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恋?

僕は翌日現像した写真を手に持ち学校へと向かっていた。

「自分で言うのもなんだが本当に良い写真が撮れたなぁ…」

側から見れば写真を見てニヤけている相当危ない奴に見えただろう。


写真を見てるとなんだか胸の辺りがグワッとなり時折苦しくも感じた

この写真呪われているのか…?


そんな不吉な事を考え学校に到着した。



「失礼します。大沢です。沙月先生いらっしゃっいますか?」


「おー大沢!ここだぁ!」

先生はカップ麺を食べていた


「こんにちは。コンクールの写真持って来ました!」


「お!早いじゃないか!どれ、見せてみろ。」

写真を渡す


「どーでしょう…?」

「ほー。うん、良いじゃないか!テーマにもちゃんと当てはまっているし。これはもう賞が獲れたな!ガハハハ」


ホッとひと息ついた

「良かったです。なんだかこの写真見ていると、胸の辺りがグワッとゆー感じになったり不安な気にもなったりで良く分からない感じになってしまって…」


「このモデルは4組の北条だろ?」

「知ってるんですか?」

「そりゃ知っているさ。あれだろこの学校の五本の指に入る美女なんだろ?女神ファイブ?」


きっと田中に違いない…。


「でも、お前が北条と仲良かったなんてね〜。意外って言ったら悪いが相当意外だ‼︎」


「ちょっと色々ありまして、なんか仲良くさせてもらえて…」


「胸の辺りがグワッとねぇ〜。なにも無いのに気づいたら北条の事考えてたりしないか?今なにしてるんだろ?ちょっと会いたいなメール電話こないかなとか?」


「うーん、少しはあるかもしれないです。電話とか掛かってきたら動悸が激しくなったり…緊張します…。」


「恋だね。」

「カァーっ青春してるねぇ!羨ましいぞ学生!大いに恋愛して青春しなさい!良いこともあれば良くない事も起きるかもしれない。でも歳を重ねて行くと良くない事でさえ不思議と良い思い出になったりするもんだ!」


「恋…?」


「少年!学生の時なんか当たって砕けろだぞ。砕けたらまた当たりに行けば良い。

歳をとるとそうも言ってられなくなるのが現実だがな…。」


「先生はその…お付き合いされてる方とか…」


「うるさい。帰れ。」

あーいないんだとすぐに分かった。

「この写真は私が出品しておくから安心したまえ。後は健全な夏休みを過ごしたまえ!宿題ちゃんとしろよー」


僕は職員室を出た

「失礼しました。」


僕が恋?北条さんの事を…?

何かの勘違いだろう

僕と北条さんなんか不釣り合い過ぎる


「ター君?」

「あれ?みーちゃん、なんで?」


「ちょっとね〜、進路の事でね」


みーちゃんはもう3年だ。将来の事も考えなきゃいけない時期だ


「ター君は何しに?」


「コンクールに出す写真を先生に渡しに」


「えぇー見たかったなー」


「また、いつかね!」


「もう暇になった?お茶しよーよ!」


そして帰り道にあるファミレスへ寄った。


「夏休みに学校行くのってなんか新鮮じゃない?ガラーンとしてて」


「そーかな?進路ってどうしたの?やっぱり大学とか専門行くの?」


「うん…先生は大学行った方が良いんじゃないかって。割と良い大学勧められたりしてるんだけどさ…」


「そっか、大学かー」


「私、就職しようと思うんだよねぇ!毎日お父さん遅くまで働いてるし、少しでも楽にさせてあげたいんだ。」


みーちゃんのお父さんは本当に毎日夜遅くまで働いている。

帰るのが夜中になったりも多々ある


「ター君がお嫁さんにもらってくれるなら話は変わってくるけど?」


僕はコーヒーを吹き出した

「な、何言ってんだよ!」


「小さい頃約束したじゃん!僕はみーちゃんと結婚するーって!私も良いよって返事してるよ?」


「それは子供の頃の話だろ!」


「ふふ…冗談だよ。そんな焦んないでよ。まぁ進路の事は夏休み終わってから決めよーっと」


そんな呑気で大丈夫かな


「そーいえば、来週神社で夏祭りあるから行こうよ!茜も誘って!私連絡しとくから」


「なんか北条さんと凄く仲良くなったよね」


「まぁーね。意気投合したってゆーか?」


後日、僕は久しぶりに田中とあった。


「ぬぁんですとー!?あの女神2人と祭り!?」


「今回ばかりは拙者参戦させてもらう!」


「2人に聞いてみないと。」


「そんな事いちいち言わなくて結構でござる!拙者が居たら邪魔になるですか!?

えーえー邪魔しますともブタミ氏だけ良い思いなんてさせぬ!!!」


「わ、わかったよ」


「ぃよっしゃー!!!あー楽しみでござるなぁー!!夢のようでござるなぁー!!

美鈴、金魚取ってあげるぜ。え?俺が欲しい?おいおい待て待て。俺は金魚のように泳いでないんだぜ?いつだって君の横にいるよ。

茜、どれが欲しい?え?あなた?りょーかい。撃ち抜いてやるぜこの射的で君のハートをね。」


田中は想像の世界に浸っている。


「あ、時間でござる!拙者これから推しメンのライブ見に行かなきゃでござる!!じゃあ祭りでまた会おう!」


風の如く走り去っていった

「なんなんだあいつ…」

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