割り切れない・・・
迷い無い足取りで,一つの部屋の前にたどり着き,
「入れ」
はいはい・・入れば良いんでしょ。
バタン。あら。スコティッシュも一緒なの?
ベッドは一つ。え?これって
「襲うなよ。」
はあ?誰が?誰を?
スコティッシュは,ごろっと横になったかと思ったら・・グウグウ寝てしまったんだけど・・・私はどうすりゃいいのさ?脇にソファーがあったから,とりあえず私も横になった・・・と思ったらすぐ眠ってしまったみたい。
・・・
『起きろ!!!』
は?
目を開けたら他の4人とカッツェがいたんだけど・・・寝顔見られちゃった・・・
『中枢の魔方陣を破壊するように仕掛けてきた。帰るぞ。』
何それ?
『こいつらはな,学園を襲って,自分たちの傘下に収めようとしてるんだ。』
へえ?
『学園を襲って?そんなことして何が楽しいの?』
はあ・・・スコティッシュ,そのため息は失礼だよ。
『ユウミさん,ドンケハイツの組織はね,この世界を混乱に陥れようとしているんですよ。』
ボルフ先生が優しく教えてくれるけどさ。
『だから,そんなことして何が楽しいのか分かんない。』
今の地球もそうだけどさ。何の積みもない人達を拘束したり,殺したり,人間爆弾にしたり・・・奴隷じみた立場においたりする変な集団のことも。何のためにって思っちゃう。
『こいつらの狙いは,混乱に乗じて国を支配する・・・これしかないだろ?』
国を支配するって。恐怖政治で?
『選挙にすれば良いじゃん。』
『選挙って何だ?』
『なりたい人が,私○○になりますって言って立候補するんだよ。それで,~になったらこんなことしますって公約ってのをしてさ。皆が後でこの人がいいよって紙に名前書いて投票するんだよ。投票された数が多い人が○○になれるってことなんだ。』
・・・・・
『よく分からんが,後でゆっくり聞かせてくれ。先生。用意は大丈夫ですか?』
・・・・・ふん。いいよ。どうせ・・・私のふくれっ面が分かったんだよね。
『ユウミ,話は後だ。後。今は時間が無い。』
・・・まあ確かにね。
先生とローティ,ブラウの3人は,中核に潜り込んで魔方陣とやらを破壊する工作をしてきたそうだ。よく分かんないけど・・・で,今は脱出しようかという所だって。はいはい。
・・・急げ・・・
「まて」
でた。お約束だよね。
「裏切るのか?」
この人さっきの偉そうな人だよ。あれ・・・てことは,スコティッシュのことを息子だと思い込んでる人ってことかな?
「隊長,一緒に行きましょう。」
ボルフ先生が言ってるんだけど・・・
「何を言うか?」
「話せば分かるはず。」
ローティも言ってる。
うわっ皆何をしたいのさ?
とにかく・・・連れてっちゃえばいいんだよね?
気が付いたら,隊長さんぐるぐる巻きに猿ぐつわ・・・あ。
「ユウミ!!!いきなり魔法をかけるな。」
って言われてもねえ。
「まずい。警報が鳴り出したぞ。」
「え?聞こえないんだけど・・・」
むんずってかんじで,ローティがあたしを捕まえて,ひょいと小脇に抱えた。
「え?え?え?」
「いくぞ。」
ブラウが,隊長をひょいと同じように持つ。
「私たちって荷物?」
「お荷物だ。」
ってスコッティ。何か微妙に・・・・
ローティとブラウがなにやらつぶやくと・・私たちは砦の外にいた。
簡単に出られるなら,入るのももっと簡単にできるんじゃないのかなあ?
後で聞いたら,ローティ達も,知っている場所はちゃんとは入れるんだって。で,知らないところでも,招かれたら,入ることは簡単だけど,招かれないで知らないところに入ることはできないんだって。
・・いや。出来るけど。失敗したらやばいことになるってことだ・・・スコティッシュ,補足ありがとう
私たちが外に出るのと,中で爆音がするのは同時だった。中の人達,大丈夫なのかなあ?
「一人二人の犠牲は仕方ないだろう。」
・・ って・・・ボルフ先生。割り切れませんよ!!!




