95 王が?
「そろそろ部屋に帰るぞ。」
「そうだね。」
私達が腰を上げようとしたら,
「ちょっと待って」
ウサミさん・・・ズィーゲ先生からの連絡だ。
「王にもこちらに来て欲しいのよね。」
え?一国の王を呼びつけるの?
王に伝えたら,ちょっと嫌な顔をしたよ。当たり前だよ。
「でも。来ないと後悔しますよ。」
ズィーゲ先生の言い方・・・
その言い方は引っかかるね。
「すぐ終わるので。ブラウ?お願いして良いかしら?」
って。今まで王と話をしていたブラウが,
「分かった。王。諦めなさい。」
って言う間に二人で消えちゃった。
私達顔を見合わせて・・・王がいないって事がばれない方が良いよね?ああ・・・目で話し合ったんだ。
『ローティ?』
連絡したら
『分かっている。今,グローサーが来たから,3人を引き合わせる。もう少しそこにいてくれ』
って。
「分かってるって?」
「何故呼ばれたか分かってるって事かな?」
「いないって事が分かってるって事かな?」
「オマエの召喚獣だろ?」
「ブラウからなんで聞かないのさ?あんたの召喚獣でしょ」
・・・・・
その沈黙は?私達はお互いを探るように見たんだ。
「あいつら。俺の・・・俺たちの召喚獣って言うより。」
「私達を鍛えに来てる知恵者ってとこ?」
「おう。オマエもそう思ってたのか。」
「そうね。あんたもそう思ってたんだね。」
私達はどちらからとも言えないため息をついたんだ。
私が帰る日は遠そうだよね。




