92 3つの塊
私達は静かに森を進む。
グローサー達が私達を畏怖を込めた目で見てるのが分かるけど,そんなのは気にしていられない。可愛いカッツェを返して欲しい・・・その一心しか私にはないんだ。
多分ローティ達は違う考えなのかも知れないけど。
踏みしめる下草の音も消してひたすら進む・・・
カッツェ?時々心の中で呼んでみる。
突然。現れた女の子。いや・・・あれは
「かかったな。」
「かかったとは?」
ローティが静かに聞いている。
「わなによ。」
その言葉と同時に回りに籠のようなモノが振ってきた・・・
私達はその折のような籠のような物の中だ。
「こ・・・これは?」
グローサー達が騒ぐけど。
「ほう?で。どうしようというのだ?」
ローティはのんびりしたものだった。
「おどろかないの?」
「驚いて欲しいのか?」
ちっ
女のコはたちまち消え・・・
何?あれ?
妙な形の生き物へと変貌を遂げた・・・
ぬめぬめとした体・・・口元からはよだれ・・
うわあ・・・薄気味悪い・・
「おまえ。女の子を呑んだな?」
ローティの言葉に私達ははっとした。
「カッツェも呑んだの?」
私が怒鳴ると
「ほほほほ・・にゃあ。」
って。
「かえせ!!!」
「無理よ。消化しちゃったわ。」
怪物の口からこぼれる女のコの言葉に私達は悄然としたんだけど・・
『元に戻せる?』
『さて・・・まず難しい。』
でも・・・でも・・・
「まず倒してから考えるぞ。」
ってスシュ・・
「確かに倒さねばこちらの何人かが呑まれてしまうでしょうね。」
って。グローサー。分かったわよ。
「悪い心だけ枯れてなくなれ!!種なんか消えちまえ!!!」
って怒鳴っちゃったよ。
そしたら急にもだえだしたよ。
その頃にはローティが籠を壊して皆外に出てたんだけど・・・
「なんだ?」
「どうなってるんだ?」
グローサー達が騒いでるね。「
もだえのたうち回ってる内に3つの塊に別れてきたよ。
そのうちの一つが立ち上がり,私達に向かってきた。
「任せろ。」
ってスシュが飛び出していく。
・・前に,私と戦ったことのあるとげとげの玉のついた鎖のある棒を取りだして戦い始めちゃった。
残りの二つの塊は?
一つはねばねばの粘膜が流れるようになくなっていく・・・
「あ。パン屋の娘だ。」
誰かが言う。
「死んでいるのか?」
一人が側に近寄って様子を見ている。
「息がある。」
「おまえ達はその子を連れて城に帰れ。」
ローティが言うので,グローサー達はその子をローティが取り出した担架に乗せて運んで行くことになったんだ。
そして・・もう一つの塊・・・これって・・・カッツェなの?
塊はぴくりとも動かない ・・・
あちらでは火花を散らしての戦いが続いている・・・どうすればいい?




