表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【配信者転生】登録者=強さの世界で底辺実況者が最強に!  作者: 山中海
第一章【底辺配信者、異世界配信スタート】
5/32

第5話 「オーガとエルフと配信者」

 「さぁあああああ、きやがれ変態オーガ!

 お前の負け姿、全世界に晒してやんよ!!」


 


 ――ゴオオオオッ!!


 オーガが咆哮を上げる。

 それだけで耳がビリつくような重低音。

 さっきの一撃は、たまたま当たっただけだったのかもしれない。


 


 《コメント:逃げて!/無理するな!/でも見たい!》

 《コメント:戦え、配信者!!》


 


 「うるせえ!やってやんよ!!」


 


 俺は棒を握り直し、全力で駆け出した。

 実況どころじゃない。

 全身全霊の一撃に願いを込める。


 


 「これが……底辺配信者の底力だあああああ!!」


 


 《スキル《ヒーロー願望》発動:信頼値ボーナス加算》

 《感情値上昇:+92%》

 《現在ステータス:ザコ+9.8(超一時ブースト中)》


 


 振りかぶった棒が、オーガの膝にズブリとめり込んだ。

 バキィンという鈍い音とともに、巨体が膝をつく。


 

 「よし!いけるっ!!」


 そう思った瞬間上から何かが落ちてくる気配を感じ、咄嗟に回避する。間一髪その物体は轟音と共にヒロトが居た場所へ落下した。


 「な、なんだ?岩?雷?」


 一瞬思考が混乱したがよく見ると反撃したオーガの手だ。あんなの直撃したら粉々になってしまう。ヒロトは一瞬にして血の気がひく。


 「ヤバい!すぐに次の攻撃が来る。逃げないと!」


 パニックの中、ヒロトは違和感に気がついた。

 

 (あれ?次の攻撃がこない…?そうかやつは図体はデカいけど動きはそこまで速くないのか!それなら!)


 「ヤーい!鬼さんこちら!」


 ヒロトはオーガの攻撃を誘う。オーガは激昂してヒロトに拳を振りかぶる。それをヒロトは寸前で回避する。

 

 「いけっーーーーー!今だッ!」




 ヒロトは喉元めがけて、渾身の一撃を叩き込んだ。


 


 ――ゴシャアアッ!


 喉元から血を吹き出しオーガの体が、ゆっくりと前のめりに崩れ落ちていく。


 


 《チャンネル登録者+46》

 《現在の登録者数:151》

 《新スキル《カリスマ》獲得:周囲に一時的な士気上昇効果を付与》

 《称号獲得:「見習い英雄ストリーマー」》


 


 「やばかった!やばかった!はぁ……っ、はぁ……っ。マジで……勝った……」


 


 膝をついた俺のもとへ、少女が駆け寄ってくる。

 顔は泥まみれ。でも、笑っていた。

 よく見ると、耳が尖っている……まさか――エルフ?


 


 「本当に……ありがとうございます……っ!

 あなたは命の恩人です……!」


 


 《コメント:やば、泣きそう/この回、神回/登録不可避》

 《コメント:推し決定/ヒロイン可愛い/エルフキターーーー!》


 


 「……かわいい。」


 思わず口をついて出たひとことに、少女がきょとんとする。


 「え?」


 「い、いやいや!なんでもない!

 君みたいなエルフを見るの、人生初でちょっとビックリして……!」


 


 あたふたしていると、空に通知ウィンドウが浮かび上がった。


 


 《エクストラミッション発生》

 《新クエスト:「英雄様、エルフの村へご一緒に」》

 目的:エルフの少女とともに隠れ里へ向かう

 報酬:食料、寝床、登録者ボーナス(+10%)


 


 《コメント:エルフと寝床?けしからん/ご都合展開すぎワロタ/エルフの里見てみたい》


 「……はは、何言ってんだコイツら…」


 


 そんなことを呟いた俺に、少女が少し顔を赤らめて口を開く。


 


 「あの……もしよければ、私の村に来てくれませんか?

 お礼がしたくて……!」


 


 「もちろん!!じゃなくて…!い、いいのか? こんな見ず知らずのやつを、信用して」


 


 「もちろんです! あなたは命懸けで私を助けてくれたんですから!」


 


 その純粋な言葉に、俺は少し罪悪感を覚えたが素直に甘えることにした。

 正直、もう立てないくらい体力も気力も使い果たしていたし。


 


 「あぁ……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ」


 


 少女は疲れ切った俺の肩を支えながら、森の奥へと歩き出した。


 


 俺は胸を高鳴らせながらついていく。

 ――まさか、このあと“あんなこと”になるとは思いもせずに。


ついに!

ヒロイン登場!エルフいいなぁ

実は新規登録者の半数以上はエルフ目当てだったりします。

次回は登録者爆伸び予感ですね!


是非、ブクマ、コメントよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ