ボクを食べないで!
___ボクの名前は、『モー』だよ!
ボクのお母さんは、とっても優しんだ!
・・・それとね?
ボク達の世話をしてくれる【人間】という生き物たちが
ボク達の面倒をすべてしてくれるんだよ!
___この人間たちはね! とてもいい奴たちなんだよ!
ボクたち、一人一人に名前も付けてくれてね!
ボクの名前も、『モー』って付けてくれたんだよ!
人間って! ボク達にとって、友好的な生き物なんだよ!
・・・しかもね?
この人間たちは、一人一人ボク達を見ただけで、、、!
直ぐに、誰なのか? 分かるみたいなんだよ!
・・・何か? 目印みたいなモノがボク達についているのかな?
確かに、ボク達の片方の耳に何かついているのは知ってるけどね!
きっと、これは! 名前なんだと思うんだ! 見慣れない棒や丸が
書いているのは分かるんだけど、、、。
なにしろ! ボク達は、愛情いっぱいに育ててくれるこの人間たち
が大好きなんだ!
・・・だけど?
ボクのおじさんが昨日、知らない人間たちに車というモノに乗せられて
何処かに? 連れて行かれてしまったんだよ!
ボクは、ボクのお母さんに聞いたんだ、、、!
『___ねえねえ、お母さん? おじさんは何処に連れて行かれたの?』
『それはね! “幸せになれる場所”だよ!』
『・・・幸せになれる場所?』
『人間たちが、私たちをもっといい場所に連れててくれるのよ~!』
『・・いい場所って? どんなところ?』
『自由にできる場所よ! 人間たちは、私たちを愛情いっぱいに想って
くれていてね! 幸せをたくさんくれるのよ!』
『___お母さん! それなら、ボクも行きたいよ~!』
『モーも! 大人になれば行けるわよ~ その前に、私が先に行く事に
なると思うけどね!』
『・・・えぇ!? ボクは、お母さんと離れ離れになるの?』
『___大丈夫よ! 直ぐにモーも、そこに来れるから!』
『そうだね! おじさんも今頃、幸せな場所で楽しんでいるんだろうな~』
『___そうね!』
___ボクもお母さんも、ボクの仲間たちも、誰一人! 人間を疑う者
なんて! 誰もいなかったんだ!
だって! こんなに愛情を持ってボク達の面倒を見てくれる生き物な
んて人間ぐらいでしょ?
人間って! 本当に凄いんだよ!
朝早くから、ボク達の朝ごはんから部屋の掃除に体も拭いてくれるしね!
自由時間もくれるんだよ!
それに、一人一人に、話しかけてくれるんだよ!
『最近さ~! モー大きくなったね? もっともっとご飯を食べて大きく
なってね!』
___そんな風に、ボクに話しかけながらボクの体をキレイに拭いてくれ
るんだよ! ボクは、完全に人間に心を許していたんだ、、、!
▼
___だけど?
ボクのお母さんが、違う人間たちに車で連れて行かれそうになった時...。
お母さんは、少し体調が悪かったからその車に乗りたくなかったんだ!
・・・そしたら?
ボク達の世話をしてくれている人間が、ボクのお母さんのお尻を叩い
たんだよ!
『___早く! 車に乗るんだ! 急げ急げ!!!』
___ボクのお母さんは、泣きながらボクの方を見ていたんだよ!
ボクはあの時、お母さんを連れて行かれたくなかったんだ!
・・・だけど?
強引に、人間たちがお母さんを車に乗せて連れててしまったんだよ!
___ボクは、何日も何日も泣いたんだ、、、!
お母さんの事を、想ってね!
▽
___ボクは、お母さんの事があってから、、、!
人間たちに不信感を抱くようになったんだ!
・・・人間は、本当はボク達の事なんか! なんにも考えていないんだって!
『でも? 本当にそうなら? お母さん達は何処へ連れて行かれたのかな?』
*
___そして! 今日、ボクがあのいつもの車に連れて行かれる!
【___怖いよ! ボクを何処にも連れて行かないで、、、!】
ボク達の世話をしてくれている人間たちは、誰一人ボクを止めてく
れる者は、いなかったんだ!
ボクは、凄く人間たちに抵抗したのに、、、。
誰も、止めてくれないんだよ!
・・・そして! 僕が連れて行かれた場所は、、、?
ボクの死に場所だったんだ!
人間たちは、ボクを大きな機械に入れると、、、?
機械が回転して、ボクの首を刃物が切り裂いていったんだ。
・・・一瞬でボクは、命を失ったんだよ!
怖さと恐怖の中で、たった一人、、、。
ボクは、死んでしまった。
___その後は、、、?
見知らぬ人間たちの、お腹の中へ。
『___今日の晩ご飯は、何食べようか?』
『わたし! “焼き肉”がいいな~』
『___あぁ! いいじゃない? ママ! いいお店知ってるわよ~!』
『わーい! わーい! 今日は、焼き肉だーーーー!!!』
___可愛らしい人間の女の子が、美味しそうにボクを食べてくれたよ。
せめて! ボクのこと、残さずに食べてね!
最後までお読みいただきありがとうございます。