二人三脚
とうとう夏休みが終わった。
新学期が始まる。
おはよー
お前焼けたなぁ〜
久しぶりー
どこか旅行とか行った?
クラスは夏休みの話で盛り上がっていた。
「ブタミ氏。久しぶりでござる。」
「田中おはよう。山に行ったぶりだね」
「あの日は何しに行ったか分からんでござる!無念なり。」
「ずっと寝てたからね」
担任の先生が入ってきた
「おーす。席着けー。」
ホームルームが始まった。
「夏休みは楽しんだかお前ら?2学期始まって早速だが2週間後には体育祭だ!」
クラス中は盛り上がった。
「2年今年は優勝するぞー‼︎‼︎」
おーー‼︎‼︎
この学校では学年別で競い合うルールになっている。
憂鬱だ。
僕は体育祭、運動会で良い思いをしたことがない。
短距離走では毎回ビリ。
それは個人競技だからまだ良い。
リレーなんかになったら一位をビリにしてしまうくらいみんなの足を引っ張る。
嫌すぎてお腹も痛くなった事もある。
「誰がどれに出るかは先生が勝手に決めます!」
えー
なんでだよ
野次が飛び交う
どうか簡単な競技でありますように。
そして、決まったのは
僕は二人三脚と借り物競争になった。
「どっちも走る系…」
綱引きはブタミいるから結構イケんじゃね?
えー私リレー?
俺もリレー
「先生!」
田中が立ち上がった。
「拙者の二人三脚と放送係ってなんでござるか?」
「田中。お前の実況には期待してるぜ!これはお前にしか出来ないと思ってな」
「拙者にしか………?う……うおぉぉぉー‼︎任せろでやんす盛りに盛り上げてやりますぞー‼︎」
単純すぎだろ田中
キモいー
でも頑張れよ
「ブタミ氏見せつけてやりましょうぜ!」
「う、うん…」
今日はバイトも無いので真っ直ぐ帰る事にした。
「琢己君!」
「あ、茜…さん!」
「なんか、久しぶりな気がするね!一緒に帰ろうよ!」
「うん…」
「なんか元気無い!」
「ちょっと体育祭の事で。」
「種目決まった?私はリレーだよ。」
「僕は二人三脚と借り物競争。僕デブだし足遅いから皆の迷惑になるから嫌なんだ…」
「私も足遅いよー?なんで速い人選ばないかなー?」
「だよね!わざわざ遅い人選ばなくても…」
「そうだ!一緒に練習しよーよ!私も遅いから速くなるかは分かんないけど二人三脚なら練習出来るし!」
「え、いいの?」
「うん!早速ちょっとやってみよう!」
2人は近くにあった公園へいき二人三脚の練習をした
「タオル持ってるからこれで縛って〜琢己君足おっきーね!」
足がひっつく事で僕は動悸が激しくなる
「よし!せーので行くよ!」
「はい!」
「せーの!わっ!」
「ご、ごめん!」
「大丈夫大丈夫!次はせーので右足から!」
「せーの!1.2.1.2!きゃっ!」
ズデーン
茜は豪快に倒れた
「大丈夫!?」
「いたたた…」
「あ、茜さん、そ、そのごめん見てないから!」
「え?…あ!ごめんなさい!」
転んだ拍子で茜のパンツが丸見えだったのだ。
「いや、こここちらこそすみません!」
「やっぱり動きやすい格好じゃないとダメだね。」
「またするからね!琢己君」
「あ、うん。お願いします!」
それからバイトの無い日は茜さんは手伝ってくれた。