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第4話

4月24日月曜日 朝


「う~ん・・・」


「すぅ・・・すぅ・・・」


「んん!?・・・あ、そっか、美咲ちゃんと一緒に寝たんだった。いやぁ・・・目を覚ましてすぐ目の前にこんなかわいい娘いたらびっくりするよ。心臓止まるかと思ったぁ・・・」


「んー・・・おはようございましゅ」


「あ、おはよう」


「・・・あら?私はなぜこのような格好で・・・あっ・・・もしかして昨日の夜はあの後、疲れて寝てしまったのかしら?」


「ぽいねぇ。」


「・・・このままは少し恥ずかしいですし、着替えましょう?」


「うん。そうしよっか。風邪ひいたら大変だもんね」


二人は着替え、洗面所で顔を洗い歯を磨き、食堂に移動することになった。


「おはようございます、お嬢様方。食事の準備はできております。」


「わーい」


「今日の朝食は何かしら?」


「本来はしっかり召し上がっていただく予定でしたが、スクランブルエッグとトーストだけですね」


「ん?どうして?何か問題でも?」


「その、もう7時30分を過ぎております」


「うぇ!?」


「あ、あら?おかしいわね。寝坊なんかしたことなかったのに・・・」


「ダンジョンに行ったので疲れていたのではないでしょうか?時間がありませんのでお早めに」


二人は食事を10分ほどで食べ終え、制服に着替える。


「もう!起こしてくれてもかまいませんのよ?」


元黒はそんなことができるわけがないだろう、という顔をした。


「・・・ノックをしても部屋の外から声をかけても起きませんでしたので。お嬢様だけであればともかく、お客様もいらしたので、寝顔を男の私が見るのはどうかと思いまして。」


「そ、そうですね。確かに、恥ずかしいです」


「七海先生は?彼女に部屋に入ってもらえば・・・」


「七海は割と強めにで叩いても目覚めませんでしたので・・・」


「・・・そう、なら仕方ないわね」


「着替え終わったよ!」


「歩いては8時に間に合うかは怪しいわね・・・飛びましょうか」


「私飛べないよ!それにスカートで飛んだら中身見えちゃう!」


「私につかまればいいのですわ。昨日持ってきた荷物の中にズボンの1本や2本はありますでしょう?あっちで脱げばいいのですわ。まだ1週間ほどしか行っていないのに遅刻などあり得ませんわ!」


「それもそうだね!急いで履いて来る!」


二人はズボンを履き、外に出る。


「しっかりつかまってくださいませ?」


「うん!」


藍田は紫崎の後ろから首に手を回し、足を腰に回す。おんぶのような形になった。


「では、行きますわよ!」


そう紫崎は言うと飛び立ち、勢いよく学校の方へ飛んで行った。


昼休み


「美咲ちゃーん!お昼ご飯一緒に食べよ?」


「えぇ、かまいませんわ」


「緑川さん!一緒に食べましょ!」


「ん?俺も一緒でいいのか?」


「もちろんですよ!」


「朝食が少なかったのでおなかがすきましたわ。早くいきましょう?」


「そうだね!」


少しざわつく教室から3人は食堂にまで移動した。


「それにしても、朝少なかったって、何かあったのか?」


「二人して寝坊してしまったのですわ」


「ありゃ、それは災難だったなぁ」


「元黒さんの料理おいしいから、もったいないことした気分・・・」


「まぁまぁ、千春ちゃん、明日から毎日食べれるのですし」


「それはそうだけどさぁ・・・」


「随分と距離感が縮まったようだな。パーティー間の仲がいいことは大事だからな。」


「あ!そうだ、緑川さんも千春って呼んでくださいよ!」


「ん?いいのか?じゃ、俺のことも森羅と呼んでくれ」


「私も下の名でかまいませんわ」


「そうか?お嬢様ってつけた方がいいか?」


「そんなのは元黒だけで十分ですわ」


「そうか?」


「そういえば、元黒さんって、強いんですよね?」


「えぇ、たしかレベル400を超えていたはずですわ」


「400!それはすげぇな。なんで執事やってんだ?」


「1年ほど前にとある男に襲われまして、それがきっかけで、ですわね」


「・・・なんかすまん」


そんな会話をしながら3人は食事を済ませた。


「いやぁ、やっぱ、ここの飯はうまいな。」


「そうですね!ぶっちゃけお母さんの料理よりおいしいです」


「あら、このくらいが標準レベルではないのですの?」


「元黒さんの食事がレベル高いだけで、ここの料理もおいしい方だよ!」


「そうですのね」


「ところで、今日の放課後はどうする?ダンジョンに行くか?」


「行きたい行きたい!私のレベルが低すぎるし・・・」


「そうですわね・・・昨日G級踏破しましたし、F級鳥野ダンジョンに行くのが最善だとおもいますわ。家から近いので長く探索できますし」


「お、それいいな。俺もまだ行ったことないんだよな」


「たしか、ホーンラビットっていうモンスターと、ゴブリンだったよね?」


「そうですわ。でも、ホーンラビットは第2の壁と呼ばれるモンスターですし、油断大敵ですわよ。私も苦戦させられましたもの」


「可愛すぎて攻撃できない、だったか?まぁ、ゴブリンはなんというか、生理的嫌悪があったからためらいなく攻撃できたが・・・そんなに躊躇うか?」


「可愛いもの好きだし、私は苦戦するかも・・・」


「ちなみにあの兎のお肉はとてもおいしいですわ」


「あ、私は全力で狩りますよ!」


「俺も全力で狩る。妹においしいものを食べさせるためなら兎ごとき何百だろうと狩って見せるさ」


「あら、妹がいますの?」


「あぁ。3歳下の妹がいる。父は逮捕されたし、母は役に立たないからな。俺が頑張らないといけないんだ」


「えっと、何があったのか聞いても大丈夫?」


「あぁ、俺を使って返り咲こうとして精神が壊れるほどの虐待まがいの稽古をしてたんだよ」


「あぁ!だから去年の緑川さん暗かったんだ。みんな心配して話しかけてたけど、大丈夫、の一点張りだったじゃん!大丈夫じゃなかったんじゃん!」


「あ、あぁ。まぁ、その結果あの人に会えたし、私としては・・・いや、忘れてくれ。」


「随分と大変でしたのね。」


紫崎は暗くなった雰囲気を変えるため、話題を変えることにした。


「そ、そういえば、G級小鬼ダンジョンで出ていた行方不明者の犯人が逮捕されたらしいですわね。ダンジョン内犯罪って、恐ろしいですわね」


「あぁ・・・それなぁ・・・俺が襲われてるとこをあの人が助けてくれて解決したんだよ。宝箱のある小部屋が一時期立ち入り禁止になってただろう?あそこでな・・・」


「そ、その、元気出してくださいよ!ダンジョン犯罪集団がダンジョン外で襲ってくることもあるんですし、用心するに越したことはない、ってことで!」


「・・・次の休みあたりに過去の話をしあいましょう。このままではどこに地雷が埋まっているか分かった物じゃありませんわ。場所は・・・うちでいいかしら?」


「あぁ、俺は構わない」


「そ、そうですね。そうしましょう。場所に異論はありません!」



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