月明かりと幻と星
『…さて、このあたりに居ると思ったんだけど…』
とある森林の中。 魔法少女は夜、誰もいない場所を歩き続ける。
周囲には少し霧が湧き、草木の身長が低いこの場所で、何かを探す。
『…!』
次元から出した『星鍵杖』を横に伸ばし、一瞬星型の光源を放つ。
がさがさっ…
何かが動く音が聞こえたの。
『………また会えて、嬉しいの。貴方を探していたの。』
そちらに目を向けて、お辞儀を1つ。
『…お久しぶりです。めいどろさん。 …探されていたんですね。』
赤が中心となっている魔法使いの姿。
私が探していた、相手。
『それで、どうして私の場所が…?』
『記録者は、案外何かを探すことが得意なの。』
曖昧に答えてから、続ける。
月明かりに照らされた彼女に、近づく。
『…ねぇ。伝えてくれるかしら? 伝言なの。』
戸惑う彼女の近くに寄って、そっと耳打ちをする。
『えっと、私の一存だと…とりあえず、伝えておきますね。』
『お願いするの。 きっと、彼女は理解してくれるの。 …記録をとれば、相手からの感触なら。
そして、似た立場だし。』
いたずらっぽい笑みを浮かべて、『彼女』にはなす。
『ですけど、他者を入れることは中々なくて… 返答は、また後日しますね。』
『ありがとうなの! …きっと、あそこなら手がかりはあるの。』
彼女は一度こちらに礼をすると『すっと消えた』…ように見えた。
残されたのは、私と月明かり。
『私は…手がかりを掴めるかしら。』
そう言い残しながら、この場を去るの。




