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祥之るう子様からの贈り物

挿絵(By みてみん)


 第一の感想は「これは、本編を読まねばならぬ」でした。

 もちろん、本編を読まずにこちらを読んでも、問題なく読めるのですが、何というか、もうデゼルさんとガゼルさんがかわいそうでかわいそうで、辛くて辛くて。

 この運命を変えてくれる「転生者のデゼル」の物語であろう本編に救いを求めたんですよね。

 そしてこの度、すごく久しぶりにもう一度読み返して、さらにあとがきもしっかり読んで、新たな感想がたくさん生まれました。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 理想的な順序で読んで下さって、ありがとうございます✨(*´∇`*)


 1.舞い降りた天使 ~たとえ、明日が見えなくても~

 2.シナリオが始まる前に滅んだ国の物語

 3.悪役令嬢と十三霊の神々 ~デゼル編~

 4.サイファ ~少年と舞い降りた天使~

 5.夜明け前 ~次世代編~


 『悪役令嬢と十三霊の神々』シリーズは、この順序で読んでもらえると、一番、面白いように構成してあります。

 2.からの場合はまさに、運命が変わるであろう転生者の物語に乞う期待✨ というわけなのですが、1.を読んでいないと、運命が変わりすぎて、ガゼル公子が登場しないままドンドン物語が進んでしまって、デゼルはいいかもしれないけどガゼル公子の立場は!?Σ(゜Д゜)

 と、ガゼル公子に感情移入していればいるほど、モヤモヤしてしまいそうです。(2.はゲームの脚本に過ぎないもので、今度こそ、幸せになろうと誓い合った二人の前世というわけではないところがミソです)

 1.から読んで、先にサイファに感情移入していると、デゼルにすごくお似合いなガゼル公子がいずれ絡んできそうなことにハラハラしつつ、「だいじょうぶ、だいぶリードした(; ・`ω・´)」と読み進め、ついに対峙するシーンでは、「がんばるのだ、町人S! 庶民モブだって闘える!(`・д・)9」みたいに盛り上がる――

 はずだと思うのですが、正しい順序で読んで下さる読者様、滅多にいなさそう、もとい、私がもっと、この順序で読んで欲しいと最初にアピールしないと始まらないやつなのでした(T∀T)

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 まず読み始めてすぐに思ったのは、デゼルさんとガゼルさんの名前です。

 あんまり深く考えずに本編からずっと読んできてしまったけど、お名前似てますよね。何か意味があるのかな、とふと思いました。

 もしかして、公国の言語というか、名づけの習慣というか、そういうものに意味が隠れているのかなと。

 例えば、文字が英語に近いような構造をしていたと仮定して「Gazel」「Dezel」みたいな感じだったとして、「el」もしくは「zel」に、「神々に近い者」を表す意味があるとか……大変勝手な妄想ですが、ちょっとわくわくしたりしました。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 何か意味があるのかなって、想像を巡らせて、わくわくしてもらえたなら何よりです✨(*´∇`*)

 アルファポリス様に投稿しているエッセイ『悪役令嬢の舞台裏』の「命名の舞台裏」に詳しく解説していますが、二人の名前に込められた意味は、何を隠そう、メタ的には驚くほど違います。

 それが一文字違いの似た名前になった時に「でも、この二人は運命に結ばれた公国の夜明け(オーブ)(リュヌ)。名前が一文字違いなのも、運命的でいいかな」と思って、まぎらわしいのは承知の上でそのままに。

 いずれ、『ZEL』は『神の祝福を授かりし者』、『GA』は太陽の神、『DE』は月の神、みたいな公式設定を追加しようかなと思いつつ、現状では読者様のご想像にお任せしています。

 なので、るう様のご想像はほぼビンゴです✨(*´∇`*)b

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 初めて読んだ時も、今回も同じく感じたのは、ガゼルさん。

 本編よりもこっちの方が純粋な気がする、ということです。

 本編では、サイファさんに「闇主」と「デゼルの最愛の人」という立場を奪われたせいか、人前でデゼルさんにキスしてみせたり、ちょっといじわるというか、いたずらっ子な感じがするというか。

 ただ、本編でも、エリス様登場後のガゼルさんは、こちらの短編のガゼルさんと全く一緒に思いました。

 これ真相は、どちらもちゃんと本来のガゼルさんで、短編ではデゼルさんへの恋心は叶っているし、何より冒頭から戦時下で、その次は支配下、さらには記憶を失った状態なので、いたずらっ子な一面なんて見せる機会すらなかったということなんでしょうね。

 平和な世界でのガゼルさんは、本編前半での彼のように、もっと自由で、少年らしい一面もしっかりあったということなんだろうなと思いました。


 こう思うと、ネプチューン許すまじとなってしまうのですが。笑


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 ネプチューン許すまじですね!(`・ω・)9

 えと、ガゼル公子が公の場でデゼるんにキスしたことについては、


【Side】 ガゼル ~公子様は公国の滅亡を知る~ ≪デゼル編≫


 の方に語られている通り、いじわるとかいたずらとかではないのですが、


番外編『僕のお嫁さんが、ある日、三歳になりました。』


 まで読むと、ガゼル公子に案外、そういう小悪魔なところがあるのも語られますので、その印象そのものは、間違いではなかったりします。

 なんとゆう、ややこしさ!( ゜Д゜)ふぼぁ


 ガゼル公子を抑圧しているのは、公子の立場そのものでもあるため、ガゼル公子が素顔でいられるのは、たぶん、サイファとデゼルと一緒の時だけなのですよね…。

 サイファははむだけに、公子だとか闇巫女だとか、そういう身分の垣根にはばまれることなく(乗り越えるのは稀で、たいていはスキマをくぐり抜けて)、誰とでも心を通わせてしまえるので、ガゼル公子もデゼルも、サイファの傍だと自然体でいられるみたいです(*´∇`*)

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 ガゼルさんと言えば、あとがきにあった「ガゼルが闇主になるシナリオだと知らないデゼル」という一文には少し驚きました。

 シナリオは知ってたけど、ガゼルに興味がないか、ガゼルと結ばれるべきかもしれないけど、それ以上にサイファが「雪乃」を救い、「雪乃」に愛されたからサイファが選ばれたのだろうと思っていました。

 知らなかったんですね…これはちょっと衝撃でした! 


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

【Side】 主神 ~神様の心遣いだったのに~(第27話後)

 あとがきと言わず、デゼル編の本編でも語られているのですが…(・∀・)

 なんと不憫な創世主でしょうか。

 せっかくの心遣いをデゼるんに見逃されたばかりか、読者様さえ主神の話など覚えていないだなんて!(ノ∀T)

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 でも雪乃さんの性格を考えると、ガゼルさんと自分が結ばれるのがシナリオ上必要不可欠!

 って思ったら、私情はぐっとこらえてしまいそうにも思えますね。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 本編、公国が滅亡しないとシナリオが始まらないのに、たとえシナリオが崩壊しようと、公国を滅亡させまいとするデゼるんの物語として始まっています。

 デゼるんが自己犠牲に走ることがあるのは、シナリオではなくハッピーエンドのためなのです。

 よって、デゼるんが『シナリオのために』ガゼル公子を選ぶことはありません。

 とはいえ、ガゼル公子がモブリーダーだと知っていたら、運命の人が気になる乙女心はデゼるんにもあるので、闇主を選ぶのはガゼル公子を確かめてからにしたと思うんですよね。

 一度、会ってしまえば、ガゼル公子はデゼるんの理想のタイプ。

 お互い、目が合った瞬間に落ちる運命の恋。

 サイファを闇主に選ぶ前にガゼル公子と出会っていたら、デゼるんはガゼル公子を闇主に選んだと思います。

 サイファが気になりつつも、ガゼル公子を知ってしまうと、特別な能力も特別な地位も、何も持たない十歳のサイファを悪役令嬢の悲劇に巻き込むなんて、そんな酷なことはできなくなってしまう。

 本編のデゼるんがサイファを悲劇に巻き込めたのは、サイファこそが『デゼルのモブリーダー』に違いないという誤った確信があればこそ。

 一人でシナリオを書き換えようと頑張るよりも、サイファと二人で頑張った方が成功の可能性が高いと信じることができたからこそ。なのです。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 それにネプチューン攻略、とても難しそうですから、ゲームの上では「やりこみ要素」で、雪乃さんはそこまでやりこんでなかったから、知らなかったのかもしれないとも、思いました。

 こんな複雑な攻略、難しいから、ネプチューンは京奈に任せるわって感じだったのかなって。笑

 雪乃さんと京奈さんが、並んでキャッキャしながらこのゲームをプレイしていたとしたら、それはきっと、ほんのひと時とはいえ、現実の辛いことは忘れて、楽しく平和な時間だったんだろうなと思ってしまいます。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

(・∀・)

第25話 悪役令嬢デゼルの物語 ≪デゼル編≫

に語られている通り、ゲーマーなのも真ネル・エンドを知っていたのも雪乃の方で、京奈ちゃんはネル様一筋が裏目に出て、本命の真ネル・エンドを知らなかったという悲劇。

雪乃が『やり込んでいない』というのは興味のないキャラのエンディングは見ていないという意味で、ゲーマーな雪乃は好きキャラのエンディングは難易度がどんなに高くても見るタイプです。そして、雪乃の好きキャラにはデゼルが含まれます。

同時に、雪乃が『やり込んでいない』というのはシナリオの進行に影響しないフレイバーテキストのフルコンプまではしていないという意味でもあり、雪乃はデゼルを救うことには興味があったけど、デゼルのことなら何でも知りたかったわけではないので、聞き込みには熱心でなく、熱心に聞き込めば出てくる、デゼルのモブリーダーが亡国の公子様であるという逸話は知りませんでした。

ゲームが苦手な上に、悪役令嬢には何の興味もなかった京奈ちゃんはなおさらです。


そんなわけで、雪乃は「難しい攻略なら私に任せて! 燃える!」という、るう様の予想とは真逆のタイプだったのですが、楽しそうにゲームをしている風景としては、るう様のイメージ通りだったかもしれません。

それすらも、京奈ちゃんの本音としては違うのですが。

ネル様一筋の京奈ちゃんが、『ネル様と生きて幸せになれるエンディングがどこにもない!』『ゲームさえ上手く行かない!』と、攻略に詰まっている間に、雪乃の方は好きキャラとのエンディングをさくさくコンプして、さっさと別のゲームを始めてしまうゲーム上手。

京奈ちゃんは内心、さらなるコンプレックスを溜め込んでしまっていました。

その絡みで、並んでゲームはしていなかった可能性も高いです。京奈ちゃんタイプは、自分のプレイを人に見せたがらないので。

雪乃は雪乃で、遊んでいれば辛いことを忘れられるような性格ではなく、『崩壊に向かう現実世界をゲーム世界みたいに救う方法はないのかな』『私にできること、何にもないのかな』って、頭の片隅でずっと考え続けているような。

ゲームを攻略しながら、現実に応用できないかずっと考え続けて、『やっぱりゲームはゲーム。荒唐無稽で破綻してる。現実には、勇者や聖女たちの方法で世界を救うことはできないよね』って、嘆息するような。


方向は真逆だけど、ひと時なりと現実の辛いことを忘れて楽しく平和に過ごせる二人だったら、きっと、ひきこもりにはならなかったのです。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 デゼルさんといえば、こちらの短編のデゼルさんは、本当にずっとかわいそう。

 ネプチューンが極めて嫌いになりますね。

 なんなら、私は光の聖女も嫌いになりますこれ。笑

 ゲーム上では光の聖女が主人公になるのでしょうから、ゲームをプレイした人が、自分の名前を入力する可能性もある「主人公」に嫌悪感を抱くような展開にするわけがないので、ガゼルさんとデゼルさんを主人公にした、この短編だからこそ、聖女に嫌悪感を感じたのだと思いますが。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 ネプチューンのこと、好きになれなかったデゼルの気持ちをわかって頂けて、ありがとうございます✨(*´∇`*)

 ゲーム上では、デゼルについての真相はすごくディープなところにあって、ライトプレイヤーには見えないようになっています。

 悪役令嬢デゼルもユリシーズも悪の帝王ネプチューンに恋焦がれているけれど、ネプチューンの本命は光の聖女という表向きの設定で、プレイヤーの優越感を煽る構成というのでしょうか。

 あなたみたいな小娘がネプチューン様にふさわしいものですかと、光の聖女の恋路を邪魔する醜い隻眼の魔女は悪役として成敗され。

 ネプチューン様にはあなたが必要ですと光の聖女に託し、おとなしく身を引く可憐な闇の聖女は許されるみたいな。

 デゼルとモブリーダーの関係は、光の聖女の目には、ライトプレイだと『穢された身では愛しいネプチューン様にはつり合いません。そのことをわかっている闇の聖女デゼルは、いつでも傍にいて、献身的に支え続けてくれたモブリーダーに応えて身を引くことに決めたのでした』みたいに見えるのです。

 真相は全然、違うのですけれども。

 この展開の影響で、多くのプレイヤーがデゼルのモブリーダーについて『モブだけど誠実で優しい人』というイメージを持つため、雪乃も例外ではなく、サイファと出会って『デゼルのモブリーダーは絶対にサイファよ。思ってたより遥かに可愛いけど、サイファがモブリーダーなら、デゼルの狂乱モードにも納得できるもの』と、すっかり確信してしまったのでした。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 ナイトメア・エンドで、ガゼルさんのことを光の使徒が止めなかったというシーンで、私は「光の使徒、いい奴じゃないか」と思いましたもの。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 ですよね!(`;ω;´)

 ゲーム上ではデゼルの背景がほとんど語られない一方、デゼルの知らないネプチューンの背景は詳細に語られることで、プレイヤーが光の聖女に嫌悪感を抱かないようになっています。

 ネプチューンは幼い頃からナマイキだ妾腹だと、その優秀さに嫉妬した実の兄に命を狙われ続け。

 母親は皇帝の愛人として贅沢三昧、皇子のことは侍女に任せきりで遊び惚けている。

 父親はそんな兄にも母にも何の叱責もせず、ネプチューンが何度、暗殺されかけても知らん顔。

 そりゃグレるよって感じの皇宮で、ユリアだけが真にネプチューンの味方で、「あなたは誰よりも強くて優しい人よ、負けないで」と、彼の心を救い続けてくれていたのでした――

 という、ユリアさえ傍にいればネプチューンは駄目にならなかった演出が乙女心にグっとくる感じでこれでもかとなされた後に、ユリアを襲う悲劇。

 トゥルーエンドで光の聖女が「残される方がつらいのよ」と、デゼルに訴える言葉の説得力。

 ユリアだった前世、皇太子ウラノスから逃れるために、ネプチューンを残して自害してしまった光の聖女と重なる闇の聖女デゼルの境遇――

 これだけそろってくるので、プレイヤー目線ではすごく切ない物語になります。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 光の使徒がどういう考えでガゼルさんを止めなかったのかは、いろいろ想像するところですが、以下は「もし私が光の使徒で、光の聖女を世間でも「聖女」にしたかったら」という理由を想像したものです。

 ネプチューンが、光の聖女の言うように「本当は優しい人」だったとしても、既にものすごい数の人々から憎まれてますよね。少なくとも、元公国民の生き残りにしたら、もう魔王みたいなものです。その魔王を「本当は優しい人なの」なんて言葉だけで、殺さず、命を助けて、自分のそばにおいて寵愛していると聞いたら、私なら光の聖女を呪うと思います。

 つまり、光の聖女を、一人でも多くの人々、民草から「光の聖女」として崇めていただくには、ネプチューンに横に立っていられちゃ困るわけです。消えてほしい。できれば不可抗力で。

 まあこう考える時点で、私は光の使徒にはまちがいなくなれませんが。笑

 それに、ガゼルさんがデゼルさんを眼前で失うさまを、直前に見ちゃってるわけで。

 「ガゼルさんに討たれるならばやむなし!」って思います。思っちゃいます。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 光の使徒は光の聖女の前世(悪の帝王の皇子時代)など知らないので、彼らの認識は、この物語を読んだ読者様に近いものになります。

 光の使徒にしてみれば、悪の帝王を征伐するための旅を続けてきたのに、土壇場になって何が起きているんだ、光の聖女様は気でも違われたのかと驚愕している状況で、悪の帝王に大切な人を奪われた側近ガゼルの裏切りで悪の帝王が討たれるならば、まさにやむなし。止める理由はありませんでした。

 乙女ゲームなので、るう様が考えて下さったような権謀術数的な考えを光の使徒が持つことはありませんが、『悪の帝王に従っていただけのユリシーズは成敗したのに、肝心の悪の帝王は許すなんて、とても容認できない。まずは光の聖女様から納得の行くご説明を頂かなければ――』とか『デゼルすごく可哀相だった、ガゼルの気持ちは痛いほどわかる』とか『光の聖女サマの気持ちもわかるんだけど、アタシ、ガゼルの気持ちもわかるのよねェ』とか。

 光の使徒によって考えは様々ですが、総じて彼らは冷静、悪の帝王に蹂躙された人々の苦しみを理解しての静観となります。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 と、上記に「闇の帝王ネプチューン」に対するヘイトを散々吐いてみましたが、ここまでヘイトを抱えたうえでトゥルー・エンドを読んで、私は感動しました。


 なんっってよくできた物語!


 このゲーム、プレーヤーは絶対、ネプチューン攻略、すんごい苦労してると思うんですよ。ここまで来るのに、一体何時間プレイしたことか!っていう。

 特に、一度しっかりバッドエンドも見た初見プレーヤー。

 きっとトゥルー・エンドに至るまでに、上記したネプチューンに対するヘイトと、ここまでの悪事を働いたネプチューンを嫌いになれない主人公を、どうにかこうにか結びつけるために頑張って頑張って、ナイトメア・エンドを見て「もうやだメンタルボロボロ」ってなったと思うんですよ。

 その辺のストレスを、全部昇華させるトゥルー・エンド。

 一回死んで生まれ変わる。

 それも死に方が、我に返ってしっかり自分のしたことを悔いて、目の前に魂から恋焦がれた愛しい人の生まれ変わりがいて、もう一度抱きしめられる、もう一度触れられるってときに、それを全部諦めての自害。

 まあ「死んだらそれで許されると思うなよ」って闇の帝王の被害者は思うかもしれませんが、そこそこしっかり罰されてると思うんですよね。ユリアとネプチューンの別れを思うと、同情もしちゃいますしね。

 そのうえで、彼が生まれ変わった身体は、彼と、デゼルの子供。

 安らぎの闇の神の巫女であるデゼルの身体から出てきた子。

 これは、光の聖女が言う「本当の優しいネプチューン」の魂に、安らぎの闇が訪れて、「真実に安けく優しい魂」のネプチューンとなって生まれ変われることができたのかな、と。


 ……デゼルさんに感謝しろよネプチューン!! ←あ、いけないつい魂の叫びが。


 失礼しました。取り乱しました。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 (=∀=)

 何を隠そう、乙女ゲームの難易度って、高くないものが多いです。

 多くのプレイヤーは『ネプチューン攻略、すんごい苦労して』ないです(ぇ)

 たとえば、雪乃のようにネプチューンにそもそも興味がない乙女たちは世界の危機もネプチューンもそっちのけで、お気に入りの光の使徒とのデートイベントを楽しみ。

 雪乃なんて、デゼルが幸せになる展開を見たくて頑張ったら、ついでに真ネル・エンド見れた勢…(ぉ)

 京奈ちゃんは稀少な『ネプチューン攻略、すんごい苦労』した勢、もとい、ついに攻略できなかった勢なのですが。

 愛しいネプチューン様のことしか考えない選択を続ける限り、真ネル・エンドを迎えることはできない構成になっているのは、開発チームからの『いくら愛のためでも、聖女として、たくさんの無辜の民の犠牲を見ないフリしたら駄目だよ』というメッセージなのでしょうか。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 この一件で、人の死を笑ってしまったことの贖罪ができて(二人がされたことを考えると、笑うくらい一ミリも気にしなくていいと思うんですけれども!!!)、子供を光の巫女が引き受けてくれたことで、完全にネプチューンから解放される。

 完全万全元通りのハッピーな世界とは言えなくても、納得できる世界に落とし込んだなって、感動しました。

 私は、もう子供ではないので、犯した罪がなかったことみたいになってのハッピーエンドは、あまり好きではなくて。

 ネプチューンはもちろん。前述の通り。闇の帝王として、たくさんの人を苦しめた罪。その罰は、最愛の人との再会の直後の自害。これ、最愛の人が死んでたら、天国で再会って思えるのかもしれないけれど、最愛の人は生まれ変わって現世にいるのに、自分は死んでいくわけで、二度目の死に別れを自分で決行しているので、ただ死ぬより罰は重いかなと。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

「それでも罪を犯さなければ、もう一度、彼女を抱き締めることができたのに」

 血に汚れた手で光の聖女を抱き締めるなんてことは、神が許しても俺が許せないと、心の底から悔いて、ネプチューンは自害するのですが。

 公国の民の血に汚れた手でデゼルを穢しておいてって、そんな自害すらも、デゼルとガゼルにとっては何ら感動的なものではなく、それゆえの冷酷な笑み。

 イチミリも気にしなくていいとのご理解、ありがとうございます!(>_<)ノ

 ネプチューンの自害は光の聖女ただ一人のためのもので、公国の人々への謝罪や贖罪の気持ちはついに最後までイチミリもないんですから、公国の人々からしたら、おまえマジ死んで詫びろとしか言いようがないですよね…

 という、悪の帝王の心構えのしょうもなさはともかく、るう様が仰る通り、罰としては厳しいものだと思います。ただ死ぬより遥かに。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 デゼルさんたちは、ネプチューンの副官として多くの人を苦しめたでしょうけど、陰で贖いとしてこっそり被害者を助けていた。

 さらには、ネプチューンの子を、産んだ。

 これについて詳しく書くのは辛いけれど、ネプチューンの子を産むのはほんとに、辛かったことと思います。私は望まない妊娠をしたことがありませんので、実際はどんな風に思うのかわからないのですが、赤ちゃんってかわいいんですよ。こんなかわいい赤ちゃんが、大嫌いなヤツの子で。産まされて。絶対簡単には言えない苦しい想いが、そこにたくさん渦巻くと思うんです。いっそ「ぜんぜんかわいくない」って思えるなら、その方がいいかもしれないくらい。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 悪の帝王に仕えることを余儀なくされた二人ですが、犯した罪らしい罪はネプチューンが光の聖女に近づくための、闇主を犠牲にするお芝居に加担させられたこととか、ユリアを復活させる儀式に必要な生贄を集めさせられたこととか(生贄の儀式は光の聖女によって阻止されたので、犠牲者は出ていません)で、むしろ、魔物にされてしまった人々を元に戻してあげたり、闇主たちを使って山賊の襲撃から村を守ってあげたり、あまり『副官として多くの人を苦しめた』という感じではなかったりします。

 ネプチューンの子を産まされたことには、まさに、言語に絶する苦悩と葛藤があったに違いありませんが、この苦しみは二人にとって、守れなかった公国の人々の鎮魂のためにこそ、乗り越えなければならない試練でした。公国のたくさんの少女たちが、デゼルと同じか、もっと酷い目に遭わされたに違いないからです。その苛烈な苦痛と絶望を知らずに、公国の生き残りの人々を導いて、公国を建て直すことは、きっと、できなかった。

 公国の廃墟で悲嘆に暮れる人々に、それでも幸せになれると、言葉だけでなく体現して見せなければ、きっと、夜明けを導くことはできなかった。

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 聖女は、ネプチューンは優しい人だって、よりにもよってデゼルさんとガゼルさん二人の前で熱弁します。ネプチューンが好きすぎて、ネプチューンの罪から目をそらしてしまいそうだった。だけど、その罪から、当のネプチューンが目をそらせず、眼前で自害。

 生まれ変わってまで、忘れられなかった人です。さぞ、会いたかったでしょう。大好きだったんでしょう。その相手が、手が届いたと思ったら、眼前で自害。辛かったでしょう。


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 シリーズ本編で光の聖女に転生した京奈ちゃんが京奈ちゃんなので、るう様が光の聖女の罪を『ネプチューンの罪から目をそらしてしまいそうだった』ことと読み取ってしまうのは、致し方ないところなのですが。(京奈ちゃんはまさにそれ)

 乙女ゲームだけに、シナリオの本筋は『何があっても、愛してくれる人を残して自害してはならない』ことを教える物語です。

 闇の聖女デゼルが自害してしまうかどうかで、大きく変わるガゼル公子のエンディング。

 トゥルーエンドは、光の聖女を『ユリアだった時に、デゼルのように自害しない選択ができていれば』と深く後悔させるもの。


 ようやく会えたネプチューン様なのに、ここで死に別れるしかないのは、あの時、私が自害してしまったからなんだ――

 あの時、ネプチューン様にさせた思いを、今度は私がさせられているんだ――


 乙女ゲーム『星空のロマンス』のエンディングはとても苦く切なく、まだ何も知らなかった、幸せだった二人の思い出のオルゴール曲をBGMに幕が下りるのでした。(スタッフロールとかすべて流れた後に、最終話の希望のエンディングが始まります)

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


 みんなそれぞれ、罪を犯して、罰されて、そして最後は、新たな人生という形で報われていく。

 未来に希望を持って、泣きながら、拍手ができる、いいエンディングだと思います。


追伸 

 あとがきで作者様ご自身も書かれてましたが、ガゼルさん不憫説。笑

 これ、もしかして新作「夜明け前」で、救われるんじゃないかな? って密かに期待しています!


☆ 返信 ☆ ―――――――――――――――――――――― ☆

 祥之るう子様、深く掘り下げた、読み応え抜群のご感想を、本当にありがとうございました✨(*´∇`*)

 架空の乙女ゲームのシナリオをここまで緻密に組むとか、我ながら無駄の極みと思っていたのですが、るう様のおかげで、たくさん解説できて嬉しいです。

 ガゼル公子についてはホント…

 シリーズを始動させた時点ではガゼル公子は存在していなかったもので…

 悪役令嬢の婚約者には王子様というお約束は踏襲するつもりだったのですが、流行の『ポンコツ王太子からモブ主人公が悪役令嬢を救い出す』展開はダサイと思っていて。

 だってそれって、王子様がポンコツでないとモブでは勝てないと、最初から白旗をあげているようなもの。

 ただの庶民モブが、悪役令嬢を誠実に愛する、完璧な白馬の王子様と渡り合えてこそカッコイイ。

 それなのに、誰にも、そんなモブは想像できないようだったので、ならば私が書いてみせましょうと。

 限界までハードル上げてみた(魅力的にしてみた)のがガゼル公子なのですが、ガゼル公子と渡り合える庶民サイファを書くのは問題なかったのですが、ガゼル公子がいい人過ぎて、これで報われないなんて不憫すぎる! という想定外の悲劇が…!

 策士策に溺れるとはこのことかッ!(>д<)クッ


 というわけで『夜明け前』。

 ガゼるん会心の笑顔に乞うご期待です✨(*´∇`*)b

  ↑

 ジュニアの方じゃなく(ぇ)

☆ ―――――――――――――――――――――――――― ☆


◆ 舞い降りた天使 ~たとえ、明日が見えなくても~

https://www.alphapolis.co.jp/novel/153000069/11455922


◆ 僕のお嫁さんが、ある日、三歳になりました。

https://www.alphapolis.co.jp/novel/153000069/801455171


◆ 悪役令嬢の舞台裏『命名の舞台裏』

https://www.alphapolis.co.jp/novel/153000069/985655342/episode/5968184

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