29 7日目・・・お休み・・・のはずの午後1
食事の後,
またまた学長室へ?いいえ。グラウンドに連れて行かれました。スコティッシュもあきらめたみたいで黙ってついてきたわ。ははは・・・逃げようったって・・・
改めて,召喚魔法について学長先生から講義を受ける・・・
って言ったって原理は難しいから危険性とか,注意しなければならないことなんかだけだけどね。
「じゃあ。改めて,召喚獣を呼んでみますかね?」
学長先生。簡単に言いますね。
「はい?」
「多分君たちなら隷属の召喚獣を呼べますよ。」
って。へえ?
「隷属?」
奴隷か?
「言葉は悪いですけどね。要するに,自分の友だちになる獣と思えば良いんですよ。」
「でも奴隷だろ?」
「考え方一つですよ。友だちとして呼べば友だちです。奴隷として呼べば奴隷なんです。
私は友と思っていますけどね。私の召喚獣に会ってみますか?」
へえ。学長先生には召喚獣のお友達がいるんだあ・・・期待しちゃう。
「たろ!!!」
え?たろう?
「わん」
真っ白い犬だ。大きい。・・・ぴんと立った耳。巻いてる真っ白い尾・・・秋田犬?・・・うわっ・・・もふりたい・・・
「この子はたろ。可愛いでしょう?」
学長がたろをなでながら言うんだけど,
「なんだ。犬かよ。」
もちろんこれはスコティッシュ。
「しつれいな!!!」
え?今しゃべったのは?
「ぼくですよ。たろです。ただのいぬじゃあありませんからね。」
すごい。しゃべるんだ。思わず抱きついちゃった。もふもふ~しあわせ~
「は・・は・・はなしてえ!!!」
誰だ?気持ちいいのに。
べりって離されちゃいました・・・
「なによぉ」
引っぺがしてくれたのはスコティッシュ・・・
「ありがとう。さっきの しつれいな はつげんは ゆるしてあげましょう。」
上から目線だねえ。そこがまたいい。また抱きつこうとしたのが分かったのか,さっ・・あ~消えちゃった。
「おや。たろ。もう帰っちゃったのか。」
学長先生と話もしないで帰っちゃったね。
「勝手に帰っちゃって良いんですか?」
学長先生はにこにこ笑って,
「今は見せるためだけに召還したので良いんですよ。いざというときは,帰れと言っても帰りませんから。」
って言った。帰れと言っても帰らない。どういう時なのかなあ。
先にスコティッシュに呼んで貰うって学長先生が言った。スコティッシュは相当嫌な顔をしていたけど・・・どうして?
「何で嫌なの?」
興味津々だよ。
「なんでもだ。」
さては?
「まさか・・・自分はネズミ位しか呼べないから恥ずかしいの?」
そしたらスコティッシュは凄い形相になったんだけど・・こわ~い。
「呼ぶ!!!!」
って・・・
長々詠唱を始めたよ。へえ・・・・
がらがらがら・・・・なにやら凄い音がする・・・え?
空がいきなり真っ黒になった・・・稲光だ。ざ~っと雨まで。濡れちゃう。でも雨は一滴も私たちの上に降ってこない。周りを見たらボルフ先生がにっこり笑って頷いた。
「私は守る人ですから。」
へえ・・・雨からも守ってくれるし,迷っている人も助けてくれるし・・・みんなを見守ってくれてるんだ。
ぴかっ・・・がらがらがら・・・・どっか~ん
凄い音とともに何かが落ちてきた・・・・うそ・・・まさか・・・
蒼い・・龍??
大きい・・・・
「ほう。」
学長先生の声だ。
「名付けてやりなさい。」
呆然としていたスコティッシュはその声で我に返ったみたいだね。
「うるせえよ。つけるわ!!!」
怒鳴り声と一緒に前に出たスコティッシュは
「ブラウ!!!」
と叫んだ。
「汝の名はブラウ。我と共に生きよ。」
ピカッがらがらがら・・・・
尾を一打ちした後,蒼い龍はおとなしくなった。
「すご・・・」
思わずつぶやいちゃった。龍なんて呼べるんだね。
「水と氷の龍ですね。やはり君が碧の魔法使いだったんですね。」
スコティッシュは無言だった。
碧の魔法使い。この前の話の魔法使いだ。自分のこと調べろって言ってたの? まさかね。
「そうじゃ。スコティッシュが,碧の魔法使いの後継者。」
え?後継者?初代とか2代目とかもいるのかなあ。なんてのんきに考えていたら,
「次はおまえの番だぞ。」
って言われちゃった。え~この派手な出現の後で私の番になるのぉ?




