密会・・・それぞれの思惑って?
その夜,ローティ達の部屋で,いろいろなことを話し合ったんだけど。ブラウとウサミさんも来て,ちょっと部屋が狭い感じだったんだ。
「明日,夜。あの3人を呼び出す。」
ローティの言葉に,私とスシュは頷いた。
「このお手紙を3人に渡しなさい。」
ウサミさんが手紙を寄越す。なんだ?ピンク?
「スシュが一人ずつこっそり渡すのよ。」
「「は?」」
「頼まれたと言って渡すんだよ。」
ボルフ先生そのうれしそうな顔は何?
「誰に頼まれたと言えばいいんだ?」
「中に書いてあると言えばいい。」
「・・・なんかおもしろがってない?」
「いや。いたってまじめだぞ。」
・・・そうかな?
・・・スシュは言われたように一人ずつこっそり渡してた。貰って何か話した後、私の方をうかがい見るのは何故?何が書いてあるんだろう。気になるわぁ・・・
それはスシュも同じだったみたい。グローサーに渡す時,中を見せろって迫ってたけど,断固として見せなかったんだって。ふうん・・・
・・・・・・
夜・・・誰もいない食堂で私とスシュは座ってる。
カチャン・・・薄暗い食堂の扉が開き,まず,グローサーが現れた。2人を見てびっくりしてる。こっちに来て座ってと静かに身振りで示すと,・・のろのろとやってきたんだけど。気のせいかな?なんか臭うね。何だ?
座るか座らないうちにもう一人・・・ヴェッターだ。
ヴェッターもびっくりしてるけど,静かに座るよう促されてグローサーの側に座る。最後に現れたのがウィン。扉を開けて我々を見るとさっさと近づいてきた。
「これでそろったかな?」
ローティとバル,ブラウとウサミさんもやってきた。
「何のために,こんなに沢山呼んだんだ?」
グローサーは不満そうだね。
それを聞いて,
「それで。俺たちの秘密を知っているとは?」
ウィンが言う。
そんなことが書いてあったのか?
秘密って・・・
「ウィンはこの国の王子様なの?」
私が我慢できずに聞いっちゃった。
「え?」
グローサーが驚いてる。
ウィンはゆっくり私の方を見た。嫌な表情だね。
「何でそう思うんだ?」
「ウィンじゃなかったら,ヴェッターかな?」
スシュも言う。
二人とも剣呑な表情になってきたね。
・・・・・
「わしらはおまえ達の味方じゃ。」
ローティがつぶやいた。龍の声・・・安心させるような声を出してるね。
「おまえ達は何者だ?」
「君たちと同じように本当の姿を隠してここにいる者だな。」
・・・・・・
やはりウィンはこの国の王子だという。まだ良心の残っている高官がひとりこの城に入るそうで,その人の手引きでこの試験に潜り込んでいるんだそうだ。王は幽閉されているようで,夜な夜な探りにはでているのだけれど,行方が分からないという。グローサーの話で,確かに生きている痕跡はあると言うことが分かったけれど,それを証明することも探すことも出来ないという。
「王子・・」
「グローサー,ウィンで良い。」
「でも・・」
「周りにばれたら困る・」
「は・・」
グローサーが困っているのが良く分かった・・・
・・・
「グローサー,何か言いたいことがあるんだろう?」
ヴェッターが即す。
「ああ・・・王がいる痕跡があると言う情報は,ここに勤めている俺の叔母から貰ったんだ。」
「おばさん?」
「ああ。」
『ブラウ?』
『あの侍女のことかのう。』
『一人,気のよさそうな人がいるわ。』
ウサミさんも応える・・・
・・・それにしたって・・・???
「俺のおばさんは,時々王の部屋の掃除に行ったり,食事を運んだりすることがあるんだと言っていた。」
「部屋はどこにあるんだ?」
ウィンが厳しい顔をして聞くんだけど。グローサーは,考え考え答えてるね。
「確か・・・西・・の棟の・・4・・いや・・5階だと行っていた。」
ウインとヴェッターは顔を見合わせた・・それからヴェッターが
「5階は探したが,誰もいなかったぞ。」
という。その言葉に,グローサーは,
「隠し部屋があるんじゃないのか?部屋に入るには複雑な手続きがいるって言ってたから・・・」
と答えているんだけど。
グローサーの言葉って信じていいの・
次回は5日です。




