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荒唐無稽ビビッドハイスクール!  作者: SAI-X
第二話『俺の妹がこんなに可愛いわけがあるだろ』
10/88

#10

「そういうマサキくんはおうちへ帰って何してたのかな?」

「ぐぬぬ……」


くそぅ、レンのやつ。人を食ったような顔しやがって。

棒読み止めた途端にこれだよ!



「ったく、しゃあねェなァ。これだから知りたがり屋さんは……」



なんかムカッ腹が立つので適当に、しかし分かりやすく三行にまとめて帰宅後の出来事を話した。


「はぁー、なるほどね。ルミちゃんだっけ? いいよね、マサキんちは妹さんいて」

「君もお姉さんは大切にしなよ?」

「ふふん、分かってますよ~」




ハッ、何を今更――。



ルミはかわいいからね。

これほどルミのお兄ちゃんとして生まれてきてよかった、と思ったことはないぜ。




「そういやルミちゃんの顔見てねーや。今度行っていいよな?」

「あ、そういやリョウはまだ見てなかったね。ルミたんの顔とか」

「かわいいのか?」

「うん、とってm」


「あったりめーだろうがァ、バカヤローこんにゃろーめェ!

ルミは天使のごときかわいさだ! マジ天使だもん! 今でこそツンだが、じきにデレる!

トゲがとれて素直になれば、大天使に昇格するぞぉ!」



なんという名演説――

これで俺に惚れたお嬢様、お姉さま方は今すぐ俺に愛の告白を!



――ただし、野郎は来るな。

俺はBLは嫌いなんだよ!! 百合はオッケーだけど。


俺はな、BLなんぞに興味はねぇ。

お姫様に恋して無双したいんだよ!





「――まあ、自慢話はおいといてだ。リョウよ、あまりゲーセンでお金使うなよ~?」

「む……」

「親御さんも心配するぜ~」

「わ、分かった。肝に銘じて、今後は自重する」

「キリッが抜けてるぞォー」

「やかましいッ!」




――放課後――






授業も終わり頭が冷えた頃、俺はある事を思い出した。

集金袋を持ってきてはいたが、それを渡し損ねていたことだ。


「やっべ、エリカ怒ってないかなぁ――;」




心配になってメールしたところ、今生徒会執行部の用事が終わったんだと。

下駄箱でエリカが降りてくるのを、俺は待つ事にした。





「まーだーかーなー……」


と、俺が思っていた矢先にエリカがやってきた。



「って、おおッ! エリカ様きたーッ! これで勝てる!!」

「マサキくーん、待たせてごめんね~」

「いやいや、いいんだエリカ。朝早くに渡さなかった俺が悪いんだし……」



「はい、これだったよな」


すかさず集金袋を取り出し、渡す。


「ありがと~♪」


わお! エリカたん大喜びだっぜ。



「ハハッ、今日も一段と笑顔が素敵だなぁ。お姉さんに似てきたんじゃね?」

「えーっ、まだまだお姉ちゃんにはかなわないよぉ」

「ハハハ、ウブなエリカちゃんもかあいいのうw」


これぞ微笑みの爆弾か――。みんな、俺は今天使にふれたよ!

山科姉妹は、二人揃って天使のような笑顔を持つ。

彼女らの健気で穏やかな笑みを見ると、自然とやましい心は浄化されるのだ。


さあ、君もウォッシュせよ!

心の中の世界のゆがみを、駆逐するのだ。



「今回のお金を何に使うか、楽しみにしててね♪」

「うん! というかもう待ちきれないぜ!」



やだ、もうたまんね

結婚しちまおうかな! でもまだ、婿として修行が足りないしなぁ――。

えっと、こんにちは。いや、こんばんはだったかなぁ……。

山科エリカです。あたしにはエリノっていう保険医のお姉ちゃんがいるんですけど、

すごく美人で優しいの♪ そんなお姉ちゃんに恋してる人がいるみたいなんだけど……

でもお姉ちゃん鈍感だからなあ、気付いてもらえるといいんだけどね~。

次回、『とある高校の保険医(マイエンジェル)』! お楽しみに♪

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