96 まさかの?
ズィーゲ先生は,しばらく王の書類を見ていたんだけど,
「こうしちゃいられないんだった。また来るわ。」
って言って転移して言っちゃった。
???
「何を見てたんだ?」
興味を持って二人で書類をのぞき込んじゃった・・・
書類の上に置かれた真っ白な羽のペン。私はそっちの方に気を取られちゃった。羽ペン。大きくて真っ白。私がこの世界で使っているペンは,羽ペンじゃない。珍しいなあ・・・
「牢に入れられた人の記録じゃねえか?」
その声にはっとする。慌てて私ものぞき込んだ・・・
「ひょっとしたら・・・10何年か前の?」
「だな。」
王が王でなくなった頃。牢に入れられた人達の記録みたいだった。
「これは?」
「何のために?」
私達は顔を見合わせた。
そこにはひとりの女性のことがしるされていた。
・・・姿の記載がまさしくあの人だ。
「なんで王はこれを見ていたのかな?」
「さあ?」
まさか?・・・
まさか?
・・・
「待たせたのう。」
ローティがもどってきたから聞いてみたら,
「おまえ達も薄々分かっているだろう?」
・・・・・
「王妃?」
「としか考えられないんだけど・・・」
「そんなに鈍感じゃなかったようだな。」
失礼な。
「王の目が本物かどうか見破ることじゃろう。」
だよね。
「じゃあ・・ウィンは何のために行ったの?」
「彼女を覚醒させるためさ。だろ?ローティ?」
スシュの言い方。私を馬鹿にしてる?むかつくなあ。
「馬鹿になんてしてねえ。」
あら。聞こえちゃったみたいだ。
「明日には帰ってくる?」
「おそらく。」




