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むかつくあいつは・・・・・  作者:
第2章 歩く
13/100

13 雨の日

学園生活3日目


この日,朝から雨が降っていた。しとしとしとしと・・・・・・・

 窓の外は薄暗い。やだなあ。そう言えば・・・傘ってあるのかなあ?見たことないなあ。 

 食堂に行こうとして, ドアを開けるとちょうど2人も出てくるところだったよ。いつも思うけど不思議だね。食堂に向かいながら

「雨の日ってどうやって学園まで行くの?」

って聞いたら,

「道を通ってよ。」

っていうんだよ。

「へ?」

「ああ。ほら。美優は知らないんだからちゃんと説明しなくちゃ。」

フローが言う。

「ああ。そうだったね。」

「雨の日は,各寮から道が学園に通じるんだよ。」

「?」

「えっとねえ・・そう。渡り廊下みたいにさ。」

「屋根が道の上に出来るってこと?」

「ううん。そうだね。それが近いかな。」

なるほど。傘の姿がないわけだね。でも・・・街でどうなんだろう?


・・・


 街にもできるんだって。道が。へえ・・・

「誰かの魔法?」

「そうよ。空術師協会の人達がやってるの。」

「空術師協会?」

「この都市独特のお天気屋さんよ。」

後ろから声がしたので振り向く。

「クレバー先生,おはようございます。」

「今日は遅いんですね。」

「今日はユウミさんと一緒に,学園に行こうと思ってね。」

え?私?


食事が終わって,いったん部屋に戻る。服を着替えながら,夕べのティガーノさんと,ジルとの会話を思い出していた。



『すごいな。ヴーハイト山の木の実に大当たりするなんて。』

『僕,うらやましいよ。』

「でも,すっごくまずかったんだよ。」

『それでもさ。魔力が倍以上になるんだよ。4~5倍になったって人も過去にはいたらしいし。』


「死んじゃった人もいるって聞いたけど・・・」


それは知らない。おじいさま?・・・・・ジルはティガーノさんに変わった。

『いや。まあ。そうだがな。』

魔力を高めて早く開眼して,ヴーハイト山に入って欲しい。そうすれば・・多分全てが解決され,家に帰れる・・・らしい。



やれやれ。全て不確かなことだなんて,ちょっと酷くないですか,ティガーノさん。


 寮の出入り口のところで,クレバー先生が待っていた。

 クレバー先生は,私の腕をひょいとつかむと何か言った。・・・と思うまもなく・・・ここは?

 学園の入り口だった。まだ誰も来ていない入り口。いつの間に?

「ちょっと転移したの。」

 はあ?

「早めに来てくれって言われてたからね。」

 私の腕を相変わらずつかみながらクレバー先生は進むんだけど・・・そろそろ腕を放してくれません?逃げないから。


学長室はけっこう重たい扉のある部屋だった・・・ぎいいいいい・・・わっホラー?って思った位。


 あれ?

山羊?白い山羊の先生?

「ズィーゲ先生。」

くるりと振り向いた顔は,違った。ずっと年を取っている男の人だ。

「おや。ズィーゲと会ったのかね。なるほどね。」

 山羊の先生は私の周りをぐるぐる回ったよ。ズィーゲ先生と同じことしてるね。

「ほう・・・あいつが腕輪を預けるとはな。」

「先生も見えるんですか?」

「杖なき杖の魔法使いがまた一人現れたのか。ふふふふふ・・・」

またそれだ。杖なき杖の魔法使いって何?おもけに,また一人って?誰か他にもいるって事?


「それはどういう意味ですか?」

「そのうちに分かるさ。そのうちにな。」

何が言いたいんだろう。教えてくれそうもないな・・・




「すみません。私・・学長先生のお名前を知らないんですが。」

「おや。教えませんでしたか?」

クレバー先生が言ったよ。

「ええ。誰も教えてくださいませんでした。」

「ツィーゲン ボックと言いますよ。」

 学長先生がのんびり答える。

「ツィーゲン先生?」

 聞き返したよ。難しいんだもん。

「はい。それでいいですよ。」

と先生が答えたら,

「ズィーゲ先生のお父様ですよ。」

ってクレバー先生,ありがとう・・・


「ズィーゲ先生には,杖を作っていただくことになっています。」

って言ったら,

「おお。ズィーゲが,しばらく帰れないって言ったのは,あなたの杖を作るためだったんですね。なるほどなるほど・・・・・。」

何がなるほどなのかなあ。


 杖が出来たら,また来るようにって言われて,学長室を出たんだけど・・・

 教室はどっち?クレバー先生は学長室に戻っちゃってるし・・・どうしたら良いのさ?

 きょろきょろしながら教室を探して廊下を歩くんだけど・・・ここどこ?


「ユウミさん。」

 おお・・私の名前を呼ぶ人がいるよ。振り向いたら,副任のボルフ先生だった。助かった。

「すみません。ボルフ先生,私、迷子になっちゃったみたいなんです。」

「なんですって?」

まじめな顔で聞き返さないで欲しいです・・


「教室に行く道を教えてください。」

そう言ったら,大笑いされちゃった。

「そこですよ。」

え?

ドアを指さすから開けてみたら・・・あれ?なんで?

「楽しそうに笑っていましたね。どうしましたか?」

もう教室にはベアーズ先生がいて,朝のホームルームをしている最中だったみたい・・・あららら。おっかしいなあ・・・

不思議な世界。不思議な教室・・・ど○で○ド○・・・・・?

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