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第29話 教室対抗戦(高槻さんVS相川さん)

ご覧いただきありがとうございます。

第27話は現在修正中です。

PVがなんとか3桁キープ。

本当に嬉しい限り。

(たっちゃん、なんであんな女の子とデレデレしているのよ!)

自分ではよくわからない感情に気持ちが揺れている。


たっちゃんは私が最初に将棋教室に誘ったんだから。

いつも私と一緒にいるはずなのよ。

知り合ってまだ半年かもしれないけれど、たっちゃんのいいところは私がよく知っているんだから!


一戦目はよくわからない感情にイライラさせられながらも、なんとか勝つことができた。

それも、前回の大会で負けた相手に。


リベンジができたことはとても嬉しい。

だけれど、嬉しい以上のイライラが私を支配している。


(ダメだわ)


2戦目が始まる。

相手はさっきたっちゃんとやっていた相川さんだ。

私のひとつ年上の5年生らしい。


(たっちゃんが勝ったのだから、私も勝つよね?)

実力通りなら、きっと私は勝てるだろう。

だけど、いまは明らかに集中が切れている。


将棋は本当に面白い。

一生懸命強くなっても、格上相手になんとか勝てば、格下相手にさくっと負ける。

頭の回転は当然のこと、その回転を滑らかにさせる心こそが勝つためのキーアイテム。


(ううーん・・・・)

集中できていない。


(この女だけには負けたくない)

将棋で勝ったところでこのイライラがとれないことはわかっている。

たっちゃんに他の女が寄ってきていることが許せない。

・・・もう、そういう人当たりのいいところがいいんだけどね。


そう君と話している時のたっちゃんの表情はかわいかったな。

どこか寂しそうで、頼りにしてほしそうで。

あの大会の後から、ずっと頼りにしているのに、きっと気づいてないんだろうな。

私より弱いって思いこんでいるのかもしれないな。


確か、女の子は同世代の男の子よりずっと大人だってママが言っていた気がする。

うーん、たっちゃんもなかなかオトナだと思うんだけどな。

年下だけど。


あ、ちょっとイライラが解けてきた。

これならいける。

そして、勝つ!


「お願いします」


対局が始まった。

私は後手だ。

得意は四間飛車だけど、相手の相川さんとは初手合い。

たっちゃんの将棋をチラチラ見ていたけれど、居飛車も振り飛車も指すみたい。

状況によって使い分けているんだろうな。


向こうが先手ならば、居飛車の可能性が高いような気がするけれど、指してみなくちゃわからないな。


「▲7六歩」

角道を開けてきた。

これだけではまだ戦型はわからない。

「△3四歩」

私も同じ手で返す。


「▲6六歩」

お、角交換拒否。ここで考えられるのは「居飛車:矢倉囲い、雁木囲い」か「振り飛車」の三択だ。

経験上、振り飛車の方が多い気がするけれど・・・


まぁ、いいや。

得意戦法で行こう。

私には振り飛車しかないし。

問題はどこに振るかだけど・・・。


「△3二飛」と「三間飛車」で応じる。

できるなら「石田流」を目指していこう。


相手は「▲7七角」と指す。

その後、私は一旦、美濃囲いを目指す。


「△3五歩」

早石田だ。


・・・


手が進む。

相手も振り飛車と分かった所で美濃囲いは諦め、金無双(という囲い)に変える。

玉の横に金が二つ。

歩がどこも浮いてないので、上からの攻めに対応しているんだけど、横には弱い。

名前は格好いいんだけどね。

ちょっと名前負けしている気もする。


戦型は「相振り飛車」だ。

これは優ちゃんと良く指しなれた手順。


相手も角の場所こそ違うものの同型だ。

3筋の歩を交換して、飛車先を通す。


相手も同様に歩を交換してくる。

ここからは中盤戦。


読みあい勝負だ。


そういえば、優ちゃんとは良く指すけれど、最近なかなか勝てなくなった。

同じ時期に始めたんだけどな。

最初は誘った私の方が強かった。

いつの日か追いつき、追い越されちゃった。

優ちゃん、いつのまにそんなに勉強をしていたんだろう・・・。

私も私なりに結構頑張ってたんだけどなぁ。


他にも一緒の習い事をして・・・。

本当の意味での幼馴染。


いつも私と一緒にいてくれる。

将棋の方もほぼ同じ。

挿絵(By みてみん)


(勝たなきゃな)


中盤戦は本当に頭を使う。

金無双の弱点は6三歩の地点。

ここをなんとか攻められれば、と思うんだけれど。


(やっぱり相手も強いなぁ)


「△2四歩」と玉等を攻めていく。

相手も同様に「▲8六歩」としていく。


お互いに間合いの計りあい。

角の利きの分、私が不利だ。


(なんとかしなきゃ・・・・)


時間だけが刻々を過ぎていく。

ブックマーク、評価、感想ありがとうございます。

特に感想はアイディアの宝庫だという意識を頂戴します。

日々、更新を心がけてはおりますが・・・。

相振り飛車は普段指さないのでチャレンジの意味合いもあります。

棋力が落ちれば、それだけ物語に現実味がでるわけで。

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