不思議な二人組???
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「だんまりかよ?」
ウィンが聞いてくる・・・ええい。
「そう言うあんた達は何でそう思ったのさ?」
「何かを投げて・・・戻って来たのがこいつに当たってからかな。」
・・
「別に何も投げてないよ。投げるふりだよ。」
「まあ確かに,そのようにも見えたけどな・・・。」
私は慎重に二人を見る。種の黒い影はない・・・でも・・信頼できそうな気もしてくる・・
『この二人は何者なんだろう?』
つぶやくつもりもなかったつぶやき・・・
『この二人は,魔法をまとっている・・・』
・・ブラウの声だ。
『それって?』
『姿も変えているようだ。』
『悪い人達なの?』
『いや・・・そうとは思わない。探られたくないことが多そうだ・・・』
・・・・
「あんた達・・・探られたくないことが多そうだね。」
「おまえもな。」
あたし達は,お互いを探るように見た。
お互い,何か言おうとした・・そのとき,目の前の大男がうめき声とともに目を開けたから,話はそこで終わった・・・良かったのか悪かったのか・・・敵になるのか味方になるのか・・・まさか向こうもそう思ってたなんて,その時の私に分かるはずがなかった。
「お・気が付いたか?」
ウィンが声をかけてる。
「う・・・何が起きたんだ?」
「君が何かにつまずいて,僕に倒れかかってきたから・・・ごめんよ。ちょっと棒でつついたら倒れちゃったんだよ。」
「倒れた?俺の負けか?」
「そうだね。」
ヴェッターが言う。
この大男・・・種が植えられてたって気付いてたのかな?ヴェッター達も気付いてたのかな?
『そいつは全く気付いてなかったみたいじゃ。』
ブラウの声がする。
『そう言うものなの?』
尋ね返したら,ブラウは,
『同室の者は,なんか変だとは思ってたみたいじゃがな。』
って返してくれた。ふうん。
・・・・
そうこうしているうちに,昼食時間だそうだ。
「飯食いに行こうぜ。そこのおまえも一緒に行くか?」
ウィンが偉そうに大男に言ってる。
「ああ。いいぜ。俺を倒したユウにも興味があるからな。」
げげげげげ・・・・
4人で移動だ・・・食堂に行ったら,ブラウがいた。当たり前か・・・こっちを見て頷く。
「おばちゃん。定食4つ。」
ヴェッターの声に
「はいよ。」
と応えて,奥に引っ込む。程なくカウンターに定食が4つのせられ,
「取りに来いや。」
おいおい・・・ずいぶん酷い言葉だね。
ヴェッターが身軽に立ち上がってカウンターに行こうとするから,あたしも立ち上がって付いて行こうとしたら,肩を引かれて座らせられちゃった。なにさ?
「俺が行く。」
大男。
「あ・・・ありがとう。」
4つの定食を前に,私達はゆっくり食べ始めたんだけど・・・
「そういやおまえ,名前何てんだ?」
ウィンは相変わらず人の名前を聞く・・・実は,私もこの男の名前が分かんないんだ。聞いてたんだろうけどなあ・・・
「俺か?俺の名前はグローサーだ。」
「ふうん。俺はウィン。こいつはヴェッター。それでこいつは・・」
「ユウだな?」
「そうだ。」
私も仕方なく名乗りの仲間に・・・
「どこの町から来たんだ?」
「俺はこの町の出だ。」
「ほう・・・」
・・・・・
『この町・・・つまり,種を植え付けられやすい町って事かな?』
不意にウサミさんの声がした。
『やっぱりそうかな?』
『そうじゃろう。そやつ,今は,全然嫌な気配がしないぞ。仲良くしても大丈夫そうだ。』
・・・はいはい・・・仲間を増やせって事?
『まあそういうことじゃ。』
ローティの声だ。
『どうでも良いが,スシュが近くに来てるぞ。一人だから声をかけて見ろ。』
私が声をかけるまでもなく,
「お。あれはおまえの兄さんだろ?」
ウィン。目聡いね。
「ヴェッター呼んで来いや。」
「はいはい・・・」
ヴェッターってウィンの召使い?
次回は明日です。




