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むかつくあいつは・・・・・  作者:
第1章 出会い
1/100

1 痛い・・・

全編工事中です。途中で仕事に行ったりしちゃってるので,つじつまが合わないことがあります。すみません。






 ここはどこ?私は捕まれた腕を必死に引き離そうとしながら,獣の顔をした人を見た。真っ黒な毛・・・犬?絶対犬だ・・・

「放せ!!!」

怒鳴ったつもりの声がかすれている。いやだ。





 何でこんなことになったのか・・・今朝はいつものように家を出て,いつものように・・・



・・・・


ち・・・ち・・・遅刻するう・・・私はいつものように走っていた・・・


「ふうふうふうふう・・・・・」

今日遅刻すると5回目だ。5回の遅刻で親への連絡になってしまう。まずい・・・。

夕べ遅くまでテレビを見なければ良かった。そんな思いも心をよぎるんだけど。


キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン


わわわ・・・・がらがらがら・・・校門の扉が閉まっていく・・

滑り込みセーフ。


汗を拭き拭き教室に向かう私を・・・誰かがじっと見ていたことに,その時の私は気づかなかった。


楽しい(?)授業・・・私は眠気にいつも負けてしまうんだけど・・・隣の子もよく分かってる。時々つついて起こしてくれる。ありがとう・・・かな?大きなお世話かな?


放課後・・・

「ユウミ」

後ろのドアのところで,いつものように里香が呼んでいる。

「今行く」

私は,鞄に持ち帰る物を詰め込むと,ひょいと立ち上がる。


二人でいつものようにおしゃべりしながら部室に向かう。部室は校舎と部室棟をつなぐ渡り廊下を通ったところ・・まるで長屋のように並んだドアが目立つ,プレハブの建物の中にあるんだけど。私はここの雰囲気が何となく好きだ。


里香が鍵を出し,ドアを開ける。

「よかった。今日は1番だね。」

里香がにこにこ顔で言ったから,私もほっとして頷いた。

「いつも遅くて先輩達にしかられちゃってたからねえ。」

「でもさ。仕方ないよね。授業が終わってから遊んでる訳じゃあないんだもん。」

里香はてきぱき着替えながら

「ほら,ぐずぐずしてないで。道具をさっさと出さないと。」

と言う。そうだった。今日は2人で道具を出す当番。私も慌てて着替えだしたんだ。


「あれ?」

「何?」

「ユウミの背中に面白い形のほくろがあるね。」

「え?」

「まるで小さな星みたいだよ。」

「うそぉ知らないよぉ。」

私はそんなこと初めて言われたから,確かめようと後ろを見たんだけど,

「自分で見えるわけないじゃん。後でお風呂か何かで鏡を見なよ。」

と笑われちゃった。


・・・と,バタン。急にドアが開いた。え?・・・他の1年生がどやどやと入ってきちゃった。

「あれぇ。今日の当番でしょ?こんなところでぐずぐずしてていいの?」


 しまった。

 私たちは慌てて着替えを終わらせて,外に飛び出したんだ。

 部室棟の脇に体育倉庫があるんだけ・・。2人でフウフウ言いながらボールやそのほかの道具を運び出し始めたよ。そこに他の1年生もわらわらとやってきてたちを手伝ってくれる。こういうところは団結していていいな。と思っているんだ。もちろん里香もそう思っているに違いないと思うけど。


 道具の準備が終わる頃,2~3年生がやってくる。いいな。早く上級生になりたいな。そう思うのは,私ばかりじゃないはずだよね。


 挨拶,準備運動・・・・いつもの時間が始まった。





・・・・・





19時半・・・ようやく片付けが終わり,帰る用意も出来た。

「気をつけて帰れよ。」

と言うコーチの声を聞きながら, みんな三々五々帰って行く。もちろん私たちも。


「ユウミ,寄る?」

「うん。もちろん。」

 いつも集まる4人で近くのラーメン屋に・・・ここのは豚骨が美味しいんだよね。

 みんな食べる食べる・・・。この後,家でも夕飯が待っているって分かっていても食べるんだ。大丈夫。ちゃんと夕飯も全部食べるよ。みんなそう。


 食べ終わって,皆満足のため息をついて・・時計を見ると,もう8時だった。2人は自転車,1人はバス,私は電車だ。家に着くと8時半かな。みんなで駅前の4つ角まで一緒に行くと,それぞれの方向に分かれるのもいつも通り。


「またね。」

「また明日。」

「ユウミ,寝坊に気をつけて。」

「ははは。」


 みんなと別れて電車に・・・いつもは座らないんだけど,今日は夕べの寝不足のせいか座っちゃった。後で後悔することになった選択・・・


 電車の揺れは心地いいから・・・揺られてつい・・・うとうとしてしまった・・・・・


・・・・・・・・がたん・・・・


「お客さん,お客さん,」

私は誰かに揺り起こされたんだ。

「え?」

 ぼんやり目を開けた私の前には制服が見える。

 車掌さん?ぼんやり思った私は次の瞬間跳ね起きた。え?


「終点ですよ。」

私は時計を慌てて見たんだけど。・・・12時・・・

「うそ・・・」

「嘘ではありませんよ。」

「だって,この電車の終点は,5つ離れた駅のはず。私は3つ離れたところの駅だから,こんな時間になってるわけないわ。」


 慌ててスマホを出して時間をもう一度確認したんだけど・・・

「12時・・・」

 お母さんに怒られる・・慌てて電話を掛けたんけど・・通じない。・・そんな馬鹿なことって・・・私はだんだん焦り始めたんだ。

「降りてくださいよ。」

「でも・・・でも・・・ここはどこなんですか?」

もう私,泣きそう。


「ここは樹海が原。ヴーハイト山の麓ですよ。」


・・・


「知らない。いったいここはどこなの?」

「だから,ここは樹海が原。ヴーハイト山の麓です。」



 私が泣き出したので,車掌さんは,私を連れて電車を降り,駅の構内に連れて行ってくれた。

 駅の中は薄暗く,ますます私を悲しくさせたんだけどね。


 駅員さんに私を引き渡した車掌さんは,

「じゃあよろしく頼みましたよ。」

って言って,さっさと電車とともに出て行っちゃった。


 駅員さんは泣いている私を見て,どうしようかと考えてたみたいだけど,私を座らせると,どこかに電話を掛けているような感じだった。 

 駅員さんは電話の後,戻ってきて私にお茶を出してくれた。優しい。まだちょっとしゃくり上げながら,私はありがとうと言いながらお茶を・・・


・・・・・え・・・・


 駅員さんの手・・・毛むくじゃらだったんだ。ありえない・・・はっとして駅員さんを見上げたんだけど・・

「熊?」

まさしく駅員さんの顔は熊のものだったんだよ。お面?私を怖がらせようとしているの?って思うまもなく,

「そう。俺は熊型獣人だよ。君は?見かけない感じだね?」

 と言うじゃないの。

 私は,声もなく,目を見張って・・熊型獣人だという駅員さんを見つめるばかりだったんだ。


 ・・・あまりにびっくりしたためか,いつの間にか涙も止まっていたんだ。


 呆然と見上げていたと思うんだけど・・・おや。窓の外に見えるのはヘッドライト?駅の前に車が止まったみたい。

 誰かが駅に入ってきた・・誰?ドアが開き,

「フントさん。いらっしゃったんですか。」

駅員さんの声がする。フントさん?


 私の前にその人は立ったんだけど。

「君が迷子だね?」

 迷子?私はぼんやりその人を見上げたの。

 え・・・犬?


「ほう。この子は獣人の特徴が顔にないね。」

「そうですね。私もそう思いました。どこの子どもでしょうかね。」

二人でじろじろと私を見ているんだ。

私はどきどきしてたけど,勇気をふるって二人に

「すみません。ここはどこですか?

・・・

私は学校の帰りに普通に電車に乗っただけなんですが。」

と言ったんだ。

「ほう?!」

「へえ?!」

「学校か。かなり高い身分の人の子どもだな。」

 私は驚いちゃった。何それ?どこの世界の話?よく出来た夢?ああそう。夢なんだね。


「父も母も,普通の人です。」

フントさんと呼ばれた人(?)はウンウンと何度も頷いたんだ。

「とにかく今夜はもう遅い。私の屋敷に来なさい。」

そう言ってくれた。


でも,私は,

「知らない人にはついて行ってはいけないと教えられています。明日の朝の始発で家に帰ります。」

って答えたんだ。

 多分犬型獣人って言うのだろうな・・フントさんが,

「明日の朝は電車は出ない。次に出るのは1週間後だ。」

と言ったから私は驚いちゃった。まさか・・ありえない・・どこの田舎設定の夢なの?!


「とにかくここで夜を明かすわけにはいかないだろう。家に来るといい。」

きらりと牙が光ったような気がする。怖い。これってホラー系の夢?初めてだよ。

・・・・


そう。そう言って,その人(?)は私の腕をぎゅっとつかんだ・・・・


痛い・・・痛い・・・放して欲しい。


本当に痛い・・・


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