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むかつくあいつは・・・・・  作者:
出発・・・だよね?
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情報収集はお金がかかる・・・?

「よう。」

スシュは平気で声をかけてる。声をかけられた奴等はちょっとびっくりしたみたいだけど,一人がにやりって笑って立ち上がった。

「ひさしぶりだな。」

「おう。」

なんだ知り合いか。

・・

「そっちはおまえのコレか?」

これとはなんだ?コレとは?でも賢明にも私は黙っているよ。余計なことを言わないように・・・・

「まあ・・何とでも思ってくれ・・・」

・・・どういう意味だ?・・・


「今日は何の用だ?」

「あの壁についてさ。」

「壁?」

「ズィルバニアとの・・・国境の壁のことだ。」

「ああ。あれか。」

そいつは,ポケットからたばこを出したよ。え?まさか?


・・・


「いや。俺はたばこは・・」

「そうだったな。」

 そいつは,たばこを吸い始めた・・・周りの奴等もよく見ればたばこを吸ったり,何だろう?お酒?を飲んだりしてるみたい。いやだなあ・・・私はぎゅっとスシュにしがみついた。スシュは私をちらっと見たみたい。


「で・・?」

そいつは続ける。

 スシュは私がくっついていない方の手をポケットに突っ込んで紙幣を出したよ。まさか?それをすっとそいつに渡した・・・えええええ???お金ぇ?渡しちゃうのぉ?

 そいつはさらににやにやすると,一人を,おいって呼び寄せたよ。


「おまえ,壁で知ってることがあるって言ってたよな。聞かせてやれ。」


 呼ばれてやってきたのは,少し気弱そうな感じがする私より小さい子だった。

おどおどしてるその子は,周りのたむろってる子達とはちょっと違う感じがするね。こんなとこにいないでお家にお帰りって言いたくなるわ。


「はあ・・・。俺。見たんです。」

「何を?」

「あの壁が急ににょきにょきと生えてくるのをです。」

はははははは・・・・・周りの奴等が笑い出したよ。

「わけねえだろ。」

「前から作ってたんだよ。」

 口々に言うんだけど,その子は必死だよ。

「いいえ。先輩方はそう言うんだけど,俺・・本当に見たんです。」


・・・


スシュは

「分かった。それはいつなんだ?」

って聞いてる。

「2週間くらい前・・・10日かな・・・」


『それって私達がシェヴァー山に潜入した頃じゃないの?』

『そうだな』


くっついてるから,伝わりやすい。

『それまでは普通に行き来してたのかな?』


「その前の行き来は普通に出来たのか?」

「はい・・・でも,旅券なしでは入国は出来ませんでしたけど・・・」

ゲラゲラ笑っていた一人が

「旅券様ねえ・・・はははは・・・」

ってますます笑ってる。


『もしかしたら,不法入国し放題だったってことかな?』

『不法入国?』

『内緒でこっそりその国に入ることだよ。』


「こっそり入れるところがあるってことか?」

「あ。はい。」

「それはどのあたりだ?」

「あ。でももう壁が出来てしまって・・・」

「こいつの兄ちゃんがあっちの国に取り残されてるんだぜ。」


・・・・・


 さらにいくつか情報を仕入れたけど,この子達からはこのくらいしか分かんないんだろうな。大人組がどんな情報を仕入れてくるかだね。家族組も・・・。


 私達は,たむろっている奴等に別れを告げて,別の方に向かったんだけど・・・



・・・・・



『お腹空いた。』

『金がねえ。』


なんと,軍資金は全て情報量として消えてしまっていた。

「ええええ~~~~~」

 私は渋々ポケットから財布を出した。

「これで何か食べられるかなあ?」

 中身をちらっと見て,鼻で笑ったイシュは,噴水の側の屋台に私を連れてきたよ。

「ここだな。」

えええ~~~あんなに沢山お金を貰ってきたのにい~~


・・・・・


 屋台の串焼きとかパンみたいな物はそれなりの味だったけど・・・なんか納得出来ないっていうか・・したくないっていうか・・・・イシュもさすがに

「足りねえ・・・」

ってぼそっとつぶやいてたわ。全く考えなしなんだからさ。

この考えは結構強く思ったため,あいつにも分かったみたい。嫌な顔してたもんね。ふん。



 戻って,ローティとボルフ先生の部屋に行く。

 まだ誰も戻ってないみたい。あ~あ。あいつは2つのベッドのうちの一つに勝手に寝転んだかと思ったらグウグウ寝てしまった。失礼なヤツ!!


 あああああ・・・お腹空いたあ・・・・お腹空いたよ~~何か食べたいよ~~~~ご飯ご飯ご飯~~~!!!


・・・・しばらくして,皆が帰ってきたけれど,皆,手に手に何か持ってるよ。

「ほら。美味しそうなバンズがあったぞ。」

ボルフ先生がぽいって大きな包みをくれる。

「ほら。果物入りのパンケーキよ。」

ズィーゲ先生も結構大きな包みを。

「ユウミちゃん。お団子だよ。」

ってカッツェまで?


あれ???


「おまえが,お腹空いた空いたと騒ぐ声が,五月蠅く聞こえてのう。」

「おちおち食事に集中することもできんかったぞ。」

 そう言いながらローティとブラウも大きな包みを寄越したよ。どうやら心の声がみんなのもとに届いていたらしい。


 匂いでイシュも目が覚めたようだよ。私がバンズにかみついたとたんに起き上がって,

「俺の分は?」

って。・・・で・・2/3はあいつが食べたね。けちしてるわけじゃないけどさ。なんて言うか・・・ほんとにむかつくったら。


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