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4、組織

パソコンがまた不調です。


陰陽師の人たちと共に訪れたのは都心の20階建てのビルだった。


1階はコンビニとカフェとファーストフード店と洋菓子店。

2階は学習塾と歯医者と旅行代理店とブティック。

3階から8階はカルチャーセンターと人材センター。

9階は弁護士事務所と総合コンサルタント事務所。

10階からは19階はマンション。

20階は会員制のラウンジと会員制のレストラン。


隣は東隣から裏にかけては神社。

西隣は総合病院。

南は片側2車線の道路。

歩道は広いね。


「ここの建物は全て異能者管理組織が運営している。隣の総合病院や神社も含めてだよ。総合コンサルタント事務所が本部という感じかな」

「こんなところがあるのですね。でもそんなことを私に話していいのですか」

「話さなくてもわかるんだよね。君の能力で。地下にも施設があることも含めて。」

「ええ、まあ」


地下1階は機械室と防犯センター。

地下2階から6階は事務所や研究施設や訓練所かな。


「それでは組織の長に会ってもらうよ。9階だ」


9階の総合コンサルタント事務所の所長室に行く。

セキュリティーが厳重だな。

わからないようにはなっているが1階から何重ものセキュリティーが施されているね。。

外部からの盗聴や盗撮等もできないようになっているようだね。

結界も施されているようだ。

どこに結界があるかわかるようになった。

収納物を出してまた戻すときからかな。

異能を目覚めさせる物があったのかな。

普通なら建物の中や地下がどうなっているかはわからないのだそうだ。

ではなぜ地下までわかったことを知られたか?

どうやら、私の考えが読まれたらしい。

読まれないようにできるのかな?



<読心妨害と念じればできます>

<え、誰?>



返事がない。



<読心妨害>



同行していた陰陽師がおかしな顔をしたな。

成功したのか?


所長室には男性4人と女性3人が待っていた。


「ようこそタカシ君。私はリュウキ。ここの所長だ。本名は勘弁してくれ。この組織ではそういう事になっている」

「わかりました。いろいろご助力いただきありがとうございます」

「いや、こちらとしても協力してもらえるということで喜んでいるよ。君は色々と異能を持っている特殊異能者のようだ。普通は異能というのは一人で多くて2つまでだ。異能者の9割は1つだ。特殊異能者は異能者の0.01%以下だよ」


一万分の1以下か。

異能者って1万人のいるの?


「今、日本に特殊異能者はいない。フランスに異能を4つ持つ者が一人。カナダに異能を5つ持つ者が一人だ。収納をもつ者はいないよ」

「私はいくつの異能を持っているのでしょうか?」

「少なくても君の行動を見た結果から6つは確認している。収納、鑑定解析、気配察知、結界構築、治癒魔法、隠蔽阻害。おそらく電気操作とエネルギ操作も持っているのだろう」

「そうすると8つ?」

「そうだね。君の場合は各分野において使えるものが多いように思うよ。例えば治癒魔法がただの治癒だけではなく、状態異常回復や解呪も行えるのではないかと思える。それもかなり強力だ高度なもののようだ」

「そうなのですか?」

「君が助けた女性を覚えているかな?」

「あ、あの小学生」

「あれでも二人とも短大2年生だ。二十歳だよ。絶対に本人の前で言わないように。命の保証はできないから」

「わ、わかりました」

「話を戻そう。二人も異能者の家系に生まれていて異能を持っているのだが生まれながら能力が封印されている。そういうケースは結構多いんだ。呪いのような強力な封印で今まで解呪ができなかったんだが君が掛けた治癒魔法で封印が解け始めている」

「えーと、私が手をかざしたら骨折が治ったあれですか?」

「そうだ、治癒を念じたのだろうがコントロールしきれていないために解呪の効果も出たようだ。で協力の話だがまずは二人の解呪を行って欲しい」

「できるでしたらやります。どうしたらよいのでしょう?」

「おそらく念じればできるだろう。君の収納に入っていた誰も開けなかった本に書いてあるかもしれないな。君なら開けるのだろ?」

「ええ、では今晩にも調べてみますね」

「では明日にでもできるかもしれないな。それでこれから住むところと仕事だがどうしたいかな」

「うーんと、戸籍や住民票もないので困っています」

「そこで、ここで働かないか?住むところは今日滞在する予定のこの上のマンション、食事は最上階のレストランでできる。持ち物のレポートも出すのだろ。地下に専用の研究室も用意する。月に3件ぐらいの異能者でしかできない案件を片付けて欲しい」

「そんな案件があるのですか?」

「ああ、世間には知られていないが妖もいるし悪霊もいる。呪いもある。異能を使って悪さをする者もいる。食と住を保証するし給与も出す。あと我々は国とも関係があるので戸籍も用意するよ」

「わかりました。でも無理そうな案件は要相談でお願いします」

「それは当然だ。望まない案件は拒否できるよ。相談はさせてもらいたいが無理は言わない。君の異能の全貌も掴まなくてはいけないし、訓練も必要だろう。街ものレポートもあるからね。うちはブラックじゃないから」

「お願いします」

「では今日はゆっくりしてくれたまえ。部屋に案内するよ。研究室は明日までに用意しておく。明日の夕方に解呪をお願いすると思う」

「わかりました」


警察からここまで案内してくれた陰陽師のノボルさんが部屋に案内してくれた。

19階の南側の部屋だった。


「まず、この腕輪を装着してください。一度つけると外すには手続きが必要ですからお気を付けください。この腕輪にはここでの身分証明書のような役割があり、部屋の鍵の役割もしています」

「便利ですね」

「はい、このセンサー部分にかざすとロックは解除されます。この建物内のセキュリティの多くはこれで通過できます」

「いいんですか、私が」

「はい大丈夫です。もちろん入れない施設もあります。こちらの資料をご覧ください」


建物内の案内が渡された。


「入れない施設と言いましても許可を得れば入れるところです。この腕輪は電子マネー的な使い方もできます」

「へー、そうなのですか。入金とかは?」

「後払い式です。使えるのはこの建物内の施設、レストラン、カフェ、コンビニ、ファーストフード店、洋菓子店、旅行代理店、学習塾は関係ありませんね、カルチャーセンター、ラウンジ、ブティック」

「レストランとラウンジは会員制ですよね」

「タカシさんは登録済みです。支払いは基本的に給与から。足りなくなったら借金ですよ。タカシさんはレストランとカフェは無料で使えますよ。毎日何回でも。あと地下にある温泉施設も無料ですよ。では中へどうぞ」


中は5LDKだった。

リビングは30畳相当、主寝室は18畳相当、書斎もある。

書斎にはパソコンも置かれていた。

風呂も広めだ。

納戸やクローゼットもついている。

一般的な家電や家具や日用品などは完備している。


「食材なども冷蔵庫や食品棚には入っています。保存がきくものが多いですけど。レストランが気いらなければご自分で料理できますよ。レストランに連絡すれば無料で配達も可能です。あ、水道光熱費もタカシさんは無料です」


その他この建物内の利用方法を教えてもらった。

ベランダには防犯カメラがあるのだそうだ。

室内は写してしていないという。

廊下にも防犯カメラがある。

夕方になったのでノボルさんとレストランに行った。

和食から洋食や中華、世界各国の料理まで何でもあった。

今日は二人で鰻のコース料理を食べた。

これって3万円程度のコースじゃないの。

ノボルさんも案内ということで今日は制限なしで無料でここを利用できるらしい。

いつもは制限があるんだそうだ。

私の場合は制限がないという。

毎日、鰻でも可。

痛風になりそうだ。


今日はノボルさんも喜んでいるからいいか。


今日の風呂は部屋で済ませた。

温泉施設は明日にでも行きたいな。


では収納にはいている本で解呪について調べるか。


お読みいただきありがとうございました。

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