8日目の朝は?
かなり疲れて寮に帰ってきた私は,入り口で,ちょうど街から帰ってきたって言うタップとフローとエレの3人と一緒になった。
「街は楽しかった?」
私が聞いたら
「美味しいケーキを出す店があるって聞いて,行ってきたんだ。」
って声をそろえて言うんだよ。なんてうらやましい。
来週は,絶対付いて行きたい。そう思って言ったら,
「絶対そういうと思ってさ。ほら。お土産。」
って箱を渡された。え?
「うわ~ありがとう。」
感激してしまった。
「開けていい?」
思わず出た言葉に,
「え?ここで?」
3人がびっくりしている中,開けちゃう。シュークリーム!!シュークリームだ。
「シュークリームだね。」
って言ったら,
「おしい。クレムって言うお菓子だよ。最近出たんだって。」
ってフローが言ったよ。
「ふうん。」
でもシュークリームだよこれ。
「夕飯の後でいただくね。ありがとう。」
って言ったら,
「いや~。今ここで食べるのかと思ったわ~」
って・・・いくらよく食べるって言っても・・・そこまで意地汚くないぞ・・・多分。
・・・・
夕飯の後,ゆっくりシュークリームを食べながら,紅い龍のことを思った。彼は,
「呼べばいつでも現れようぞ。」
みたいなことを言って消えたけど・・・いつも一緒って訳じゃないのが少し寂しいかなあ・・・
・・・
その夜夢を見たよ。紅い龍に乗って私の高校の上を飛んでいた。ちょうどソフトボールの試合中らしく,誰かが打ったボールの音がカッキ~ンといつまでも響いていたよ・・・
朝起きたらやっぱり夜明け前だった。窓がコンコンされて目覚めたのも同じ。
窓を開けたらスコティッシュがカッツェを抱っこしていた。
私も慌てて服を着替え,窓を飛び出す。
いつもの場所にボルフ先生が待っていた。
スコティッシュとボルフ先生が訓練しているとき,カッツェにスコティッシュの様子を聞く・・・
「イッショニ オフロニ ハイッタヨ ユウハン ワケテ モラッタヨ リョウノ ミンナニ カワイガッテ モラッタヨ」
ふうん。私じゃなくても十分楽しそうじゃん。ひがんじゃうぞ。
「ボクハ ユウミチャン ヒトスジサ」
へえ・・・猫って意外にお世辞が好き?
にゃあ・・・
「おい・・おまえの番だぞ。」
はっ
私は慌ててバットを召還する。
バットが手に現れたとたん,スコティッシュが容赦なく打ちかかる。今日はなに?見とけば良かった。鎖の先に光る大きな球!!!
打ちやすそう。えい!!!カッキ~ン
おや・・・また戻ってきた。カッキ~ン
しつこいわっ!!!
えいっカッキ~ン
カッキ~ン
カッキ~ン
・・・・・
つ・・・疲れた。もうパ~ス!!!
紅い龍が現れたよ。え・え・え・え?
蒼い龍も現れたよ。え・え・え・え?
紅と碧が絡まり合う・・・うわっ綺麗かも・・・
でも闘ってるよね?いいのぉ???
え?訓練?
碧は氷と水だ。紅は炎・・・うわっ
・・・・
しばらくして2頭とも降りてきた。
2頭して私たちの分からない言葉で話し合ってるみたい。
「ブラウは雌みたいだ。レーティは雄だろ?」
「う~ん。多分。」
「何か俺たち,名前の付け方が逆みたいだな・・・」
ブラウは男の子の名前,ローティは女の子の名前みたいだ。なるほど・・・・・仕方ないよね。付けちゃったんだもん。
「夜が明ける。ブラウもローティもどうする?」
スコティッシュが聞くと,2頭ともからからと笑ったよ。
「汝の紅の石に溶け込もうぞ。」
「我は碧き石に。」
そう言ってするって消えてった。
「え?と言うことは?」
「この石の中に,龍がいるってことだな。」
ふえ~驚き!!!こんな中には入れるんだあ?
ボルフ先生が,
「そろそろ戻らないと,朝ご飯の時間になりますよ。」
って言わなかったら,二人してぼ~っと石を見続けてたんだろうな。




