MinorityOnline開始
ありきたりなユーザー登録を求められた。
・メールアドレス
・氏名
・電話番号
・パスワード
・パスワードを忘れた際の質問と答え
後で知ったのだが、
氏名は偽名でも問題ないらしい。
本人確認の手段が存在しないからだ。
その後、ゲームのインストール中、
小学生の頃にゲームショップへ行って
新しいゲームを買った帰りのような、
心躍る感覚が私を襲った。
その感覚をどこか認めたくない私が居たが、
私はそれを認めざるを得なかった。
たった30分のインストール時間だったが、
なかなか過ぎず、かといって他にやることも見当たらず、
永遠とパソコン画面上に表示される残り時間と睨めっこしていた。
そして、ダウンロードが終わった。
私はMinorityOnlineを起動した。
先ほど登録したログイン情報を入力した後に、
キャラクター生成画面に入った。
何でも良い。早くはじめたい。
という欲望を押し殺して、私はキャラクター生成画面をじっくりと見回した。
まずはアバター決定。顔、髪型、服装、性別。
全て当たり障りのないものを選択した。
後で変更することも可能だろうから、特に深く考えることはしなかった。
ただ最後に、
少し気になる部分があった。
《ランダムジョブシステム》
・これからするいくつかの質問に答えてください。
・最後にダイスを振って、あなたのジョブが決定します。
心の準備ができたら、次へ進んでください。
ランダムジョブシステム。
そう、このゲームは自分で職業を決めることが出来ない。
優柔不断な私は普段こういった職業選択画面で長時間悩み込んでしまうので、特に不満は湧いてこなかった。むしろ感謝したほどだ。