第2話 入学
人と言うのは実に面白い。人によって同じ人を虐め、また、人によって人を救う。何とも滑稽だ。
私達は校門をくぐったあと、そのまま体育館へと向かった。そこで入学式が行われるためだ。体育館ではすでに殆どの席に人が座っている。私達は急いで自分の席へと向かい、座った。少しして、司会らしき人が、
司会「開会の言葉」
と言った、すると、一人の老人が壇上に上がり話し始めた。
龍蔵寺永守「皆さんこんにちは、ここ支世高校の学校長を勤めております。龍蔵寺永守と申します。」
老人はそう言うと深々と一礼した後、引き続き話し出した。
龍蔵寺永守「まず、ここ支世高校に合格し、今ここにいる新入生の方々、本当におめでとうございます。皆さま方、ここにいる学生達に、どうか祝福の拍手をお願いします。」
老人がそう言うと、周りから盛大な拍手が送られた。しばらくして、拍手の音がなりやんだ。
龍蔵寺永守「ここ、支世高校は世界的に見ても数多くのヒーロー達を排出している学校です。体験入学に参加した人は既に聞いていると思いますが、この学校では、他校と違いより実践的な授業を行い、即戦力として社会で活躍出来る人材を育てています。正直、他校よりもきつい事も多くあります。しかし、君たち新入生にはそんなことでも折れず、しっかりと努力をして成長し、未来を担うヒーローとなって下さい。」
そう言うと、男はまた深々と一礼をして壇上を降りた。その後は学校が誇る吹奏楽部の演奏や、校歌斉唱、生徒会長からの言葉があり少しずつ時間が過ぎていった。そうして最後、
司会「閉会の言葉」
司会がそう言うと、再び龍蔵寺永守が壇上に上がり、話し始めた。
龍蔵寺永守「皆さん、長い時間でしたが、最初から最後までしっかりと話を聞いていただき、誠にありがとうございました。最後に、私からある教訓を送らせてください。」
そう言うと、龍蔵寺永守は深呼吸をしてから、その教訓を語り始めた。
龍蔵寺永守「皆さん、これから先明るい未来ばかりだとは限りません。この先、どんな未来が訪れるのか、そんなことは未来を知ることが出来る能力者でない限り知ることは出来ませんし、知ることが出来たとしても、それは一つの可能性であり、必ずしもそうなるとは限りません。なので皆さんは自分が正しいと思った事を信じその信念を貫き通して下さい。周りから様々なことを言われたとしても、それは皆さんの人生です。後悔しないように、全力で日々を生きて下さい。これで入学式を終わります。」
そう言うと龍蔵寺永守は最後深々と一礼をして、壇上を降りた。今日の予定はこれで帰宅、授業は明日からだ。
龍騎「結構奥深い話だったな。」
帰宅途中に龍騎が口を開く。
舞花「そうね。私達も夢に向かって頑張らなきゃ。」
舞花が同意し、私達も静かに同意する。私達の学校生活が明日から始まる。私達はその事に思いを馳せていた。
こんにちは柳川歩城です。今回の話は結構短めでしたね。まあ話によってかなりばらつきが出てくるので、そこはご了承ください。そう言えばこの『人神』と言う小説もとはプリ小説と言うアプリから始まったものです。まだ上げてはいませんが、後々そっちの方でキャラクターの裏話を載せるつもりなのでよかったらあっちのアカウントも見てみて下さい。