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詩❲情景❳

走る背を 追い越していく 花の風

作者: 日浦海里

一日

ただ過ぎていく時間と共にあって

一日

ただ過ぎていく人を眺めて


何もかもが

わたしをただ通り過ぎていく


揺れる草花が

わたしをただ包み込んでいく


移ろいゆく時の中で

わたしだけが取り残されて


変わり続けながら

いつまでも変わらぬまま


わたしは世界と一つになっていく



一日

ただ穏やかな風が揺れるに任せて

一日

立ち止まっては去っていく車体を見送って


何もかもが

変わり続けながら

今も変わらぬままに


繰り返されて

世界は続いていく


地平の向こうまで伸びゆく

あのレールのように


変わらぬままに

見送り続ける


たとえ通り過ぎゆくだけでも

わたしは世界に呑み込まれても


見送る誰かがいることは

幸せであるのかもしれない


移ろいゆく時の中で

変わらぬままにいられるのだから

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― 新着の感想 ―
[良い点] 時間の流れにただ過ぎていくと 無常を感じながらも ゆれる草花に包まれる 感覚が誰かを慕い見送る どこかあたたかな慕情を感じました 母としての思いや一人の人としての思い 移ろいの中にみ…
[良い点] 作品全体から 安堵感 を覚えます ( ・∀・)イイ!! 優しい
[良い点] 変わらない退屈な毎日が どれだけ尊いか… 変わっていく世界に取り残される不安と安心を 失くしてから気づく事がないよう 日々、大切に過ごさねば。と思います。 この詩でまた、気づく事が出来ま…
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