ご飯!!
そうこうしているうちに集合がかかった。
でたらめな国かと思ってたけど,ここまでのことを見ていると,もしかしたら,ちゃんとした国なのかもしれないと思い始めてる。種のことさえなければ・・・
仲良くしようぜって言ってくれた槍と剣の人と3人で歩いて広間に戻っていったら,ローティとバルが少し驚いてたね。
スシュはどこだろう?
「これから飯らしいぞ。一緒に食いに行くか。」
「あ・・。」
私が困ってたら,ローティが,
『一緒に行くがいい。この国のことが少しでも分かるやもしれんからのう。』
って言ってきたよ。
『スシュはどうしよう?』
『案ずるでない。』
『心配なんてしてません。』
・・・・
私は大きな二人の人と一緒に食堂へ向かった。
剣の人は,この集団の中では華奢な感じがしたけど,スシュくらいの背丈はあるし,スシュよりちょっと横幅もある感じがするね。槍の人はそれよりもう少し背が高くてもう少し幅もあるけど,この集団の中では華奢に見えちゃう。スシュも苦労してんだろうなあ・・定食をとってテーブルを確保したら,槍の人が身軽に立って飲み物を取ってきたんだけど・・・え?酒?未成年に勧めないで!!!
「え・・と・・・酒を飲むと,じんましんが出るので・・・」
「なんだそれは?」
「全身がかゆくなるんです。」
「ほう?おまえ。それは弱みだぞ。人に教えちゃ駄目だろうが。」
「あ・・・そうなんですか?」
「俺は大丈夫さ。人には言わんよ。」
「俺もさ。」
いい人達なのかな?安心していいのかな?
『油断するな。』
『う・・・はい。』
向こうのお話にひたすら相づちを打ち,質問だけして自分の事はあまり話ちゃ駄目・・・難し~~~~。とりあえず,私の事を聞かないようにって魔法(?)を・・・
この二人は,やはり同じ地方の出身らしい。良きライバルなんだそうだ。 同じブロックになってしまったのは,誤算だったと言ってたけど・・・村で,最近来た役人がなんか変なんだって。きっと種を植えられた人だね。それもあって,何とか出世して,村を何とかしたいってのがこの人達の思いみたい。
『味方に出来ないかなあ?』
『うむ。話を聞いている限り,よい奴等だと思えるな。中も少し探ってみたい。後で部屋に侵入して調べてみよう。』
ローティが軽く言う。そう言えば,スシュはどこに行ってるの?
『スシュも飯仲間を見付けたようだ。話を聞いている。話を聞いている限り,スシュの飯仲間は,あんまりいい感じはしないがな。』
おやおや
『どういう意味?』
『なかなか自慢しいの奴だ。』
へえ・・・
あれ?あの給仕のおばちゃん。
『気付いたか。ブラウだ。』
『ウサミさんは?』
『厨房で皿洗いをしとる。』
目を瞑って探索してみたら・・・いたいた。ウサミさん・・・おばあさんの格好だね。でも,ウサミさんだってすぐ分かった。あれ?何で分かったのかな?
「おい。寝てねえで,もっと食え。食わねえと,大きくなれねえぞ。」
私は慌てて目を開けた。しまった。
「あ。でもいっぱい食べましたよ。」
私は慌てて答えるんだけど・・・とにかく量が半端ない。さすがの私でも食べきれないんだ。それをペロって食べておかわりしてるこの人達って・・・すごっ・・・
・・・・・
「よし。明日からいよいよ総当たり戦だ。部屋に帰って寝るか。おまえの部屋はどこだ?」
「5階です。」
「お。俺たちも5階だ。一緒に帰ろうぜ。」
「はい。」
・・・あれ?鍵ってあったっけ?
『ねえ。あの部屋鍵ってあったっけ?』
『いや。ない。』
『ええ~~~貴重品とかどうするのさ。』
『部屋の扉に,それぞれのパターンが認識されて,ドアが開くようになっておるぞ。なかなかの文化だな。』
それって凄くない?
『問題は,パターンを読み取られて,個人を認識されやすくなってしまうと言うところだ。』
『困るんじゃないの?』
『大丈夫だ。錯覚させてある。』
ローティの技術の方がすごいや。




