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詩集『曲解』第九十三部
詩集『曲解』
第九十三部
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完全なる、ウォッカのメッカ、俺は常に、鼓動を抑えられない。
ー明滅した、光のお前は、ダークネスに飲み込まれる前の、ただの改札口。
白夜にも似た、この昼夜逆転の中で、楽しい距離を保って、生きているということ。
ー生きるということ、生きるというと、ただ、生きているということ。
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ただ、生きているだけで、何も悪くない、誰かにあれこれ、言われたくない。
ー必然によって、提示される、午後の予定は、極楽に放り投げて。
え、そうだったんだ、俺は五回、誤解していたさ、曲解じゃないかど。
ーパープルムカデも、笑っているだろう、堕落した、何時かの風景が、風景が。