カメラ
「ブタミ氏よテストどうだったでござるかー?」
「難しかったねーなんとか解けたと思うけど」
「拙者は今回も補習の匂いがプンプンするでござる!」
「ははは、まぁもうすぐ夏休みだし頑張ろう!」
あの件から何日か過ぎ、地獄のテストも終えた。
北条さんとはちょくちょくメールでやり取りをしている
みーちゃんは相変わらず母さんとよく出かけたりうちでゴロゴロしている。
そして、夏休みが始まる。
「暑い…。」
「死んでしまう…」
夏休みが始まってからというもの僕は毎日ダラけた生活を送っていた。
すると一本の電話が
『もしもし、北条です。』
「あ、北条さん?どうしました?」
『あの、今日お暇ですか??良かったら前に約束していた写真撮りに行ったりしたいなと思って…あと、コンクールのお手伝いでも出来たらなって』
「暇です!行きます!今すぐ出ます!」
『本当ですか?じゃあじゃあ○△公園で待ち合わせしましょう!』
僕は急いで準備して急いで向かった
「ちょっと早く着き過ぎてしまったな」
10分ほどして北条さんがやってきた。
「遅れてごめんなさい。暑いですね!」
白いワンピースに白い帽子どこかのお嬢様ですか?僕は少し見惚れてしまった。
「大沢君?」
「あぁ…すみません!近くに花畑があるんですよ!花なら写真も撮りやすいし、練習にもなるからそこに行きましょう!」
北条さんはニコっと笑った
「ここです!」
「わぁー!すごい!こんな場所あったんだー!」
一面花で埋まっている
北条さんは画になるな
僕は北条さんに小さめのカメラを渡し簡単に使い方を教えてあげた
「とりあえず沢山撮ってみるのが1番良いですよ」
「はーい!撮ってみる!」
あーなんかこれってデートみたいだなぁ
僕も何枚か撮ってみる
「大沢君!結構難しいね!自分がイメージしてるのと全然違う風に撮れちゃう!大沢君の見せて!」
「どーぞ」
「えぇ!?凄い!!全然違う!」
「ち、近い」
息ができない
「あっごめんなさい!」
2人は赤くなった
フーっ
「慣れてきたらこれくらいは簡単です!」
「あっち向日葵が咲いてるよ!行ってみよ!」
北条さんは時折子供のようにはしゃいだ
向日葵と北条さんはものすごく映えた
僕は無意識にフォーカスを合わせた
「すごいよここ大沢君!!」
向日葵に沢山囲まれ僕の方を振り向いた北条さんは本当に女神なんじゃないかって思うくらい最高の顔をしてくれた
カシャ
そのとき僕はシャッターとは別に何か違和感を感じたがまだそれがなにか分からなかった
「カメラすっごく楽しかった!またしたいな!」
「またいつでも」
「他にはどんなの撮れるの?」
「ん〜…僕が好きなのは星空を撮るのがオススメかな?天の川とか。」
「へぇ〜すごいな〜!でも、天の川って七夕だよね?もう撮れないね」
「いや、天の川自体はいつでも見れるよ!綺麗に見れるかは条件次第なんだけど」
「そーなの!?物知りだね大沢君。じゃあさ次は星空!」
「僕は良いけど、夜中になっちゃうよ?両親とか大丈夫?」
「んー、友達の家に泊まるとか言って誤魔化す!それにコンクールの手伝いまだ出来てないし。」
「大丈夫かな…? あ、コンクールの事はもう助かりました。」
「え?そう?なにもしてないのに?」
「沢山してもらいました。ありがとう。また星は計画立てて決めましょう!いろいろ準備もしなきゃだし!」
「うん!また決めよ!」
僕達はそのまま個々の家に帰った
僕はベッドの上で今日撮った写真を何回も見ていた
何度みても最高の1枚だ。
コンクールはこれだと撮った瞬間から思った
「明日現像して、先生に渡し行こうかな」