第十九話 過去_2
引き続き、ルネを見つけるべく、あちこちをくまなく探していた。
憂ヰ「ルネ…本当にどこに行っちゃったのかしら...。嫌な予感がするわ…」
しばらくすると、またルネの出来事(欠片)が目の前に出てきた。
父「あの子、どうせいい大学にも就職先にも行けないよな。」
母「そうねぇ。にしても、なぜ私たちの言う事が聞けないのかしら。あたりまえのことをあたりまえにできるように起こっているだけなのに。」
父「うーん。あの子そもそも頭悪いから、その分別すらもつかねぇんだろ。」
母「そういうこと?心外だわ。」
父「心外とか言っても仕方ないだろ。バカなんだから。」
ーードア前
ルネ「...」
ルネはドア前でその話を聞き耳立てて聞いていた。
部屋に戻り、ルネは独り言を炸裂した。
ルネ「私だって、やれる範囲のことは無理してでも必死になってやってるのに、やれないからってあんなに文句言われて、怒られて、『怒られるうちが花』とか言うけど、何が正解で何が間違っているの?ママとパパのために成績優秀者しか行けない学校だって受験したし、今だって無理だなって思っても必死になって頑張って、家の経済状況も悲惨だからバイトして少しでも家計が楽なるように働いてってしているのに...何がだめなの?!」
そう言いながら、また近くのぬいぐるみをベッドに叩きつけた。気がつけば泣いていた。
ルネ「ねぇ!いつになったら私は報われるの?灰色に何もかもがなっていく感覚しかないし、やっても何もできない、仕事だってできない。じゃあ、何が生きてていいことになるの?勉強できたから正義?成績優秀だから正義?おかしくない?成績いいからって何があるのよ!成績よくても褒めやしない、自分がいい気したいからって結果ばかり求められて!何が生きててほしいだよ!ふざけないでよ!」
そう泣き喚いていた。
幸いにも部屋がとても離れていたおかげて、父母には聞かれていなかったらしい。
憂ヰ「...」
これまた言葉を失っていた。
憂ヰ「早くルネを探さないと...」
気がつけばルネのために必死になっていた。
1階を探してみても見つからず、地下1階を探していた時。
ルネをやっと見つけた。
憂ヰ「ルネ!!!!」
ルネ「う...憂ヰ...?」
泣いた後なのだろうか、ルネの声が震えていた。
憂ヰ「やっと見つけた...良かった...」
ルネ「憂ヰ~~~~(泣)」
ルネは泣きながら憂ヰに抱きついてきた。
憂ヰ「ここってなんなの?」
ルネ「...私が…バイトしていた…アイス屋さんの…商業施設...ぽかった…」
途切れ途切れながらにルネが答えた。
憂ヰ「そう…」
そこから先、憂ヰは何も言葉にできなかった。
見てはいけなかったのではないか、そう思うくらいのとても残酷な過去を目の当たりにしてしまったからだ。
憂ヰ「よく一人でここにいてくれたね...」
ルネ「だ、だって...!憂ヰがいないと私何もできないから...」
なんと声をかけるべきか、どう安心させるべきか。
憂ヰはものすごく考えた。
憂ヰ「ルネ、帰ろう…」
ルネ「...うん。」
ー後日ー
憂ヰ「そういえばあそこにはまた行けるのかな?行ければ可能性の幅が広がりそうだけれど」
憂ヰはルネのことが知りたいのもあり、あの商業施設の世界に行けるか、試してみた。
数秒後、あっさりとその世界に行くことができてしまった。
憂ヰ「ふーん…来れるんだ...ということは、ルネも来れる、と」
憂ヰ「また、ここに飛ばされてしまう時はしっかりルネのことを見てあげなきゃね。新しく手に入れたこの世界は_何やら種類が多そうだもの。」
そう決意を固め、憂ヰは元の世界に戻りその日を終えたのだった。




