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高橋視点
かつてレガシオンの一員だった高橋は、独自の道を歩んでいた。彼が選んだのは、不満を抱く者たちの間で力を持つ道だった。
彼の心に残るのは、レガシオンとの不協和音、そして彼らとの決裂だった。「力があれば、理解されずとも、生き抜くことができる。」
ある日、彼は小さな村に立ち寄った。そこでは、急速に拡大する魔物の被害に苦しむ村人たちがいた。高橋は自身の力を使って魔物を退け、村人たちから感謝の言葉を受け取った。
しかし、その中には彼の裏切りを知る者もいた。「あなたは、レガシオンの高橋ではないですか? なぜ、あんなに素晴らしい仲間たちとの道を選ばなかったのですか?」
その問いに、高橋は深く息を吸い込んだ。「人それぞれの道がある。私は、自分が選んだ道を後悔していない。それが、自分自身と向き合う道であるからだ。」
彼の道は、自身の心に従い、力を求め、認められずとも生き抜く道だった。それは裏切り者と呼ばれる道かもしれないが、彼自身はそこに自由を見出していた。
彼の道のりは続く。いつか、自分の選んだ道が正しかったことを証明する日を夢見ながら。