89 また学園へ・・
「それはありがとう。」
「何ですぐに探しに来てくれなかったの?ほんとは捨てたんでしょう?」
「あ・・」
女のコはわめく・・怒鳴る・・泣く・・・忙しい子だねえ・・・おまけに,騒ぎに町の人達が寄ってきちゃったよ。うわ~~~めんどくさい
・・・・・
「なんだ?」
「八百屋んとこの嬢ちゃんじゃねえか。この兵隊になんかされたんか?」
「おうおう!!!兵隊だからってえばるな!!!」
「えばるってなに?」
「威張るなって事だろ。」
わ~わ~ぎゃいぎゃい・・・
『行くか?』
『カッツェはどうする?』
『あとで合流する。この子の家,抵抗組織の隠れ家になってるんだ。』
『抵抗組織ったって,すでに城は王家の手に戻ったんだけど。』
『え?それ皆知らないよ。』
『今日の午後に発表されるよ。』
・・・・・
隊長が見かねて大きな声を出したよ。
「みんな!!!静まれ。」
「「「なんだぁ??」」」
「今日の午後,広場で重大な発表がある。それを聞いてから騒げ!!!」
「またなんか理不尽なことを言い出すんだろう。」
「信用ならねえぞ!!!」
そこにグローサーがやってきた。助かった。
「おいおい。」
「おっグローサー。城はどうなんだ?」
グローサーの知り合いか?
わいわい押し問答の後,
「とにかく午後の城からの発表を見ろ!!!」
って言ってた。王の発表の前に,言う訳にいかないもんねえ・・・
・・・いったん私達は城に戻った。全く結局カッツェを連れてこれなかったよ。どうしようか?
・・・・・
というわけで,お昼の後。城の前の広場には沢山の人・・・
王が姿を現したらざわめきが起こったよ。
「王だ。」
「まさか?」
「本物か?」
「王!!!」
誰かが叫んだ。
王は手を振る。
・・・・・
それから波が引くように静かになっていく・・・
「皆の者。何年も心配を掛けたが。私は長らく捕らわれていたのだ。このたび,長らく行方不明となっていた王子とその支援者によって救い出された。これからこの国は,ヴーハイト様の下にある隣国と手を組んで,黒い力,ドンケハイトから抜け出していくのだ。」
・・・・・
皆手を振り上げて王の名を口々に呼んでるね。王子の名も・・・
『じゃあ。そろそろ城を離れても大丈夫かな?』
渡しのつぶやきに,スシュも答える。
『ああ。多分。ローティ,ブラウ。そっちのほうはどうだ?』
『ウサミから連絡があった。あの人が入っていた入れ物。あそこに何らかの鍵があるそうだ。国に戻るぞ。』
ブラウが言う。ボルフ先生は私達と一緒に,王の背後に立っている。
ウィンは嬉しそうだね。
『ウィンを連れてこいと伝言が来てるぞ。』
『へえ・・・なんだろうね?』




