78 そろそろ?
この日も何事もなく過ぎて・・・いくと思っていた・・
「おい。おまえの対戦相手が腹を押さえているぞ。」
「え?どうしたのかな?」
しばらくして,次々と腹を押さえて会場を立ち去る者達が出てきた。監督の騎士達までどんどん出て行く。
???
「まさか?食中毒?」
半分ほどになった会場に,中止の連絡が入ってきた。それと一緒に,外の方も騒がしい。
「なんだろうね?」
『帰って来たぞ。』
ローティの声がする。
『誰が?』
『前,隊列を組んで出て行った奴等がいただろう?そいつらじゃよ。』
『そう言えば・・・』
『どうなって帰って来たんだ?』
スシュも聞いてきた。
「おい。外の方が騒がしいぞ。行ってみようぜ。」
ウィンも気付いたみたいで私達を誘ってきた。4人でぞろぞろ移動していたら,向こうの会場からもぞろぞろ人が出てきた・・・あ。スシュ。
スシュもすぐこっちにやってきた。
「そっちも皆倒れたのか?」
ヴェッターが聞いている。
「そうだ。半数以上いなくなったな。」
「今日は何も出来ねえな・・・」
5人になって移動していたら,
「こら。ここから先は通ってはいかん。」
って言う騎士が現れた。なんだ?
言っているうちにだんだん青い顔になっていくよ・・・うわ~~~~
「医務室に行った方がいいんじゃないですか?」
「何の病気かね?」
グローサーが首をかしげてるけど・・・
『もしかしたら,ウサミさん達の仕業?』
『いや。王だ。』
『ええええ???』
王が,敵と味方を分けて何らかの薬を投与したようだと言うんだ。へえ・・・
『その薬って?』
『もちろんウサミだな?』
『元は先生だよ。その言い方はちょっとどうかなあ?』
『ふん・・・』
この情報は,ウィン達にも教えといた方が良いよね。って事で,さりげにウィンに近づいてスシュが教えていたんだけど・・・
『この王はなかなかの目を持っておる。』
『ふうん。』
敵に回したくないよねえ・・・
医務室はすでに満員だろうし,明日からどうなるのかね?
『明日は,倒れている奴らからの情報を元に,いよいよ動き始めるぞ。』
『医務室にウサミさん達がいるの?』
『医者になって行っておる。』
『あれ?ローティ達は?』
『例の軍隊の所にいる影からの報告待ちじゃ。』
『軍隊は国を襲ったの?』
『いや。どうもドンケハイツのいるところの近くに行っていたらしい。』
・・・
『ドンケハイツって人なの?』
『おそらく。』
『龍でも分からねえのか?』
『我らは所詮召還された者。全ての力が発揮できる訳ではないのだ。』
・・・罪悪感がこみ上げてきたじゃないの・・・
『召還を解いちゃったらどうなるの?』
『分からぬ。わしはおぬしが気に入っておる故に,おぬしの行く末を見届けたいと思うがな。』
『別の奴等に呼び出されることもあるって訳か?』
聞いてないと思ってたけど,聞いてたんだね。スシュ。
『分からぬ。わしらは強大だが危うい。知識はあっても,全て分かっている訳でもない。追従することもあれば,誰にも屈せぬ事もある。魔力は呼び出した者に由来する故に一定という訳でもないのじゃ。』
難しいことを・・・




