食事?いや・・・ちょっと・・・
とりあえず,町に行って泊まるところを確保しなければならない。そう言って,まずボルフ先生とズィーゲ先生が先に町に入ることになったよ。二人はローティに姿を見えなくして貰い,ローティに乗って町の近くに降りた。それから物陰で姿を現し,町に入っていった。私達は,ブラウにやはり姿を見えなくして貰い,車と共に町の近くに待機だよ。そう言えば,あの二人,車がなくて大丈夫なのかな?そう言ったら,ブラウがからからと笑って,
「ローティは,この頃流行のサイクルとか言う物に変身して一緒に行くと言っていた。二人乗りなんだそうだ。」
スコティッシュが反応する。
「サイクル?もしかしたらエンジン付きのヤツか?」
「そう言っていたな。」
・・・もしかしたら
「バイクのこと?」
「おお,それそれ。そんな名前だったような気もする。」
すげー。・・かっこいいだろうなあ・・・俺も乗りてえ・・
ぶつぶつ言ってるのがまるぎこえだよね。カッツェも一緒になって,夢中で地面に何か書きながら話し合ってる。男の子だねえ。私はバイクより,車の方が興味あるなあ・・・
しばらくして,何かが近づいてくるのに気が付いた私達は,見えないって分かっていてもさらに身を縮めて影に隠れた。何だろう。
車にしては小さい。あれ?バイク?
結構派手な音を立てて走ってきたバイクは,あたし達が潜んでいるところに来て止まったよ。
降りてきたのはズィーゲ先生とボルフ先生だった。
「いやあ。速いわ。」
「すごいですねえ。ローティ。まるっきり機械そのものですよ。」
二人で盛んに褒めちぎる。ローティはするっと人型に戻ったよ。
「すげえ。俺も今度乗せてくれ。」
「僕も乗せてください。」
ってスコティッシュとカッツェが側に行く。
「うむ・・・車輪の部分が難しかったぞ・・・」
そうだよね。回転させるんだからね。
・・・・・・
泊まるところの確保が出来たと言うことで,いよいよ車を出すことになった。
7人で車に乗り込み,ハンドルを握るのはボルフ先生だ。慎重に周りを確認してから車は滑り出す。町中に入って,しばらく行ったところにそのホテルはあったよ。
3部屋確保したというそのホテルの部屋に落ち着いた後,情報収集と食事のためにロビーにでた。
「大人数で動いたら目立つし,いろいろなところに行って情報収集した方が良いだろう。」
って車の中で話したとおり,ボルフ先生とズィーゲ先生とカッツェは3人で親子の振りをして,子ども連れでもおかしくない食堂へ。
ローティとブラウは年配の人に化け,居酒屋に。
私とスコティッシュは,若い子が集まるようなお店にそれぞれ行くことになっている。
「おまえと一緒か・・・」
なんですか?その嫌そうな言い方は・・・私だってイヤなんだからね!!!
私達もいつもの姿より若干年上に見えるように魔法をかけている・・・。
「10時にローティ達の部屋に集合。」
確認してからそれぞれの方向に・・・
「いくぞ。」
「分かってるわよ!!!」
険悪な雰囲気になっちゃう。そしたらカッツェがこっちを振り返って,
「仲良い振りをしないと,変に思われるよ・・・」
こそっと言ってきた。確かに・・・デートの振りしてるのに,喧嘩ばっかりじゃあね。ようし・・・私はするっとスコティッシュの腕に巻き付いた。
「な何するんだ!!!」
「しっ。デートしてるんでしょ。そうそう。名前も変えた方が良いわよね。何が良いかしらね。ティッシュとか?スーティとか?ティーとか?」
私をじろりと見下ろした(30センチくらい上からだよ。ちょっと腹が立つよねえ・・・)スコティッシュは
「おまえセンスねえ。」
って。じゃあ,あんたの考えはどうなのさ?私は眉をくいって上げて見せた。心の声も伝わったみたい。
「スシュって呼べよ。」
スシュですか。あんまり変わんないじゃないの。
「いや。断然かっこいい。」
んなこと無いと思うけどさ。本人がそう呼べってんだからねえ・・・
「おまえは?」
「え・・・・と・・・」
考え込んでいたら,
「ミユでいいだろ。」
・・・反対そのまんまじゃないさ。
なんてこと話してるうちに,沢山の若者がたむろしているところにやってきたよ。なんだろ・・・ゲームセンター?雑貨屋さん?いろんな店があちらこちらにあって,広場には噴水。テントの露天もある。たむろってる,特にガラの悪そうな奴等の所に行こうとするから,
「ちょっと・・・やめようよ・・」
ってささやいたら
「ふん怖いのか?」
むかっ。危なそうだから言ってるんです!!!
スシュはどんどん近づいちゃう。腕を組んでる私もどんどん近づいちゃう。
わわわわわ・・・・




