*Twitter*【#140字小説】No.181~190
No.181【#キミへの情熱】
https://youtu.be/N4ekMvl2c6I
「今夜こそ…キミを落とすからな。」新婚なわけでもないのに、食卓を囲む主人の眼差しが熱い。火照る。ねぇ、そんなに見つめないで?私…恥ずかしいよ。「嬉しい?」「うん。だって…こないだは卵なかったじゃん?すき焼きに卵がないなんて、絶っ対にありえんから!」知るか。ネチネチ根に持ちやがって。
No.182【#パリピ】
「パパ、じぃじの通訳して?」「ん?爺ちゃん?」息子がスマホ画面を俺に向けてきた。「何?お義父さん、家族に送ればいいのにね?」嫁も覗きこむ。「どれ?」《ハロインポーチ楽しかた?》…え、誰が何を楽しめるん?《じじいはクリスマパチ楽しめだよ》…親父、やめて、家族みんなの腹がよじれる。
No.183【#ローマ字】
彼氏とお初の海外旅行。お互い英語も話せないけど、なんとかなるよ♪「何飲む?」私の問いに彼はメニューを見てブツブツ念仏。「クックテイルって何?尻尾の料理?」カクテ…「ウォーターメロン…スイカのメロンだよな?」え、造語?「チャモマイル?」カモミー…おい!茶も参るんじゃ、参っちゃうな!
No.184【#秘めごと】
ガチャ…玄関の鍵が開く音。え、嘘でしょ…?「…おい、どういうことだよ…?」見られた。顔面の血の気がサーッと引いていく。「き…今日は…帰りが遅くなるのでは…?」「様子がおかしかったから、カマかけた。それ…何のつもり?」目が泳ぐ。「なんだよ、その大量のコンビニ弁当。」大食いがバレた。
No.185【#見惚れる】
ふぅ~と唇をとがらせて、舌に触れる。君の口の中をいっぱいに…とろけさせてしまう…。「やっぱり、おでんはホロホロ大根が1番美味しいね♡」ハフハフと頬張る君のピンクのほっぺ。「…だよな!味が染みっ染みでサイコーだな!」ごまかせない程、エロくてドキドキする。その可愛いさ、反則だからな。
No.186【#見方】
「あんな最低な奴とは思わなかった!裏切るなんてありえない!」「ね!男なんて信用できない!」休憩中、栄養ドリンクを握る手を震わせ怒りを露にする同僚たち。「それほど演技が上手ってことね。」さすが、お局。「なるほど。」「確かに!」俳優の株を上げ、ドラマ評論家たちは静かに持ち場に去った。
No.187【#上手】
「タバコ吸う人は【アスパラベーコン】食べた方が良いらしいよ!」結婚当初に、嫁さんが俺の健康を気遣って言ってくれた言葉だ。そんな優しい嫁だから、あれから毎日【アスパラベーコン】が出てくる我が家の夕飯。「飽きた…」とは言わない。「飽きない?」て聞きたい。禁煙を決意させてくれて…感謝。
No.188【#首という首】
「俺が下ネタ嫌いなの知ってるよね?」脱衣場で兄貴が風呂に入るところだった。「ナニ想像したんだよ、ドスケベ。」「何つけてんの?」「おまえが言ったんだろ?寒がりの俺に。」「言ってねぇ。」「首、手首、足首を温めろって。」「言ったけど?」「もう1コあるだろ、首。」ぶっ!ラジャーお兄たま。
No.189【#最期の行き先】
「起きて?」まだ寝てる。「ねぇ起きよ?シャレにならない。」手で擦る頬。なんでそんなに冷たいの?私の名前を呼ぶ手が身体を後ろに引き剥がす。たくさんの花に囲まれて、もう瞳を開けないって。起きないと釘を打たれちゃうよ。どこに連れて行かれるか、わかってるの?身体が失くなってしまうんだよ。
No.190【#再確認】
https://youtu.be/LLCnFjtXFUg?si=HMsvWf4YIfBCchlw
私はイビキがすごいらしい。でも寝てる時のことなんて自分じゃわかんないし。「イビキ治す手術があるらしい。」彼氏に相談した。「いいよ、そんなのしなくて。」「でも…」「いいじゃん、俺が気にしないんだから。」とはいえっすよ…?「俺の彼女のカラダに傷なんてつけたくないわけ。」惚れ直すから。




