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素敵な家族

《卒業証書授与》

学校ではみーちゃんの卒業式が行われていた。



これで、僕とみーちゃんが一緒に学校へ通う事はもう無い。

それと同時に、離れて暮らすことになるのも十数年で初めてだ。


みーちゃんは結構しっかりしているし、社会人生活が僕にはまだどんなものなのか分からないけれどみーちゃんは明るくて元気で友達なんかすぐに出来てしまうのだからきっと大丈夫だろう。



今夜はうちで卒業パーティーをする事になった。


珍しくうちの父さんとみーちゃんのお父さんも揃った。


「いやぁ18年間ご苦労様でした。」

「いえいえ、自分の方が美鈴に助けてもらってばかりで。立派に育ってくれてそれだけで十分です。」


「みーちゃんも社会人だもんな!頑張れよ!いつでもうちに飯食いに来いよ!」

「ありがとーおじさん!」


「タク!ビール持ってこい!気を配れ!全く!」


「はいはい。」


「琢己!いつも美鈴をありがとうな。今後も支えてやってくれよ?

うちは母親が居ないから琢己には凄い感謝してるんだぞ!」


「僕の方がみーちゃんに助けてもらってばかりですよ。」


「えっへん!」

「美鈴調子に乗るな。」


「ところでそっちのかわいらしいお嬢ちゃんは何者だ?」


「あ、北条茜と申します。あの、琢己さんとお付き合いさせてもらっていて…」


茜さんはガチガチに緊張していた。大人達は悲鳴のような叫びで驚きを隠せないでいた。

特に母さんが


「あんたの彼女さん!?え!?」


「タクも俺に似て面食いだな!」

僕は母さんをジッと見た


「なによ。ブツわよ。」


「どっちが惚れたんだ?」

「多分私が先に…」


「ヒューヒュー!!」

僕たちは真っ赤になった

「茜かわいー!」


それから皆でワイワイ騒ぎみーちゃんを祝った。


「じゃあ僕茜さん送ってくるから。」

「ご馳走様でした。」


「おう、また来いよ!」


「琢己これ持って行きなさい。今日は少し寒いから。茜ちゃんもこれ。またいつでも来なさいね?馬鹿息子をよろしくね!」


そう言い母さんは僕に帽子を渡し薄いマフラーを茜さんに巻いてあげた。


「お母さんありがとうございます!」

「まぁ!お母さんだなんて!嬉しい!またね気をつけてね。」






「まだ夜は冷えるね。」

「今日は琢己君のお父さんお母さんに会えて良かった!すっごく緊張したけど。

優しくて楽しくて温かくて素敵な家族!」


「そーかな?」

「そうなの!琢己君のこともっと知れて嬉しかった。」


「僕も茜さんのご両親に挨拶しなきゃなあー。」

「え、いいよいいよ!恥ずかしいし!」


「でも、いずれは……あ。」

僕は結婚と言いかけてしまった。それが分かった茜さんはへへっと照れ笑いをしていた。


「ねぇ…琢己君。少ししゃがんでもらえるかな??」

「え?うん?」

僕は少しかがんだ。すると被っていた帽子を目元まで隠すように被せた。

「え!?」


茜さんは手を頬に添え少し震えながら優しく口づけをした。


最初はなにがなんだか分からない状況で

少し理解した時にはパニックになった。


「あ、あ茜さん!」


「まだ帽子取っちゃダメ!」

「え??」

「私今絶対顔ヤバイ。」

そう言い深呼吸をし始め

「もういいよ。」


「顔すごい赤いです。」

「!?しょ、しょうがないじゃん!初めてだったんだもん…!」

「僕も初めてです。ありがとう。嬉しいです!」


笑いながら手を繋ぎ帰り道をゆっくり歩いていった。


お互いになにもかもが初めての経験で1つ1つの言動を大切にしようと思う。


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