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荒唐無稽ビビッドハイスクール!  作者: SAI-X
第十三話『メリークルシミマス!』
75/88

#74


 翌日――ついにあの日が訪れた。昨日がイヴだったから今日が何なのかはすぐにわかるよな? そう、待ちに待ったクリスマスだ。


「やってきましたァ、大津ハーバーランド! 今日はバーニングクリスマスだぜ、イィィィィヤッフォォォォウッ!!」

「ちょっと刃野さん、落ち着いて。まだ遊園地に入ってませんよ。入る前から興奮したらいけませんわ」

「あははは、わかってますってー」


 今日のプランは、こうだ。まず全員大津ハーバーランドで思い思いのアトラクションに乗ったり探索したりして遊ぶ。そのあとはどこへ行こうが各自の自由だ。


「なあ刃野、なんで最初はみんな同じ遊園地からなんだ? スタートも別々が良かったなあ」

「なんでってそりゃあ遊園地はリア充が、あ、いやいや! みんなが遊びに行きたい場所の定番ぢゃないですか!」

「ま、企画立てたのは刃野だからな。俺は主催者の方針に従うだけだ。なーエリカ♪」

「そういうことだからマサキくんが好きにしてくれていいわよ。ねー先輩♪」


 早速いちゃつくペアが二人。朝霧先輩とエリカだな、くぅ……。服装まで一緒に見えたが俺は気にしない。


「お前が言うんだったらしょうがないな。じゃあ早速だけど、神永さんはどこ行きたい? オレはメリーゴーランドかな」

「私、ゴーカート乗りたいなぁ!」

「もしかして、意外とそういうの好きなのかな?」

「うん!」

「じゃ、最初はゴーゴーカートVに決まりだな!」


 朝霧エリカペア、略して朝エリペアがノープランっぽいのに対して、神永リョウペア、略して神リョウペアはあらかじめアトラクションを決めてから回るっぽいな。俺? 俺と三ノ宮さんペア……略してマサユカペアはこれから入園して話し合いしてから決めます。


「さあみんな、入ろうか! 大津ハーバーランドへ!」

「「「「「「おーっ!!」」」」」」


 みんなで声を高くして手を上げて、いざ大津ハーバーランドへ歩き出す! ゲートをくぐり、インフォメーションで前もって予約しておいた一日限定乗り放題のパスを受け取ればあとは買い物以外でお金はいらない。最高じゃないかぁ。


「マサキ、帰りはどこ集合だ?」

「このエントランスの噴水広場で! ここなら広いし目印もあるからちょうどいいだろ?」

「噴水広場ね、わかったわ。ありがとう!」


 そしてエントランスで集合することにして出発! ――したかったのだけど……誰かが後ろから俺の肩をつついてきた。


「ん?」

「刃野さん、どうしました?」


 ポコペンポコペン、だーれがつついた? 気になって振り返ってみれば――白眼をむいてげっそりとした元気のない顔をしたレンの姿が!


「マーーサーーキぃぃぃ……」

「れ、レン! 脅かすなよ〜、お前はゾンビか?」

「神戸さんでしたか。そういえば神戸さんだけペアを組める人がいないんでしたね」

「いいんです、いいんです。僕のことならお気になさらず」


 そう、ジャンケンに敗れて彼女をゲットし損ねたレンは、今やはみだしものだ。俺たちが楽しい思いをする中で一人だけもがき苦しんでいるのだ。これがモテない男の成れの果てだな……?


「僕、お先に失礼してもいい?」

「お好きにどうぞ? せっかくのクリスマスだけど一日中部屋に引きこもっててもいいって言うんなら、俺は別に構わないよ」

「じゃ、じゃあさよーならー!!」


 いたたまれなくなったのかレンはその場から逃走する形で去っていった。レンの分も一日中乗り放題のフリーパス買ってやるつもりだったけど、まあいいか。


「じゃあユカさん、俺たちも行こうか!」

「ええ、今日は遊びまくって発散しましょう!」

「おっけーい! 最初は急流滑りだー!!」


 みんな先に行っちゃったのであとは俺とユカさんだけである。さあさあ、あっそぶぞーい! あ、忘れてた。最後に説明だけさせて。

 大津ハーバーランド――それは、大津港近辺の湖岸沿いに建てられたテーマパークのことである! 滋賀県最大の名物にして母なる湖、琵琶湖にちなんだアトラクションや内装、そしてビワコオオナマズをモチーフにしたマスコットのビワくんとキャットちゃんなど見所満載だ! では、次の機会にお会いしましょう。


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