逃避
夏休みの宿題は、最後の日に終わらせてました。
嫌なことから逃げる。
それは私にとって日常茶飯事。
人混みから逃げる。
行く気が起きない場所を
頭から消し去る。
電車から逃げる。
人の視線に入りたくない。
言葉から逃げる。
自分を傷つける心の声と
周りからの呆れた眼差しが、語る言葉。
明日から逃げる。
太陽が昇ることへの恐怖。
なぜ時間は進むのだろう。
親しい人から逃げる。
申し訳ない気持ちから
一緒にいれないと考えてしまう。
自分から逃げる。
愛しているけど絶望する。
どうして普通でいれないの。
いつか向き合わなければならないものと
逃げて逃げて、目を背ける私。
「いつかやろうは、馬鹿野郎。」
お笑い芸人が言ってたセリフ。
その通りだけど怖いんだ。
少しの勇気が手に入れば
パッと後ろを振り向いて駆けてゆけるのに。
そしてはじめに戻ったと思えば、
そこはどこかもわからない新しい場所なのだ。
逃げて逃げて、逃げていくと
そこにも新しい場所が広がっているのだろうか。
スマホを弄りながら考える。
逃げていくか、腹を括って振り向くか。
「いつかやろうは、馬鹿野郎。」
頭でチカチカ、点滅する言葉。
結局考えたところで、私の中ではもう
答えは決まっているのだろう。
ああ、明日がまたやってくる。
読んで頂きありがとうございます!
素直な言葉で書きたかった作品です。