表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
むかつくあいつは・・・・・  作者:
第2章 歩く
12/100

12 杖なき魔法使い?

学園生活2日目の夜・・・


 夕食を摂りに3人で食堂に向かった。

 明日は午後から体育だって。獣人の皆さんと一緒に体育かあ・・・身体能力が高そうな皆さんと一緒だからねえ・・・お茶の効き目が出てきているって言ってもねえ・・・ちょっと心配かな。

私のことは,クレバー・アフェ先生と同じ種族だと思ってるみたいだね。私と同じように耳が目の横の方にあるもんね。クレバー先生は何の獣人なのかなあ・・・知らないや。


「あれ。」

目玉だ。また目玉が食卓に載っている・・・

「ここでも出たね。」

「うん。出ると思ってた。」

「そうなの?」

「この実はね,昼も言ったけど,一つだけ特別な実が入ってるの。」

「それに誰かが当たると良いな。」

「私だったらなお良いな。」

「へえ・・・」

食卓の実をみんなでつまむ。

「美味しいね。」

「うん。美味しい。」


ぱんぱん・・・手をたたく音。クレバー先生だ。

「皆さん。ヴーハイト山の木の実は美味しいですか?」

「はい。」

「それは残念です。」

「「「「「「なぜですか.先生」」」」」」

「1個だけ入っている魔力を高める実は,とてもまずいのです。その実にあたった者は,直ちに申し出ること。」

「なぜですか?」

「魔力が急速に上がって,もてあまし,大変なことになるからですよ。」

「「「「「「分かりました。先生」」」」」


・・・・・え・・・・・あの・・・お昼の実?!まさか・・・

 私は慌てて立ち上がった。

「先生!!!」

 クレバー先生の所に行く・・・

「どうしましたか?ユウミさん」

 少し声を潜めて,言ったんだけど。

「私お昼に食べちゃいました!!!ちょーまずい奴。」

 一気にみんながざわつく・・・・・静かだからみんなに聞こえちゃったみたい。

「食べた?」

「はい。定食で出たんですけど・・・最初の1個がすっごくまずかったんです。」

・・・・・

 向こうからタップとフローが話をしている声が聞こえてきた・・・

「それで最初変な顔をしてたんだね。」

「あ~あユウミが食べちゃったのかあ。」

「残念。」



・・・・・


 クレバー先生に連れられて,監督室に・・・。


「座って。」

 促されるままに座った・・・

 クレバー先生は私をじっと見た。

「特に何も変わっていないようですね。」

「はあ・・・」


・・・・・


「おや・・・腕に何か付けていますね?」

「分かるんですか?」

「かすかにですけどね・・・ふうん。それが吸収してますね。

・・・うん。大丈夫です。暴走しませんよ。」

「暴走?」

クレバー先生は私に立つように促しながら,

「器が小さいと暴走しちゃうんですよ。

昔のことですけど,それで命を落とす人もいたんです。」

・・・え・・・危ないのでは?


「腕に付けている物が吸収しているみたいだから大丈夫。多分,それは杖ですね。杖なき・・杖の魔法使いか・・・ふふふ。それはまだあなたの物じゃないんでしょう?だから人から見えないようにしているんだと見ますが・・どうですか?」

私は驚いた。

「凄いです。クレバー先生。でも,誰にも言うな,見せるな,と言われていますので。」


 クレバー先生と一緒に食堂に戻ると,もうほとんどの生徒は食べ終わって部屋に帰っていたけど,タップとフローは心配して待っていてくれた。

 私は残りの食事を済ませ,きっちりデザートも食べた。その間、ほとんど誰もいなくなった部屋で,いろいろ聞かれて困ってしまった。

 私にも何がなんだかよく分かっていないのに・・・

「明日,クレバー先生と学長室に行くことになった。」

と言ったら,二人とももっと心配してくれた。たかだか2日しか一緒にいないのに,なんて親切で優しい二人なんだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ