田中の秘密
あれからというもの瑠璃とは何か気まずい。
それじゃぁダメなんだけどどーして良いのか分からないでいた。
僕はバイト終わり橋本さんに相談してみることにした。
「なんだ大沢。私は疲れているのに。」
「ごめんなさい!ちょっと相談みたいな…」
「ほぉ〜大沢が相談ね〜。」
あの日あった事を説明した。
「僕は冗談なんだと思いますけどね!」
「冗談ではないだろう。あの手のタイプは多分マジだな。」
「そーなんですか…」
「ツンデレみたいな。気持ちは分かってるけど素直になれなくて、んー…なんつーかな…。」
「なんか瑠璃ってほっとけないんですよね。でも、傷つけたくはないし…かといってこの状態が続くのもちょっと…。」
「傷つくかつかないかなんて、考えても無理な話しだろ。それは相手がどう捉えてどう整理するかの話しであって…お前は気持ちをしっかり伝えてあげるのが相手にとっての1番の礼儀だ。」
「そうですね…。」
僕は少し気持ちが楽になった。
明日は部室に来たら話をしてみようと思った。
「橋本さんありがとうございました。」
「おぉ。まぁあのちびっ子の為にも一生懸命考えてやれ。もし付き合う事になったら爆笑してやるから。」
「なんですかそれ!!そーいえば、店長にネクタイ渡しましたか?」
「まだ…」
「え?まだなんですか?」
「だって…恥ずかしいもん…。」
「せっかく買ったのに。どんどん渡しづらくなりますよ」
「あ、明日渡すし‼︎」
橋本さんは瑠璃と似てる所があるなと感じた。
翌日、僕は部室へ向かった。
すると瑠璃はもうすでに来ていた
窓の外を眺めてボーっとしているようだ。
「瑠璃?」
「せ、先輩!気づかなかったボーっとしてました!」
「あ、いやいいんだけどね。この間の事なんだけど…」
「この間の事?」
瑠璃は思い出したかのように顔が真っ赤になっていた。
「先輩…忘れてください!」
「え!?忘れろって言われても…」
「この間の事は忘れて下さい。もう少し時間を掛けたい。そしたらちゃんとまたキチンと告白します。」
瑠璃は泣いていた。
「うん…」
「だから、先輩はもっとルリの事を知って下さい!その上で考えてくれればルリは嬉しいから…」
「わかった。瑠璃の事はもっと知っていくよ!良い所も悪い所も全部それでしっかり考えるよ!」
瑠璃は笑ったちょっとスッキリしたような笑顔だった。
「あーぁ先輩に泣かされるなんて思ってなかったー!」
「なんだよそれ!」
「ルリ今日バイト無いしかーえろ!じゃまたね先っ輩!」
「うん、またね!」
僕はもっと瑠璃を知らなきゃいけない。
一つ分かるのは瑠璃は素敵な女の子だ。
そして、僕はバイトへ向かった。
「おつか…ん?」
休憩室から声が聞こえてきた。
「ハセちゃん…これあげる!」
「えーなになに?プレゼント?誕生日でもないよー?」
「この間のお礼。」
「良いの?ありがとう!見て良いかな?」
「うん…」
「おー!かっわいい!新しいネクタイ欲しかったんだよねー!やったぁ!!」
「気に入ってもらえたかな…?」
「もっちろーん!超使っちゃうよありがとうねマイちゃん!」
橋本さんやっと渡せたんだ。
そして橋本さんが出てきた所鉢合わせた。
橋本さんは乙女の顔になっていた。
僕はニヤっとして見せた
「おま、ウザい…早く仕事でろ!」
そして仕事を黙々としていた。
「大沢。お前には何人ストーカーが居るんだ?」
「え?」
「窓の所見てみろ。」
「え、田中!?」
田中がジーっと僕を見ていた。
ちょっと恐怖すら感じた。
田中にはもう少しで終わるから待っててと告げた。
「田中ごめんどうしたの?」
「まぁ、座るでござる。」
近くにあったベンチへ移動し僕はジュースを買い田中に渡した
「かたじけない。」
「で?」
「で?じゃないでござるわ!何があった!?」
「な、何が!?」
「気になるでやんす!」
「は??全然わかんないんだけど。」
「しらばっくれんな!うちの妹が写真部に入部したであろう!!」
「は!?……えー⁉︎⁈」
本気で驚いた。瑠璃が田中の妹!?
えー?でも確か…
「変な2年の田中と一緒にして欲しくないって…」
「ルリリンそんな事を…。家ではお兄ちゃんお兄ちゃんって…」
田中は号泣している。
「ルリリンが最近元気が無いんでござる…急に部活なんか始めるわ急にバイトまで始めるわ…最近はご飯もあまり食べないでござる…。」
「あーちょっと部活で色々あったからね…」
「色々ってなんでござるか?」
言えない。こいつにだけは言えない。瑠璃の為にも。
「あーてめぇ!分かったぞ!ルリリンとヤリやがったな!?部室という閉鎖空間を良いことに人の妹を!!なんかなんか?最近は女の顔をするようになったなーとか思ってたんだよ‼︎」
「ち、違うよ!瑠璃とはそんなんじゃないから!」
「瑠璃だと!?ブタミの分際で呼び捨てにするとは、お前。…….拙者の右ストレートでぶっ殺してやる!!」
「ちょっと!落ち着けよ!」
「拙者は…ルリリンが大好きでござる。かわいいかわいい妹なんでござる。ルリリンが悲しい事があると拙者も悲しいんでござる…。」
一つ分かった事は田中はシスコンだ。
「だから拙者は居ても立っても居られずブタミ氏に聞きに来たでござる。」
すると、遠くから物凄い速さで瑠璃がやって来た。
「お兄…クソ兄貴!」
「あっ!マイスウィートルリリン♪どーしたでご…ブホォふェあ」
思いっきり田中を殴って引きずり連れて行ってしまった。
田中のMっ気は多分ここから来ているのだろう。
「えーー。」
あの2人にはあまり関わらない方が良いのでは…。




