82 白雪姫?
その人は地下室にある部屋の中で眠っていた・・・多分。死んでないよね?白い・・・いや・・・青ざめた顔・・・白い服・・・ガラスの箱の中で静かに眠っているとも死んでいるようにとも見える。男?女?
『白雪姫?』
手に赤い球を持っている。
『なんだそれは?』
『悪い魔女に毒リンゴを食べさせられて,眠っているお姫様なの。7人の小人に守られてね。』
・・・・・
『あの赤い球。あれがくせものだな。』
ローティが言う。
『どうやって取るの?』
『これじゃ。』
???手???
ローティは手をガラスの入れ物に突っ込んだ・・・え?突き抜けてる?素早くリンゴ(?)を取り手を引っ込めるのと一緒に凄い警報音が鳴り響いたんだけど。どうするの???
『バルそっちを持て』
ローティとバルの二人が箱を持ち上げる・・ばりばり・・・・音を立てて箱が台座から離れていく。すご・・・・
『離れるぞ。』
って言うのと,警備の者達がなだれ込んでくるのは一緒だった。
『転移するぞ。行き先は学園。』
・・・・・・
学園。なんか遠い昔の出来事みたいだよ。
『学園?そう言えば俺たち学生だったな。』
『忘れちゃってたよ。』
次の瞬間・・・
学長室にあたし達は箱を持って立っていた。
学長さん留守だね。
箱を空いている場所に設置する。
中の人・・・ますます青ざめてるけど,どうしたら良いのかな?
そこに誰かが慌てて入って来た。学長のツィーゲン先生,それから担任のベアーズ先生,モル先生にクレバー先生までいたから・・・ちょっとびっくり。
「お久しぶりです。」
「ああ。君たちの活躍はボルフ先生から連絡を受けておる。二人の家族にも伝えてあるから安心しなさい。」
ってツィーゲン先生。私の家族って・・・ティガーノさんとジルのことかな?
ツィーゲン先生は,箱とその中の人をひとしきり観察した後、
「これは・・・ズィーゲを呼び出さねば・・・」
って言った。そのとたん,
「はいは~~~い。」
と言う返事と一緒にズィーゲ先生が現れた、
「ズィーゲ。いつの間に?」
「さっきブラウから言われてね。」
さっさと箱の所に行ってあれこれ調べ始める・・・モル先生も一緒になってあれこれ話ながらあちこち触っているね。
「さて。君たちはこちらでちょいとお茶を飲まないか?」
ローティとボルフ先生と私,スシュは学長先生と別室でお茶を飲むことになった。
「ユウミさん。家に連絡を入れておきなさい。ずいぶん心配されてたよ。」
私は端末をリュックから取り出した。真っ赤なリュック・・・ちょっとねえ・・・
私は素早く廊下に出ながら,ボタンを操作する・・・と,呼び出し音がするかしないかで焦った声が響く。
「ユウミ?ねえ・・大丈夫なの?」
「ジル。大丈夫だよ。これからまた出かけるけど,心配しないで。先生も一生だし,龍もスシュも一緒だからね。」
早々に連絡を切る。詳しくは話せないし,どう言って良いかも分からないからね。
部屋に戻ってお茶を飲んでいたら,慌ただしい足音が入室してきた。
「スシュ・・・」
「ばあちゃん、」
スシュのおばあちゃん?
「この子は心配掛けて!!!」
「まあまあ。ちゃんと行き先は分かっているのですから。」
「それでも。この子までいなくなってしまったら私は・・・・」
またドアが開いた。騒がしいねえ・・・
ボルフ先生。
「早く来るんだ。あの人が目を開けた。」
その言葉で,一斉に立ち上がって学長室に急ぐ。あ・・ばあちゃんと呼ばれた人も一緒だ。いいのかな?
次回の予定は21日です。




