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むかつくあいつは・・・・・  作者:
第2章 歩く
14/100

14 体育

 今日の午前中の授業で,魔法大鑑解説ってのがあった。よく分からないけど,この世界の魔法のお勉強らしい。この世界の魔法についてはティガーノさんにおよそは聞いていたけど・・・・。


 そうそう。この世界の魔法。白黒黄色赤・・・色の名前なんだよ。変なの。

 思うに,白が光,赤が炎,黄色は土。黒が薬。だと思うんだよね。あと灰色ってのがあってさらに青だの紫だのがあるそうだ。訳分かんない。色じゃなくても光魔法とか土魔法とかの方がわかりやすいと思うんだけどなあ。わざと分かんないようにしてるのかって思うんだ。

 灰色ってのは生活魔法みたい。光が出せて火が出せて,水が出せれば生活に使える力があるってことみたい。一昨日の指先から炎みたいな奴のことだと思うんだ。あの日,生活に使う魔法が一通り使えるかテストされたって訳だ・・・


なんてことは,寮に帰ってから考えたことなんだけどさ。授業中はひたすら眠いだけだよ。何だってあんなに退屈な話し方なんだろうな。


お昼の後は,ついに体育だよ。ちゃんと体育着が支給されていたので,それに着替えに更衣室に行ったんだけど。おおおおおしっぽだよ。尻尾のオンパレードだよ。うわっ,もふもふしたい・・・


「ユウミのしっぽ,下着に隠れてるんだね。」

「え・・・あ・・・」

「あたしと同じだね。」

 熊さんの仲間かな。でもおしりのところが,丸いしっぽで少しもこっとしてるけど・・・私にはないからね。そそくさとハーフパンツに着替えて・・・ちょっと長めでおしりにかかるシャツを中に入れないで出したままにする。これでしっぽのあるなしは,分からない・・・はず・・・だよね。


 雨が降ってるので,外ではなしに,体育館に集合だよ。男の子も一緒なんだね。私たちの世界では,男女別なのにね。ボルフ先生がやってきて,点呼を取った後,準備体操・・・・アクロバットですか?無理だから。みんなしてるけど・・・

 その後,走らされたよ・・・何が楽しくて延々と走ってるだけなの?自慢じゃないけど・・・長距離を走るのは大の苦手なんだよ・・・はあはあ・・・おや・・・熊耳さんが脱落したよ。タップもかな?おやおや。まだがんばってる。さすがに狐耳さんと兎耳さんは速いねえ・・・そろそろ私もリタイアして良いかな・・・


はあはあはあ・・・・・結局完走しちゃった。ばったり倒れていたら,誰かが水の入ったカップをくれた。ふう。


後で聞いたら,走り終われなかった者は,日曜日に補習があるんだって。無理矢理走っといて良かったよ。


「こんなに走って何か意味でもあんの?」

「さあ?」

誰も知らないって何?


汗もだらだら・・・みんなシャワーしてるけど・・私はパス。しっぽがないところを見つかったら,また面倒くさそうだから・・・


 あああ。この世界面倒い・・・・帰りたい。とぼとぼ一人で先に寮に帰る。一人でも多分・・・大丈夫・・・のはず・・・・あれ?

 また迷ってしまったみたい。おっかしいなあ・・・・方向音痴じゃないはずなんだけど・・


 うろうろしていたら,またしてもボルフ先生に会った。

「まさかとは思いますが,ユウミさん・・・また迷子ですか?」

「・・・・・・・・・」

「案内しましょうかね?

あなたは帰巣本能が薄いんでしょうかね? 」


・・・帰巣本能って・・・鳥ですか?心の中で突っ込むけれど,声には出さない。

「そうかもしれません。ここがどこか分かるコツを教えていただけませんか?」

「見るんですよ。」

「見る?」

「ええ。よく見てご覧なさい。」

一緒に廊下を歩きながらほら・・・と指さす方を見るけれど,さっぱり分からない。

「すみません。何を指していらっしゃるんですか?」

「これですよ・・・」

側に寄ってみるように手招きされた・・・

「え?」

よく見たらあった・・・線?これって

「ツァウバーヴォルトですよ。

この1本が今いるところを表しています。この下の線が番号です。この点は教室番号ですね。」

 はあ・・・・・こんな文字知らないし・・・ここまでティガーノさんは教えてくれなかった。

「今日の魔法大鑑解説でも出てきたはずですよ。」

・・・・・そう言えば,テア語の下に線やら点がやたら書いてあったっけ・・・あれって言葉だったのか・・・今日帰ったら復習しなくちゃね。ありがとう。ボルフ先生。


無事に入り口に付いた後,心配だからと言うボルフ先生に寮まで送ってもらっちゃいました。ますますありがとうです・・・・歩いていたら,スコッティに偶々あったんだけど・・・ボルフ先生と一緒だったので,なんと言うことなくすれ違った。向こうはボルフ先生しか見てなかったみたいで,

「やあ。先生。またやろうぜ。」

「ああ。明日な。」

なんて・・・ため口じゃん。私はひたすら下向いて知らん顔だったけど。腕輪を見つかりたくないもんね。


寮の入り口で御礼を言ってボルフ先生と別れ・・・あれ?ボルフ先生,ウサミさんと楽しそうに話してる・・・狼と兎なんて・・・なんか・・・・・。

・・いや。こっちの世界では人同士なんだよね。

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