいても迷惑だろう。

 この際伝手は無いが私のご先祖様が住んでいるという東の島国に行ってみるのも悪くない。


 気持ちがふっ切れたので私は返答した。

「婚約破棄及び国外追放のお言葉承知しました」

「潔い態度だけは、評価してやる」

 アルフレッドの後ろに控えて立っているエリザベートもニヤニヤ笑っている。

 私はこれ以上話す事も、話す気も無いのでその場で立ち上がり、

 やましい所は何一つないので、踵を返して胸をはって立ち去ろうとした。


「待て何処へ行く、まだ話は終わっていない」

 いきなりそんな言葉をかけられ嫌な予感はしたが、

 仕方なく私はアルフレッドの方に体を向けた。


「本来であれば国外追放ではあるが、遺憾ながらもお前は私の元婚約者。

 心を改めこの城で下女として働く事を許そう」

「お断りします」

 私は考えるよりも先に断りの返事を返していた。


「良いのか?

 お前が国外追放となれば、お前の里の者も当然全員国外追放となるぞ?」

 アルフレッドは汚らしい笑みを浮かべてそんな事を言ってきた。

 本当に卑しい男だ、里の民を利用してでも下女として私を虐げたいらしい。


 だがこの脅しは私には一定の効果があった。

 里の民にはかなりの年よりもいる、最後まで里で暮して欲しい。

 私さえ我慢すれば......


「構いませんよ巫女姫」

 私が悩んでいると里から私の側近として、

 更に言えば親代わりに私を育ててくれた初老のハルトがそう言った。

「だけどハルト、里の皆が」

「巫女姫は勘違いされてますが、里があっての巫女姫では無いのです、

 巫女姫あっての里なのですよ、巫女姫がいない国に何の未練がございましょうか」

「ありがとうハルト」

 私は私を大切に育ててくれた人にお礼を言った。

 巫女姫に選ばれる前は、お父さんと呼ばせてくれていたが、

 今はその呼び方は許されない。


「アルフレッド王太子、里の者含めての国外追放のお言葉、しかと承知しました」

 私はハルトと共に今度こそ、その場から立ち去った。


「アルフレッド王太子、話が違いますよ」

「分かっている、こんな事もあるかと城外に兵士を待機させている。

 無理やりにでも城に留めて、あいつの里の人間を人質にすれば済む話だ」

 筆頭公爵家であり中立派のローレンス公爵の言葉を遮るようにアルフレッドは答えた。


 私が城を出てハルトが用意してくれていた馬車が待っている場所まで向かおうとすると、

 十数人の兵士に囲まれてしまった。

「待て何処へ行くつもりだ」

「アルフレッド王太子より、

 里の者共々国外追放の命令がありましたので一度里に帰るつもりですが」

「我々はそんな話は聞いていない、もしや他国の間者か?幽閉させて貰う」


 そんな話しを聞いていないのであれば、

 どんな話しを聞いていればこの人数の兵士で待ち構えていたのか。

 青痣女と忌み嫌う女を同じ城に留めておきたいのは、

 結局は龍の加護が無くなる事を恐れているのだろう、

 本当に矮小な男だ。


 武装した兵士がジリジリと詰め寄って来る。

 ハルトはかなりの腕前の武人ではあるが、

 武装して王城に入る訳にもいかず、今は素手だ。

 更にもう結構な歳で、武人としてのピークはすぎている。

 流石に武装したこの人数の相手は無理だ。


「巫女姫、ここは私に任せてお逃げ下さい、馬車は例の場所にあります」

「お父さんを見殺しになんか出来ない!」

「その呼び方は、禁止したはずですが」

「こんな時まで我慢出来る訳ないじゃない」

「父親と思うなれば、尚の事行け」

 ハルトは、譲る気が無いのだろうが、私も譲る気は無い。

 幽閉はされるだろうが、命を取られる事は無いのだから。


「あの、お困りですか?

 もしよろしければお助けしますよ?」

「へ?」

 優しいが場の雰囲気に合わない、どこか間延びした声でいきなり声をかけられたので、

 私はつい淑女らしくない声をあげてしまった。


 声の方を見ると全身をすっぽりとフードで覆った怪しい人が、

 いつの間にか立っていた。

「貴方は?」

「通りすがりの正義の味方っぽい人です」

「せめてそこは、正義の味方って言い切って頂けないでしょうか」

「ですがほら、自分で正義の味方ですって言い切るのも何か恥ずかしいじゃないですか」

「気持ちは分からなくもないですが」

 だったら最初から正義の味方っぽいなどと言わなければ良いのにと思いつつ、

 いつの間にかこの人のペースにのせられている自分に気付く。

 こんな悠長な話しをしている場合ではなかった。


「巫女姫、この男はかなりの腕前ですぞ、

 この男と二人であれば、何とかなるかも知れません」

 私の心配をよそにハルトがそう言ってきた。


 そうかな?本当にそうかな?

 いくらハルトの言葉とはいえ全く安心出来ないのですが。

 先ほどとは別の意味で不安一杯なんですが。


「いえいえ、こんな相手俺一人で十分ですよ」

「貴様!!」

 男の言葉に侮辱されたと気付き、兵士達に殺意が芽生えていく。

「ちょっとすいません」

 男はそう言うと私達と兵士間に立った。

 男はフードを取るとおもむろに兵士達を見て直ぐにフードを着なおした。

 兵士達は泡を吹いてバタバタと倒れていく。


「一体何をしたんですか?」

 あまりの光景に私は驚いて男の人に問いかけた。

「いや~、出来るだけ優しく撫でるように、威圧したんですけどね。

 都会の人は繊細だな~」

 言っている事は物騒だけど、やはり優しげで間が抜けた調子で答えてくれた。

「ともかくありがとうございました、出来ればお礼させて頂きたいのですが、

 生憎あの城から私の住んでいると里まで追ってがくる前に向かいたのです。

 このご恩は決して忘れません、いつかお返しに伺います」


「追われてしまうのですね、では少しばかり時間稼ぎをしましょう、

 人死出さないで建物だけ壊すのは難しいんだよな」

 彼はそう言うと城に向かい手を伸ばして、

 早口で聞きなれない言葉で呪文を唱えていく。


 呪文を唱え終えると城の端の兵舎上空に魔法陣が現れ、

 直後に大きな音と共に爆炎があがった。

 一国の城である以上は、外からの魔法攻撃の防御をしているはずだけど、

 そんなものは微塵も感じさせないような破壊力だった。


 ごめんなさい、助けて頂いて非常に恐縮ですが、人死は出たかも知れません。

 私は口にこそ出さなかったが、そう思ったのも無理は無い破壊力だった。


「あっやばい、やってしまった。

 でもあれだ、俺に無茶な修行をした親父が悪いんだ、おやじめ~」

 あ、この方のお父様、たった今無実の罪をなすりつけられてますよ。


「足止めはしたけど、急いで帰った方が良いから飛んで帰った方が良いと思うけど、

 馬車は置いておいて平気かな?」

「馬車でしたら時間で戻らなかったら、

 部下に引きあげる様に指示しておりますから平気ですが、飛んで帰るとは?」

「そのまま意味ですよ、ご令嬢抱えて良いですか?」

「はい私も急いで帰れるなら構いません」

 では、と男の人がフードとその下に来ていた、だぶだぶの服をいきなり脱ぐと、

 その背中に、大きな翼が広がった。


 翼にも驚いたが彼の容姿には息を呑んだ。

 金色の髪にサイドだけ赤い髪が少し混じり、切れ長の赤い吸い込まれるような瞳。

 人智を超えた神の作った様な美形だった。

 優しいが時に少しのんびりとまの抜けた話し方をするので、

 もう少しホワっとした顔を想像していたのだけど、のんびりのんびり詐欺である。

 これからこの人に抱えられるかと思うと緊張してきた。


「あ、絶対安全なので平気ですよ」

 私の緊張を感じ取ったのか、心配して声をかけてくれたが、

 そうじゃない、むしろ飛ぶとか忘れていた。

 だけど私が緊張してるのは、別の意味ですよと言えるわけもなく、

 ややひきつった顔で平気ですと答えるのが精一杯だった。


 彼は両手で私とハルトを抱えると、大きく一羽ばたきした。

 ギュンと一気に上空に昇ると、その後は風に乗るように静かに滑空した。

 私は飛んでいるんだ、蒼い空と眼下に広がる地平を見て感動した。

 馬車であれば数日かかる距離を一時間ちょっとで里までついた。

 障害物もなく最短直線距離をあの速度で移動したのだから、

 当然と言えば当然だろう。


 彼は里の人を驚かせない様に里の入口の近くに舞い降りた。

 ハルトから先ほど来ていた服を受け取って着るが、

 流石に顔を隠したままでは不味いと思ったのか、

 「顔を出したままでは不味い」の表現に矛盾してます。フードの頭の部分だけはかぶらずに顔を出した状態で歩き出した。

 配慮はありがたいけど彼の場合は顔を出した状態の方が騒ぎになりそうだ、

 里の女の子的な意味で。


 里につくと皆が私達を出迎えてくれた。

 私達を含めて代表者数人でハルトの家に集まり車座に座った。

 私達は、挨拶と共にお互いの名前を名乗った。

 彼はデュエルと言う名前を名前らしい。


 貴族の家名を名乗らなかったので平民なのかもしれないけど、

 話口調こそ平民のそれだが、美しい所作作法は平民ではありえない上流貴族のそれだ。


「この度は本当にありがとうございました、

 私達にできるお礼でしたら何でも致します」

「大した事はしていないので気にしないで下さい」

 十数人の兵士を倒したり、王城の兵舎を爆破したり、

 空を飛んで来るのは大した事だと思うのだけど。


「それはそれとして、足止めはしましたが、追手が来るんですよね?」

「はい、ですがデュエル様が時間を稼いで下さったので十分な時間も取れましたし、

 里の者を連れてこの国を出ようかと思っていますので平気です」

「全員を受け入れてくれる国に当てはあるんですか?」

「それは......」


 他国にして見れば王族と揉めた厄介な人間。

 田畑など貰えるわけも無く、半ば奴隷扱いの待遇になるであろう。

 老人がいる以上は、ご先祖様の故郷までついて行けるとは思えない。


「その感じだと当ては無さそうですね、

 もし良ければ俺が住んでいる島に来ませんか?

 自然の恵み豊かでと言うか、家屋も無く自然しかありませんし、

 住民も私の家族ともう一家族いるだけですが」


「ありがたいお話ですが、この人数で押しかけて平気ですか?」

「問題ないですよ、ただ注意して頂きたいのが、俺の母に危害を加えると、

 かなり怖い人と陰湿で怖い人が容赦無いので、そこだけ注意して下さい」

「恩人のお母様に危害を加える人間はいませんし、

 有事以外は穏やかな人間ばかりなので平気です」


「では決まりですね、

 荷物は海岸まで持って来て頂ければこちらで島まで運びますので、

 可能な限り持って来て下さい、本当に何も無い島なので。

 人が乗るイカダか何かあると助かるんですが」

「海岸の隠し洞窟に船がニ艘ほどありますので、人だけであれば」


「時にデュエル殿は、何か目的があって旅をしてたのでは無いのですか?」

「ええ、お恥ずかしい話しですが嫁探しです。

 ですが特段急いでいる訳ではありませんので」

「でしたら、我が里の龍の巫女姫などいかがですか、

 器量良し性格良しまだ経験はありませんが、

 頭も良いのできっと床上手になりますぞ」


 ハルトは、デュエル様の年齢と島に住んでいる人達からして、

 恐らく嫁探しであろうと当たりを付けていたのだろう。

 我が意を得たりとばかりにグイグイとくいついた。

「ちょっとハルト、床上手って何よ!」

 私は真っ赤な顔でハルトに抗議した。


「えっと、ですがサクヤさんは龍の巫女なんですよね?」

 デュエル様は、私の顔をちらっと見て目を伏せた。

 あぁ里に戻れた安心感で忘れていたけど、

 里の者以外からは青痣女と揶揄されていたのだ。

 これだけ整った容姿の人から見れば、さぞや醜悪であろう。


「やっぱりこの紋様が気になりますよね......」

「いえ神聖な波動が出ているようで美しいですよ、

 寧ろ私の羽の方が余程怖いでしょう」

 改めて言われて思い出したが、確かに彼の背中には大きな翼があった。

 では先程の態度は何故?


「正直に話しますが俺の父親がやんちゃな人で、

 竜を二匹倒してしまったのです。

 流石に竜を倒した子供の結婚相手は巫女姫も嫌でしょう」

「え?」

 デュエル様の言葉に私を含めて全員がおどろいた。

 竜って人の身で倒せるんですね、知りませんでした。

 この国の兵士全員で甚大な被害を出しても追い払うのが精一杯なのに。


 そもそも竜を近寄らせないために、私のご先祖様は請われてこの国に来たのだし、

 龍の巫女は、その為に王族と婚姻してきたのだから。


「えっとデュエル様、私達が使えているのは、

 神代の神龍でして現在では自然現象に近い存在です。

 現状生息している竜とは全く別の存在です」


「ではサクヤさんは、俺のお嫁さんになってくれるんですね。

 こんな綺麗なお嫁さんが出来るなんて、正に情けは人の為ならずですね」

 デュエル様ほど整った顔の人に容姿を褒められてもピンと来ないのですが。

 って、ちょっと待って。

「あのデュエル様、まだデュエル様のご両親にご挨拶していませんので、

 まずは婚約者と言うことで紹介して頂きたいのですが」

「分かりました、どの道里の皆さんを島に招くのに話をしておいた方が良いので、

 これから向かいましょう、追手が来るまでしばらく時間があると思いますので、

 残った皆さんは、準備をして待ってて下さい。

 今日を含めて三日で戻って来ます」


 ーー その頃王城では


「逃がしただと」

「申し訳ございません」

「たかが小娘一人とじじいを兵士十人以上いて逃がしたのか」

「それが兵士達の話しによると怪しい男にやられてしまったようです」

「大して変わらん、兵士達に処罰を与えろ!」

「はい」


「あの女を直ぐに追え」

「それが先の兵舎の爆発で馬が怯えている事や、

 兵士達の編成の時間もありますので、

 急いでも明日の朝まではかかりそうです」

「何でも良い、とにかく急げ!」


 即位式を控えての大失態に王太子は、激しい怒りを覚えた。

 新興貴族派はともかく、中立派や伝統貴族派に舐められてしまう。

 何としても即位式までにあの女を捕らえねば。


「アルフレッド王太子」

「分かっている、あの女一人ならともかく、あいつの里には老人もいる。

 逃げられる訳がない」

 ローレンス公爵の話を聞きたくないのか、

 王太子はそう言うとその場から離れて行った。


「グレイいるか」

「はい、お側に」

「巫女を追え」


 ......身から出た錆か。

 ローレンスは、王族と揉めて国内が荒れる事を嫌って、

 あの王太子のわがままを聞いた。

 その結果がこれとは本末転倒である。

 もし巫女を逃せばこの国にどれ程の厄災が訪れるか計り知れない。


 ましてや、里の者全員がいなくなってしまえば、

 二度と龍の加護を受けられない。

 この国に未来は無い。


 一年も経たない内にこの時の不安は現実となる。

 自分より上位の存在の加護が無くなった事により、

 この国は竜の狩場となってしまうのだった。



 ーー 海岸にて


「サクヤ行こうか」

「はい、ですがその前にデュエル様には、私の本当の名前をお伝えします。

 伴侶となる方にしか教えてはいけないと言われてますので、

 あの男には教えてません」


 木花咲耶(このはな さくや)

 私は砂浜に木の棒で真名を書いた。


「咲耶とおよび下さい、同じサクヤと言えども、

 真名を知って呼ぶのと知らないで呼ぶのは全くちがいますので」

「咲耶、ありがとう、伴侶かいい響きだ」

「まだ婚約者なので将来のですよ」

「ああでも、変わらないさ」


 デュエルは、優しく咲耶を抱きかかえた。

 所謂お姫様だっこというやつである。

 今思い出せば、この前はわきに荷物の様に抱えられて気がする......


 デュエルが、大きく一度羽ばたくと一気に上空に舞い上がる。

 これからの生活に全く不安がないと言えば嘘になるが、

 それ以上に、眼前に広がる蒼い空と日の光で輝く海が明るい未来を

 祝ってくれている様に思えて期待に胸を踊らせてしまう。


 こうして私達のサバイバル生活は始まった。

      


ご愛読ありがとうございます。

最近までなろうにて連載していた作品のアフターストーリーです。


もし宜しければ、今後の作品の参考や連載の判断材料にさせて頂きたいので、

↓下部の星☆☆☆☆☆にて忌憚ない評価を願いします。



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