第十五話 トイレの花子さん
憂ヰ「ねぇ」
ルネ「どうしたの?」
憂ヰ「定番の都市伝説といえば『トイレの花子さん』よね」
ルネ「そうだね!」
憂ヰ「花子さんに一度会ってみたいんだよね」
ルネ「いいね!会いに行こうよ!!」
憂ヰ「え?」
ルネ「花子さんに会いたいんでしょ?」
憂ヰ「ええ」
ルネ「じゃあ、会おうよ!!」
憂ヰ「今から会いに行くの?」
憂ヰは驚いた。
ルネがこんなにも乗り気に花子さんに会うことを躊躇しなかったことに。
ルネ「どうしたの?行くよ?」
「花子さん、どんな人なんだろうな~~!」
ルネはるんるんだった。
花子さんに会えるということがとても楽しみだったのだ。
今まで、ルネは花子さんに会いたいけど、周りに止められたりが多かったから、憂ヰが会いたいと言ってくれていることも嬉しかったのだ。
程なくして、花子さんのいそうなトイレについた。
ルネ「ここかな~~」
憂ヰ「そうだね、ここかも。」
ルネ「いこ~~~!」
そうして、3番目のトイレの前に着いた。
ルネ「さぁさぁ憂ヰさん!ノックノック~~♪」
憂ヰ「はいはい」
そうして憂ヰが3回、そのトイレの扉をノックした
憂ヰ「花子さんいらっしゃいますか?」
花子「はい」
ルネ「さて扉あけて~~~!!!(某映画のテンション)
ルネはいつにも増してテンションが高かった
扉が開くとそこには赤いスカートのおかっぱ頭の女の子がいた。
ルネ「わぁぁぁ花子さんだ~~~!!あの有名な花子さん!可愛いー!はじめまして!」
憂ヰ「突然呼び出してごめんなさいね、こんにちは」
花子「こんにちは」
憂ヰ「…はじめましてね、よろしく」
花子「はじめまして」
憂ヰはいつにも増して緊張していた。
なんせ、憧れの人が目の前にいるからだ。
憂ヰ「あ、あの」
花子「なんでしょう?」
憂ヰ「貴方と写真が撮りたいのだけれど」
花子「ええ、いいですよ」
花子さんは即答だった。
憂ヰは驚いた。
憂ヰ「あら、そんなに即答してくださって...ありがとうございます」
そうして、憂ヰと花子さんは写真を撮った。
憂ヰ「嬉しい。ありがとうございます...」
花子「いいえ〜」
花子さんはとても軽い感じだった。
ルネ「花子さんってそんなにラフな感じなんだー!」
花子「え?」
ルネ「諸説あるけど大体怖いって聞いてたから....」
花子「あぁ。あれは都市伝説だからね。実際はそうでもないわ。失礼なガキンチョには怖〜い花子さんを演じることもあるけれど。」
ルネ「なるほどね。でも私、うわさの花子さんより、今の花子さんの方が好きよ!」
花子さんは冷静にルネに説明した。
花子「それで、今日なにかしたいことあるの?」
花子さんが急にルネたちに聞いてきた。
憂ヰ「したいこと…ええと…私達、貴方と仲良くなりたいのだけれど…」
憂ヰがもじもじしながらそう花子さんに放った。
花子「仲良く...?」
憂ヰ「その....花子さんと仲良くなれたら、もっといいことがあるかもなと思って」
花子「いいこと…というのは?」
花子さんはイマイチ状況が掴めていなかった。
仲良くといってもなぜなのか、はたまた、こんな私と?と思っていたからだ。
花子「そうねえ、仲良くなるならまずアイスブレイクよね。ゲームでもしましょうよ。」
花子さんからそう提案してきた。
憂ヰ「ゲーム…なるほど、いいね。どんなゲームをやるの?」
花子「そうねぇ、ワードウルフとかどう?」
憂ヰ「聞いた事がある程度だけど…物は試し。とりあえずやってみようか。」
花子「じゃあ、もう一人をゲームマスターのために呼ぶわね。幽子~おいで~」
憂ヰ「幽子...?」
花子「あぁ、言ってなかったわね、私の妹よ。」
憂ヰ「花子さんって妹がいたの?!」
花子「ええそうよ。実は私達姉妹なの。」
花子さんは淡々と準備を進めた。
幽子「…では始めます。皆様にお題をお配りしました。各自確認してください。」
三人はお題を確認した。
幽子「それでは制限時間は5分です。はじめ。」
お題は「赤いきつね」「緑のたぬき」だ。
多数が「赤いきつね」だ。
憂ヰ「これ聞いた話だけど、とても美味しいらしいよね?」
ルネ「そうそうそう!とっても美味しいの!」
花子「私も食べたことあるけど…確かに美味しかったかも」
まずは無難に美味しさの話を憂ヰが持ってきた。
ルネ「これ、西日本と東日本で味違うんだっけ?不思議だよねー」
憂ヰ「地方ごとに分かれているとか記事で見たわね。」
花子「確かに私もその記事を目にした事があるわ。なぜ分けるのかしらね」
読者の皆様なら感づいているかもしれない。
今回のウルフは花子さんだ。
花子さんが「緑のたぬき」
憂ヰとルネは「赤いきつね」だ
花子さんは様子を伺っているようだ。
下手に出るとボロが出るかもと考えると、中々言葉を出しづらい。
ルネ「私の記憶が正しければ〜、色違いの方も一緒にされがちだよね!」
憂ヰ「確かにそうね。」
花子「その通りだわ。」
花子さんと憂ヰが同時に放った。
ルネが話を進めてくれるから、あまり話すのが得意じゃない二人が喋らなくても話がトントンと進む。
ルネ「はてさて〜ここまで話が噛み合いすぎているということは、反対側のお題はその一緒にされがちなお題の片割れだな!?」
ルネがニヤニヤしながらそう放った。
花子「どうなんでしょうかね?」
幽子「残り3分です。」
幽子さんは淡々と残り時間を伝えてきた。
ルネ「でさ、これって上に乗っかってる具材もあるよね」
憂ヰ「あるわね」
ルネ「これって上の具材ありきじゃない?」
憂ヰ「どちらもそうといえるわね。」
花子さんがうまいこと話に乗るおかげで、バレない。
ルネ「ほんとにこれわからないな...あ!そうだ、具材はどんな食感がする?」
憂ヰ「えっと...ふわふわかな」
花子「そうそう、ふわふわ。」
ルネ「花子さん、それほんと~??さっきから共感しかしてないじゃん!」
花子「ほんとよほんと。」
幽子「残り30秒です。」
幽子のタイムコールが部屋に響いた。
ルネ「え~~絶対花子さんだって~!」
幽子「時間終了です。投票先を決めてください。...いいですか?せーの。」
憂ヰとルネは花子さんに投票。
花子さんはルネに投票となった。
幽子「それでは、お題オープン。」
案の定、花子さんが「緑のたぬき」憂ヰとルネは「赤いきつね」だった。
ルネ「ほら~~~~!!やっぱり!ていうか緑のたぬきはふわふわじゃなくてサクサクでしょ!」
花子「こっちだって、バレたと思ってヒヤヒヤしてたのよ?はあ…貴方勘が鋭いわね…」
突然の言い合いだったが少しアイスがブレイクしたようだった。
さすがアイスブレイクといったところだろう。
ルネ「面白かったね!!次のゲームは??」
花子「別の事もしてみない?次は体を使う遊びで!」
花子さんがようやく本来の姿に戻ったような気がした。
そうして、アイスブレイクの時間は続いたのだった。
【追記】
アイスブレイクとは、初対面の参加者達の緊張をほぐし、場の雰囲気を和ませるための短いゲームや雑談などの事である。




