表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
荒唐無稽ビビッドハイスクール!  作者: SAI-X
第五話『時計じかけのみかん』
27/88

#26

「今日の授業難しかったよなー」

「ホント、ホント。先生もたまには簡単な問題出してほしいよなー」

「なあ、今日の帰りゲーセン寄ろうぜ」

「いいねー、賛成!」

「そこっ! 聞こえてるわよ!」

「ひえぇ! ごめんなさいッ!」


 最近、休み時間に先生の愚痴をこぼす方の多いこと――。正直許せません。二年生だからまだいいだなんてよく聞きますが――来年からもう、三年生ではないの? 下級生の方々の大先輩になろうというのに、そんな調子でどうするのかしら。


「あのさー、三ノ宮さん。あんまり注意しすぎると煙たがられちゃうよ……」

「みんな上級生としての自覚がなさすぎるわ。来年からしっかりしなきゃいけないのに」

「あんまりうるさく言うのもどうかと……」

「だからってちゃんとしないままでは、我が校のイメージダウンや成績の低下につながります。時には、諌めることも必要だと思うわ」

「ごめんなさい……ボクが悪うござんした」


 みんなが私のやり方を受け入れてくれるかは分かりません。ですが、わたくしは次期生徒会長候補に選ばれた身。今よりもっとしっかりしなければ、それは務まりません。


「うんうん。その通りだ。最上級生になるからには、しっかりしなきゃいかん。そうでしょ、ユカさん!」

「はい、一緒にがんばりましょう。朝霧さん!」


彼、マナブさんとは考えを共にする同志です。そうそう、わたくしは三ノ宮ユカと申します。武家を祖先にもつ家系に生まれでして、周りのみんなが言うにはいわゆる『お嬢様』というものらしいですの。世間知らず故まだまだ知らないものもたくさんありますが、どうかよろしくお願い致します。


「なんでこんなガラの悪いヤツと仲良くしてるんだ? まずはこいつ更正させろよ……」

「朝霧さんになんてことを!」

「ご、ごめんなさい!」


 彼は、尼ヶ崎翔伍。ちょっと嫌味で口の悪い方なの。人のことにばかり口を出して、自分には甘くするなんてとんでもない。しかも、先生に何度注意されてもまったく懲りないのよ。ひどいと思いませんか? 彼は一度自分を見つめ直して、反省した方がいいと思います。


「ケンカはもうやめたけど、次は何をどうすりゃいいんだろう?」

「ケンカしない、夜の12時までゲームを遊ばない、夜更かししない、ナンパしない、R指定の画像やサイトは見ない、むやみに保健室にいかない。あなたの場合、以上のことを守っていただければよろしいのでは」

「……きびしーっ!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
評価・コメントしていただけると励みになります。お気軽にどうぞ! 
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ