うわ~
競技場の中は5~60人のむくつけき男だらけだった。うわ~~~筋肉が好きな女子なら,垂涎ものだろうなあ・・・でも私はちょっと・・・いやかも・・・むさ苦しい。
見ていたら,それぞれ脇の箱のところに行って得物を選んでるね。うわ~~~棍棒・・・当たったら痛そう・・・あっちは剣?・・・え・・剣も使うの?当たったら・・切れるじゃないのさ!!・・槍?うえ~~やだやだ・・・
私の相手だという大きな男は,でっかい棍棒をビュンビュン振り回して,こっちを見て,にやって笑ったんだけど・・・
「おい。そこの奴。さっさと得物を選べ。」
係の騎士(?)が私に言ってる。私は・・・う・・・
ごそごそ見るけど,どれもしっくりこない。困ってたら,もう一人が,
「おい。こっちにも残ってるぞ。」
って教えてくれた。言ってみたら,棍棒の小さい奴が1本だけ入ってる。細い。少し先が太くなってるけど・・・短いし,貧弱に見えるから,誰も選ばなかったんだね。私はそれを取り上げて,握ってみる。
ローティが,手の内を見せるなって言ってたけどさ・・・降ってみなくちゃ持てるかどうか分かんないよね。ってことで・・・一回だけ大根切りに降ってみた。ちょうどいい重さ。爪ではじいたら,ちょうど試合の時,使うバットみたいな音がする。
「これでいいです。」
そう言ったら,その人,にやりと笑って,
「そいつはここ何年も,誰も選ばなかった得物だ。そいつもうれしいだろうさ。」
って言ったよ。
「??ここ何年もって?どういう意味ですか?」
「騎士団でも,使おうとする奴がいなかったってことさ。さっさと行け。」
へえ。やっぱり騎士でいいのか。しょうも無いことを感心するわ。さっさと行けって,もう一人が私を追い立てる。
「軽すぎるし,短すぎるからな。」
さっきの人が,後ろから私に教えてくれる。そりゃあ・・・でも,私には握りもぴったりだよ。
運びながら,ぞうきんを絞るように握り込んでみる。いい感じ。グリップ当たりに布を巻いてもいいかなあ?
得物を持った人達が並んでるね。何をするのかな?とりあえず,最後尾に並んだ。まさかここで練習させるのかな?
見ていると,なにやら得物に書いてるのか植えてるのか・・・そんな感じに見えるね。まさか。種?
私の番になったら分かった。ずるをしないか,登録してるみたいだよ。意外だね。人を支配するような悪い国だから,なんでもいい加減なのかと思ったら・・・ちゃんとしてるんだねえ・・・不思議な国だな。
「ここに布を巻いてもいいですか?」
って聞いたら,変な顔をしてたけど,
「まあ。おまえは華奢そうだからな。布を幕くらいはいいだろう。」
って言ってくれた。この人には種は植わってないのかな?じっと見るけど分かんなかった。今度,見分け方をローティに聞いておこう。
『何?』
急にローティが話しかけてきたから,見分け方を聞いてみた。
『額を見ろ。額をじっと見て,黒いもやが見えたら種付きだ。』
ほう・・・
私はさっきの人をじ~~~~っと見た。良いぞって言った人は普通に見える。
遠くにいる得物の所にいる人のうち,さっさと行けって言った人も普通だ。誰も選ばなかった得物だって言った人が黒く見えるって・・・う~~~ん。よく分からん。
登録が終わった人から,あちこちで武器を振り回してるね。型をしてる人もいれば,周りに置いてある何か丸太みたいなのを殴りつけてる人もいる。大男は,丸太をぶったたいてるわ~~~~恐ッ・・・・こんなのにどう対抗すりゃいいんだ~~~~!!!




