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追跡

私は追跡を続けた。

彼はレベルを上げ続けた。


追跡を始めて1ヶ月後、

彼のレベルが100に達した。


彼は友も作らず、

孤独に一人でレベルを上げ続けた。




彼に取ってそれが、

意図したことであったにしろ、なかったにしろ、

彼は正しい選択をしたと言える。


彼のレベル上げ速度についていけるプレイヤーが居ないからだ。


彼が友を作り、その友のペースに合わせてレベルを上げていたならば、

彼はここまでの伸びを見せなかっただろう。


結果論として孤独が彼の成長を妨げなかったのだ。

もちろん、それは最上の方法ではない。

良き仲間に出会えたならばそれに越したことはなかった。


ただ、彼に取っての良き仲間足りうる存在が

『MinorityOnline』内には私の知る限り数人しか居ないのだ。


そしてその人物等と出会えていたとしても、

出会う人間によっては彼は良いように利用されてしまっていただろう。


ここまでの追跡で『救世主』について分かった事がいくつかある。その一つはこの職業は元の能力自体が非常に高いということ。派手なスキルは現時点で無いがあの強さだ。派手なスキルを連発する職業のほうが強いなどということは一切ない。『MinorityOnline』においてスキルの派手さと強さは必ずしも一致しないのだ。それについて誤解している者は意外なことに熟練者にも多い。



そしてもう一つ、やはり『救世主』という職業にはいくつかの限定イベントが付随しているということ・・・。これはもう感でしかないのだが、おそらくシナリオの進行に欠かせないようなイベントが付随した職業だ。それが必ずしも幸運であるとは言いがたい。イベントが付き纏うことによってゲームを楽しめなくなる場合は多々あるからだ。




・・・そしてどうやら、

私の他に彼を追跡する者が居るようである。


奴でなければ良いのだが・・・。

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