#12
びっくり、サプラァァァァァイズッ!!
まさかリョウにあとをつけられていたとは思わなんだ。
「い、いや、あの、その、ね……えっと……あっと……」
「何だよー。遠慮しないで俺に言ってみ?」
そう言われたんじゃ仕方ねェ――話してやるか。
「実は……かくかくしかじか」
「……そうか。そいつはけしからんこった。ヒロユキの野郎……お灸をすえてやろうぜ!」
リョウに正直に説明したところ、あいつは独りでにヒートアップした。
やめれ、暑苦しい。お前クールキャラじゃなかったのか。わけわかめ~……
まあいいか。
付き合ってやるとしよう。
元はといえば俺が思いつきでとった行動だ。やりかけでドブへ捨ててしまうのは、もったいない。
「お灸じゃ足んないよォ……引き摺り下ろして細切れにしてやる!」
「ああ、血祭りにあげてやろうぜ!」
「……あのー、そこまで言わなくていいんだよ」
リョウのやつ――暑さで頭をやられましたか?
いや、これは絶対やられたな。でなきゃあんなに過激な発言はできねーもん。
いつもあいつはクールだから。それともオーバーフローを起こしたか?
まあ、いろいろあったんだけど、
俺達はストーキn……げふんげふん、尾行ミッションを始めることにしました。
「俺のえりょーん! えりょーん!! えりょーん!!!」
――ダメだこいつ。俺が言うのもアレだけどさ、こいつ本当にどうかしてるよ。
頭に砂でも詰まってんじゃないのか?
こうしてヒロユキのやつはことごとくエリノ先生を愛称で呼んだり、
まるで自分の彼女にでもしたような気分で呼び捨てしたりしながら保健室へ向かっていた。
奇行ざんまいだ。こいつのイカレ具合には心底ゾーッとさせられる。
ホラーゲーでおばけ屋敷の探索してるみたいだよ――
――寺辺ェ!
いや、松野だったか? どっちにしろ、あのバカのような不埒者――
この俺が放っておくわけがない。絶対に許さない。
絶対にだ!!
「――首を洗って待ってやがれ、寺辺ヒロユキィィィィ!!!!」
「なに叫んでんだ、耳がァ! 死ぬぅ!!」
リョウよ、何か言いましたか。
俺には聞こえませんでしたが。声が小さいぞ。
まあいい。尾行ミッソンを続けよう。




